大蔵委員会金融及び証券に関する小委員会

1979-12-26 衆議院 全81発言

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会議録情報#0
本小委員会は昭和五十四年十二月二十一日(金曜
日)委員会において、設置することに決した。
十二月二十一日
 本小委員は委員長の指名で、次のとおり選任さ
 れた。
      麻生 太郎君    稲村 利幸君
      熊川 次男君    高鳥  修君
      玉生 孝久君    中村正三郎君
      林  義郎君    山崎武三郎君
      川口 大助君    佐藤 観樹君
      島田 琢郎君    堀  昌雄君
      古川 雅司君    宮地 正介君
      渡辺  貢君    竹本 孫一君
十二月二十一日
 稲村利幸君が委員長の指名で、小委員長に選任
 された。
—————————————————————
昭和五十四年十二月二十六日(水曜日)
    午前十時一分開議
 出席小委員
   小委員長 稲村 利幸君
      麻生 太郎君    熊川 次男君
      高鳥  修君    玉生 孝久君
      林  義郎君    川口 大助君
      佐藤 観樹君    島田 琢郎君
      堀  昌雄君    古川 雅司君
      宮地 正介君    渡辺  貢君
      竹本 孫一君
 出席政府委員
        大蔵省証券局長 吉本  宏君
        大蔵省銀行局長 米里  恕君
 小委員外の出席者
        大蔵委員長   増岡 博之君
        大 蔵 委 員 多田 光雄君
        参  考  人
        (金融制度調査
        会会長)    佐々木 直君
        大蔵委員会調査
        室長      葉林 勇樹君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 金融及び証券に関する件
     ————◇—————
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稲村利幸#1
○稲村小委員長 これより金融及び証券に関する小委員会を開会いたします。
 この際、一言ごあいさつを申し上げます。
 このたび私が金融及び証券に関する小委員会の小委員長に就任いたしました。
 何とぞよろしくお願いいたします。
     ————◇—————
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稲村利幸#2
○稲村小委員長 金融及び証券に関する件について調査を進めます。
 本日は、参考人として金融制度調査会会長佐々木直君の御出席をいただいております。
 佐々木参考人には、御多用中本小委員会に御出席を賜り、まことにありがとうございます。
 これより質疑に入ります。質疑の申し出がありますので、順次これを許します。堀昌雄君。
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堀昌雄#3
○堀小委員 大変年末の押し迫ったどきに佐々木参考人には御出席をいただきまして、ありがとうございました。
 実は、本日は、金融制度調査会の会長としての佐々木参考人にお伺いすることと、調査会を離れまして、長く日本銀行の総裁として、また日本銀行にお勤めになって日本の金融問題について造詣の深い佐々木参考人に金融制度調査会の会長を離れて一つ伺うことと、二つをちょっとお伺いをいたしたいと考えておるわけでございます。
 そこで、最初に、この金融制度調査会というものでございますけれども、これは金融制度調査会設置法という法律で定めがございまして、第一条に「金融情勢の推移にかんがみ、金融制度の改善に関する重要事項を調査審議するため、大蔵省の附属機関として、金融制度調査会を置く。」第二条「調査会は、大蔵大臣の諮問に応じ、金融制度の改善に関する重要事項を調査審議し、及びこれに関し必要と認める事項を大蔵大臣に建議する。」こういうふうに実はなっておるわけでございます。
 そこで、実は恐らく、この法律は昭和三十一年にできたわけでございますけれども、当時は金融制度というのはほとんど銀行を中心とするいわゆる間接金融機関といいますか、これを主体として考えてよろしい時期であったか、こう考えるのでありますけれども、その後、経済の発展に伴いまして、国際的ないろいろな問題が入ってまいっておりますし、さらには国内的には、石油高騰の影響を受けて、高度成長から低成長へという転換がございまして、不況を回復するためには大変な国債の発行というような事態になってまいりまして、金融機関そのもののあり方も変わってまいりましたけれども、同時に、債券というものの占めますウエート、言うならば金融市場というもののウエートが非常に高まってきておるというふうに考えますので、この法律ができました当時は銀行中心ということでよかったと思うのでありますが、今日、この金融制度という言葉の内容はそういう客観的な経済情勢の転換につれて内容も変わって理解されてしかるべきではないだろうか、かように考えるわけでございますけれども、佐々木参考人はどのようにお考えになるかを承りたいと思います。
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佐々木直#4
○佐々木参考人 ただいまの御指摘は全くそのとおりだと思います。銀行、特に都市銀行のウエートというのは、全体の金融活動の中で、三十年代の半ばころからだんだん低下しておりまして、それ以外の金融機関のウエートが増大すると同時に、ただいま御指摘のありましたように、金融市場を通ずる資金の調達の方法というものもだんだん増加してまいりましたし、また、政府系金融機関の活動もだんだん伸びてくる、こういう状態でございまして、御指摘のとおりだと考えます。
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堀昌雄#5
○堀小委員 そこで、実はこの金融制度調査会というのは、いま運用されております状況を見ておりますと、大蔵省の銀行局が主たるお世話をしておるようでございます。私はかねがね大蔵委員会で申してきたことでありますけれども、どうも大蔵省という機構は、よく言われるわけでありますが、局あって省なしという言葉がよく言われますけれども、どうも縦割り部分が大変強く作用をしておる。そこで、いまお話しのように、私は、今日で金融制度という問題を扱います場合には、単にこれは銀行局の何か所管業務というようなことではなくて、広く申しますと、実は主計局も関係がございますし、理財局、銀行局、証券局、国際金融局と、これだけはいずれもいま私の申し上げた広い意味での金融というものに直接の関係を持っておる、かように考えておるのでありますが、実はこの法律ができた当時からの沿革もあるのでございましょう、銀行局がもっぱらこの金融制度調査会の所管をいたしておるということであります。が、私は、やはりこれはいまの新しい情勢になると、少し、新しい発想に基づいて、金融制度調査会というこの法律はこれで十分なんでありますが、そういう金融制度というものの中身が変わってくれば、そこを所管をするそういう大蔵省の機構の問題も変わってしかるべきではないだろうか、もっとこう、そこに総括的にできた何かを考えて運営がされるということの方が望ましいのではないかという気持ちがいたすわけでございますが、参考人はいかがでございましょうか。
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佐々木直#6
○佐々木参考人 今度の銀行に関する諮問を受けまして、金融制度調査会で検討しております途中におきましても、ただいま御指摘のように、いろいろな方面の意見の調整にもう少し全体としての立場からの検討が加えられた方がいいというふうに感じた場合もございました。そういう意味で、おっしゃる点につきましては、さらにもう一遍、そういったような見地から金融制度調査会の運営に積極的な前向きの検討が加えられることは非常にプラスになると考えております。
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堀昌雄#7
○堀小委員 実は、この答申を拝見いたしておりましてそういうことを特に感じましたのは、銀行の国債に関する業務の点で、行政当局にひとつ結論は任せたい、ゆだねたい、こういう部分がございまして、また一方、証券取引審議会の側においても、同じ問題についていろいろと意見が述べられた後で、これは行政当局に任せたい、こういうふうになっておるわけでございます。
 そこで、証券取引審議会というのは、これは法制上は非常に限定をされた形になっておりまして、証券取引その他、そういう具体的な問題が中心になっていて、必ずしも金融制度というような大きなスケールの形にはなっていないのでありますが、やはりそこからもそういう意見で、行政当局に任すというようなことになりますと、実は本来こういう問題については、総合的な処理がされるとするならば、一つの考え方が大蔵省の諮問機関の一つとして出しやすいのではないか、そこにやはり、それは恐らく業界という利害関係の問題もあろうかと思いますけれども、おのおのがその業界の利益を代表したような形で問題が処理をされるということは、こういう問題が、やがて法律案として出される私ども国会の立場からいたしますと、いかがかなという感じもいたしますので、この点については金融制度調査会の内部におきましても、そういういま佐々木参考人がお答えいただいたような方向でさらにひとつ御検討を進めていただきたい、こう考えるわけでございます。
 そこで、今度はちょっと中に入りまして、ここに「金融制度の改善に関する重要事項を調査審議するため」と、こうございますが、私はいまいろいろな金融業界の問題を見ておりまして、金融制度という問題にかかわるものと、制度そのものではなしに、すでに法律やその他の基本があって、それが経済の変化につれて手直しをしてほしいというようなものと、金融業界のいろいろなところの御要望の中を少し整理いたしますと、二つに分かれる部分があるんではないだろうか、こんな感じがするわけでございます。
 それの一つは、いま信用金庫の方から要望が出されておるようでありますが、外国為替業務の取り扱い、これは先般参議院の大蔵委員会におきまして、わが党の勝又委員の質問に対して、大蔵大臣及び銀行局長が、目下金融制度調査会で検討していただいておるので、その結論を待って処理をしたい、こういうお答えがございますが、これは私はまさに制度の問題だ、こう考えるわけでございます。
 その次に、公社、公庫、公団等の業務委託や余裕金等公金の取り扱い面で信用金庫がいろいろ制約があるので、銀行みなし規定の法制化をお願いしたい、こう言っていられるようでありますが、これもやはり私は信用金庫とすれば新しい制度の問題に関係がある、こう理解をするわけでございます。
 ところが、その後に、信用金庫の法人会員資格のうち、資本金基準の現行二億円から五億円への引き上げと、同基準の規定の法律から政令への委譲についてお願いをしたい。
 それからもう一つ、一会員当たりの融資限度における通達限度額を現行の四億円から八億円へ引き上げてほしい。自己資本の二〇%以下という法定限度の枠内での通達限度額の見直しをお願いしたい、こういう二つの項目がございます。
 後の方はどうも法律規定ではなくて通達要綱でありましょうから、これはもうそのまま処理ができるんだと思うのですが、いろいろ書いてあるのを読みますと、前回これらの法律、基本的な仕組みはすでにあるけれども、その内部の金額の問題等は私はこれは何も金融制度の改善に関する重要な事項でも何でもないと思いますので、金融制度調査会に諮って処理をしなければならない部分ではないのではないか。ですから、いま私が申し上げた信用金庫の要望の中で、外国為替の問題と銀行みなし規定の法制化の問題は、これは当然金融制度の改善に関する重要事項だと私は理解をいたしますが、後の二つは、これは経済の発展に伴って必然的に、いまから七年前になりますが、昭和四十八年当時改正されたものが今日そのままになっておる、これを見直してほしいということは、わざわざ金融制度調査会の議を経る必要はないのではないか、行政段階でこの問題の処理がされてしかるべきではないか。同じようなことが相互銀行やその他にもあるようでございますが、そういう一種の見直し問題というものと、いまの制度問題というものは切り離して取り扱いをしてもいいのではないか、私はこう金融制度調査会というものの法律を見ながら考えておるわけでありますが、この点については参考人はいかがでございましょうか。
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佐々木直#8
○佐々木参考人 いまの金融制度調査会の根拠法から考えますと、確かに問題は制度というところに中心があるというふうに思います。ただ、いまのような融資金額あるいはその他対象の資格といいますか、大きさというようなものについての限度については、それが中小企業専門金融機関の性格にも影響するところでありまして、そういう意味で、わりあいにその中小企業専門金融機関にとっては本質的な問題だというようなことで、金融制度調査会での意見を聞きたいという意味での行政当局の御配慮はあるのではないかと想像しております。
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堀昌雄#9
○堀小委員 私は、実はすでに金融制度調査会が本年の六月でございますか、答申をされておりまして、この答申の内容についてはちょっと一部意見がございますけれども、おおむね銀行法の改正のベースとしては結構だ、こう考えておるのでございますけれども、ただ国会の側の問題を私なりに考えてみますと、実は、来年は御承知のように、六月の終わりごろですか七月かに参議院の通常選挙がございます。この国会の会期は来年の五月十八日まででございますけれども、御承知のように、五月は初めに連休でお休みがずっとございますし、連休が終わりますと、それから後の参議院の審議というのはなかなかこれは参議院選挙を目前に控えて正常な時期とはちょっと異なる様子になるのではないだろうか、こう考えております。せっかくもし政府が銀行法をこの国会に御提案になるといたしましても、大体三月いっぱいは、私の過去の経験からいたしますと、予算関係法案の審議にぎりぎりいっぱいかかって、とても予算関係以外の法案をゆっくり審議しようなどという時間はとれない。四月に入ると、今度は、後でも触れますが、特例債の問題を大蔵省としては財政特例法という形で提案をなさるわけで、これはいまの財政再建に関して非常に重要な法案になってまいりますので、やはり相当な審議をさしていただきたい、かように考えてきますと、五十年目に一回という銀行法のある意味での抜本的な改正という問題が、明年の五月十八日までに十分な審議が尽くせるかというと、私は国会の側から見ますと、なかなかそういう時間が物理的にないのではないか、こういう感じがするのでございます。
 そこで、そういう状態でもし銀行法の問題がそうなる。あわせて、いま中小企業専門金融機関の問題について調査会で御審議が進められておりますけれども、これらの問題については、実はちょっと来年の審議に間に合わせるようにということにはなりにくいのではないか、かように考えておるわけであります。それは大蔵省当局の対応でございますけれども、そういたしますと、一年間やはりこれらの金融諸立法というものがおくれてくる。しかし、片方では、いま申し上げたような必ずしも金融制度の改善の重要事項にかかわりのない、客観的な経済の発展に伴う部分があるわけでございますから、これらの問題については別途ひとつ考慮をしてもいいのではないだろうか、これが一点でございます。
 もう一つ、実は当委員会で長く論議をされてまいっております金融機関の週休二日制の問題がございます。
 今回の答申の中に銀行法十八条の改正についての適切な答申をいただいておることは私どもも大変結構なことだと思っているのでありますけれども、この十八条問題も確かにある意味では金融制度にかかわりがないとは言えませんけれども、どちらかというと、これはその金融の内部の問題としてのことではなくて、日本の社会経済上の問題、要するに外部からの問題として実は週休二日制の問題があるように考えますので、こういうふうな金融制度プロパーの問題とそうでない部分からの要請に基づく問題等は、何も銀行法を改正するというのは全部を一遍、一緒でなければいけないとか、信用金庫法の改正は、それに関連するものは全部一つにまとめて法律を改正しなければならぬというようなことではなくて、いま申し上げましたように、重要事項については私はやはり銀行法だけを単独で審議するのではなくて、あわせて中小専門金融機関を含めて全体としてひとつ金融機関のあるべき姿というものを当委員会として議論さしていただくことの方が審議をする立場から申しましても合理性がある、こんなふうに私は考えるのでございますが、その点について、これは金融制度調査会の会長のお立場ではちょっとお答えにくいことでございますから、これはひとつ学識経験者としての参考人の立場で率直にお答えがいただければ大変幸いだと思うのです。
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佐々木直#10
○佐々木参考人 どうも学識経験の方も非常に古くなりまして余りお役に立たないと思いますけれども、いまの御指摘のように、法律の改正を要する問題とその法の運用に関する問題、これによって扱いが変わってしかるべきだという点は御指摘のとおりだと思います。
 ただ、銀行法の改正について検討してまいりましたいろんな経緯から申し上げますと、やはり銀行法の改正というのは一つのまとまった一体としてやっていただいた方がよろしいというふうに私どもはその審議の過程では考えてまいりました。いまちょっと例としてお挙げになりました週休二日制問題なども、確かにこれは銀行がいかにあるべきか、金融というものがどういうあり方であるべきかというような問題とはちょっと異質の問題ではありますけれども、ただ、審議の過程で参考人の方などにおいでをいただきますと、銀行が土曜日に休むことに必ずしも皆さん御賛成ではない、そういうような利用者の立場からはいろいろな御意見がまだあるようでございます。
 そういう点から、やはりこれには皆さんの納得が非常に必要ではないか、そういうようなちょっと質の違う条件が必要な問題も入っておるというようなこともありまして、私としてはやはり法律を改正する場合の改正の仕方としてはできるだけ総括的な、総合的な改正をお願いするのがいいのではないかというふうに考えております。
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堀昌雄#11
○堀小委員 私も、本来ですと、そういうふうに総括的でよろしいと思うのでありますが、さっきちょっと、国会の見通しでございますけれども、恐らく審議というのがなかなか十分な時間がとれないということになって全部が一年間先へ延びるときに、一部分、部分的にはどうしても早く何かしてほしいという問題もあろうかと思うのでありまして、私はこれはここまでにとどめさしていただいて、もし必要があれば議員立法によってそれを部分的に処理をするという道もありますので、何も政府案だけに頼る必要はありませんから結構でございますが、せっかく金融制度調査会で御審議をいただいている事項でございますので、その点をちょっと参考人にお伺いをしたわけでございます。
 そこで、その次は実は国債に関する問題を少しお考えを伺っておきたいと思うのであります。
 実は、国債の問題というのが金融機関にとって非常に大きなウエートを占めることになってまいりまして、特に問題なのは、いわゆる六・一国債と言われる国債がかなり価格が下がっておりまして、それによって起こる評価損の問題というのが各金融機関にとっては大変大きな課題になってきておると思うのであります。
 ちょっと新聞を見た限りでありますからわかりませんけれども、新聞が伝えておるところによりますと、大蔵省は、今度この国債の評価方法について、従来とってまいりました低価法をとってもよろしいし、また原価法をとってもよろしいという、何か選択制をとってもいいのじゃないかというような問題提起をされているようにちょっと新聞で見ておるわけでございます。事実の経過がよくつまびらかになりませんので、この点はちょっと銀行局長の方でこの問題の事実経過はどうなのかをお答えをいただきたいと思います。
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米里恕#12
○米里政府委員 先生御指摘がございましたように、できましたら五十四年度下期、来年の三月期からにでも現在の評価制度を選択制にしたいという考えを持っておりまして、現在各関連の金融機関に大蔵省の考え方を説明し、おおむね御了承を得られましたら近々そういう統一経理基準の一部改正という形で通達を出したいというふうに考えております。
 この間の私どもの考え方をちょっとこの際申し述べさしていただきますと、御承知のように、国債の市況の変化によりまして非常に大きな評価損が金融機関の決算上も生じております。概数でございますが、九月決算で都市銀行全体で評価損が約二千億円、それから地方銀行全体で約一千億円というような評価損が生じておるわけでございます。金融機関はこの評価損に対してどういう対処をしておるかと申しますと、有価証券売却益をほぼ同額出しましてその評価損を消しておるというような形をとっております。この有価証券売却益というものは、御承知のようにいままで手持ちにしておりました有価証券の含み益を売却することによって顕在化する、表に出すということでそれを相殺しておるという形になっておりまして、実はこれは元来金融機関の資産に属するべきものがだんだん外へ流出してまいっておるという形になっておるわけでございます。どちらが健全経営かということはいろいろ議論があろうかと思いますが、こういう状態が中期に続きますということは、私どもは今後の健全経営ということから考えて非常に問題があるんではないかというように考えております。
 そこで、国債の評価の問題をいろいろ調べてみますと、私が一番理論的だと思ったのはアメリカの制度なんですが、アメリカの制度の場合には、商品有価証券については低価法、投資有価証券については原価法、こういうやり方をとっておるわけでございます。御承知のように、商品有価証券であれば常に転々売買される、そこで時価を十分考えなければいけない。ところが、投資有価証券、長期に保有するものについては、最後に、償還時に全部額面で戻るわけだから、そこはひとつ原価法が正しい、こういう振り分けをしておりますので、実はこういう方法によれるかよれないかということを大分検討してみたわけでございます。ところが、どうしても商品か投資かというところが判然とできませんので、その金融機関のビヘービアによっていろいろ違うというような点もございますので、ややそれにならう形での、金融機関が一体その保有している国債などの有価証券をどういうビヘービアで売り買いするあるいは保有するかということにふさわしい制度として選択制という考え方を採用したわけでございます。もし、長期に保有するものでございましたら、毎期毎期評価損を立てておりましても、償還時にどっと一時に益が出てまいります。企業会計原則上の期間損益の点からも、こういう場合にはいかがであろうかと思われる点もございます。まだいろいろ理由がございますが、とりあえずそれだけ申し上げさせていただきます。
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堀昌雄#13
○堀小委員 実はこの間、かつて銀行局長をしておいでになった高橋俊英さんが亡くなりまして、私もお葬式に参列しましたが、ちょうど高橋さんが銀行局長の当時、当委員会において私は二つの問題を提起いたしました。一つは、銀行の預金量によって銀行のランクが決まっている、これはどうもおかしいんじゃないだろうか。そこで、それは銀行のサウンドバンキングの程度によって順番が決まるということが望ましい銀行の位置づけではないかということで、私は新格づけ基準という問題提起をさせていただきました。もう一つ、当時、大口貸し出しの問題を調べてみますと、御承知のように、相互銀行法にはちゃんと二〇%という限度がはっきり設けられているにもかかわらず、都市銀行は全然そういう制約がございませんでした。それはやはり一つ規制があってしかるべきではないか、西ドイツその他にも規制があるようだから、ひとつ検討してもらいたいと言って要請をいたしました。大口貸し出し規制については、いまも問題はございますが、商社の問題で、堀さん、これはどうもうまくいきません、そういう高橋さんのお話でございまして、新格づけ基準の方は今後ひとつ努力をしてやってみたいというお話で、これは同じ高橋でありますが、高橋英明さんの手によって統一経理基準として私の願いがかなったわけでございます。
 ですから、いまこの答申にも銀行経営の健全性という問題を重要に取り上げられているのでありますけれども、いまのこのアメリカの規定が私は全く合理的だと思うのであります。商品と投資とに分けて、投資物件というのは償還まで持っておるというのが当然でありますし、日本の国債というのはそんな長期ではなくて十年でございますから、十年間持とうというものと、それからオペレーションの種にするとかいろいろな資金繰り上で売るという問題については、処理をする立場からすれば、一定のルールを設けなければ、自由な選択に任せるようなことになりましたら、私がかつて新格づけ基準という問題で提起をした銀行の優劣の問題、言うなればディスクロージャーでありますけれども、この問題はわけがわからなくなってしまうのじゃないかと思うのであります。
 いまのお話を聞いてちょっとわからない点は、同一銀行が部分的に低価法を使ったり原価法を使うのか、この銀行は全部原価法でやります、低価法でやりますということになるのか。さっきのビヘービアで変わるなんというお話では、私は銀行の経理の状態というものはさっぱりわからなくなってしまう、こういうふうに思います。特に、オペレーションをやられる日本銀行の立場からしても、じゃオペレーションをやる価格というのはどうなるのか、当然私は、これは時価でなければオペレーションの対象にはならないだろう、その時価で出てくるものは、実は原価法で計上されたものが出てきたようなことになれば、銀行の経営の健全性という問題を外部から見る場合には、全く何にもわからなくなってしまう。私は非常に重要な問題だと実は思っておるわけでございます。
 では、なぜこういうことが起きたのかということを考えてみますと、これは実は、いまの金融機関のキャパシティー以上に国債を持たせておる政府当局の国債政策の誤りが間接的に銀行の個々の評価基準の問題まで及んでいるのではないだろうか、本来、銀行が投資物件として持てる範囲のものを持たせるべきであるにもかかわらず、途中でそれをいろいろと売ったり処理をしたりしなければならないような状態を招いておるのは、私はやはりオーバーイシューだ、こういうふうに考えるわけでありますが、この点についての参考人の御意見はいかがでございましょうか。
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佐々木直#14
○佐々木参考人 十五兆に上る国債の発行が余りに大き過ぎるという事実、この点についてはもうかねがねいろいろな機会に私は申し上げておる次第でございます。
 今度五十五年度予算につきましては、いまわれわれが新聞で承知しておるのでは一兆円ほど減るということのようでございますが、これは量についてはもっと調節が図られてしかるべきだというふうに考えております。そういう点から、いまの国債の発行量、また発行の仕方、両方ともわれわれとしては改善を要する点が非常にあるというふうに考えております。
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堀昌雄#15
○堀小委員 実は、いま予算が政府と与党の中で詰められておる最中でございますけれども、政府が発表いたしておりますのは、昨年の当初の発行予定より一兆円減らします、こういうことのようであります。一兆円減らされることについては、私どもも当委員会においてぜひそうした方がいいという考え方を出したわけでありますけれども、昭和五十四年度は、これも新聞の伝えるところでございますけれども、大体自然増収が一兆九千億くらいあって、次の補正予算では一兆二千億円の国債の減額を行いたい、これも大変結構なことでございます。そうしますと、当初十五兆二千七百億円という予定が一兆二千億円減りますから、五十四年度に発行されるのは十四兆七百億ということになるのではないか、こう思うのでありますが、その十四兆七百億という実績に対して五十五年度は十四兆二千七百億でありますから、いまの実績対発行予定ということでは昨年に比べて二千億実はふえることになるのであります。
 私はちょっと党内の作業をいたしておりまして、いまのこの情勢でもし一九八四年ぐらいに特例債をなくそうと思えば、どうしてもことし二兆円の減額をして、そのベースで実は減額をしていかなければ特例債の発行をゼロにすることはできない、シミュレーションを置いて計算をして。そういう考えのもとに、実は私どもなりの作業で、前年比二兆円減の十二兆二千七百億円という国債発行で対応すべきだ、こういうふうな問題提起をちょっといま個人的にしておるわけでありますけれども、私はどうもやはり、財政再建元年と言いながら、いまの政府の対応はこの国債問題について非常に問題がある、まず第一こういう点を実は残念に思っておるわけでありまして、いま参考人がお話しになりましたように、発行の仕方も、その他のいろいろな問題をよほどこれは基本的に考えてもらわないと困るのではないか。
 きょうは銀行局しか入っておられませんが、きょう私がここでやらしていただいた問題は、佐々木参考人のお考えを承る委員会でありますから、政府の問題は追ってひとつまた小委員長にお願いをして、大臣初め政府の関係者に来ていただいて、この同じ問題で政府の側の見解をたださせてもらいたいと思うのでありますけれども、やはり私はそういう意味では、もう長年にわたって私が主張してまいりました金利の自由化問題、これがなかなか実際にはそうなっていなくて、これは理財局の関係でございましょうけれども、公募入札を国債でやるというときにでも新聞で拝見している限りではコントロールが働いておる。公募入札というのは本来自由な入札であるべきものなのに、いわゆる行政指導的なものが働くということでは、もう金利の自由化などというものはまさに空文にすぎない、こういうふうに私は考えるわけでございまして、私は、社会党の立場からおかしいと思われるかもわかりませんけれども、要するに現在は市場経済でありますから、市場経済の中で管理の問題が入ることは非常に大きな問題になる。まあ、私は医者でございますから、人間の体というのは自律神経という大変すばらしい仕組みがございまして、自分の意思にかかわらず実は暑いところへ行けば汗が出る、これは自律神経の働きによって汗を出すことによって、皮膚の表面の体温を蒸発熱によって下げるということでオートマチックな調整をする、これによって私どもは大変快適な生活ができるような仕組みがすべてオートマチックにとられておるわけでありますが、市場経済もやはり自由な市場での出会いで価格が決まるという問題が阻害をされてくると、必ずいろいろな問題が出てくる、こう私は考えておるわけでありまして、その一つの例が、国債の価格というのは必ずしも六・一国債の水準にみんなあるわけではなくて、発行のあり方によって実は価格が皆違うわけでありますから、大量に売られるものだけが価格が下がる、こういうふうな問題になるのでありますから、そういう意味では、私は、さらにいまの国債の発行なり募集のあり方について金利を弾力化して本当に自由な入札が行われるということでなければならない、こう思うのでありますが、参考人、いかがでございましょうか。
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佐々木直#16
○佐々木参考人 金利の自由化の問題は、実はもう三十年ぐらいの昔からいろいろ議論をしておりまして、なかなかそれが実現いたしません。御指摘のような全体の金利の仕組みというものが部分的な不自由さによって非常に損なわれている、これは事実でございます。ただ、最近短期金利の点では、あるいはコールマネーまたは手形市場、そういうところではだんだん自由化が進んできております。これは関係者の努力によるところでありまして、大いに敬意を払っておりますが、それがもっと進んで、特に国債を中心とする市場の金利についての市場原理の尊重ということは、ぜひ今後推し進めていかなければならない大事な点だと考えております。
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堀昌雄#17
○堀小委員 いまのは、裏返せば、自由であるから六・一国債がああいう形になるのだということになるかもしれません。しかし、そうなったときには、それをコントロールをするのは実は発行の問題を考えなければならないのでありまして、どうも私は、今度のいまの国債の評価問題というのは、結果のところだけでばんそうこうを張って、もとの方は全然さわらないで、最終の結果のところだけで対応しよう、こういうやり方は、これは一番まずいやり方ですね。
 私ども医者の世界では、かつては対症療法というのがありまして、熱が出たら解熱剤を飲ます、こういうことなんです。病気の本体に触れないで、ただ最後に出ておる——要するになぜ熱が出るか。体の中でそれに対応して熱を出すことによって病菌やその他に対応しようというシステムが働いておる。その熱だけ下げたって実は病気の原因には何ら関係がないと同じように、一番末端のところで銀行の健全性の確保に関する重要な評価のあり方をきわめて不透明で混乱的な問題に追い込むような、そこだけが先行して、もとの方は全然十分な対応が講じられていない、こういうことでは、私は、金融制度の問題については大変大きなマイナスができるのではないだろうか、こういう感じがするのでございますが、参考人、いかがでございましょうか。
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佐々木直#18
○佐々木参考人 国債の評価の問題につきましては、私自身も実は新聞で読んでいる程度で、具体的なことをまだ存じておりません。
 こういう二つの制度の選択ということになりますと、現実にそれをどういうふうにやっていくのか、いまのお話を聞いて初めて聞いたのでございますが、アメリカのように投資有価証券と運用有価証券を分けるというようなことが理論的に可能であれば、それは非常に筋の通ったことになると思いますが、そういう点についてどういうふうな具体的な方法がとられますのか、実は私まだ聞いておりませんので、とにかくいままで金融制度調査会で銀行法の改正を検討をしておりました過程においては、金融機関の資産の健全性ということは非常に大事なことである、ですから、それを損なうようなやり方については厳に慎まなければいかぬという趣旨の議論がずっと一本入っております。そういう点をこういう評価の問題については忘れてはならないところである、こういうふうに考えております。
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堀昌雄#19
○堀小委員 ありがとうございました。
 そこで、実はさっきちょっと触れましたけれども、今度の調査会の答申の中で政府にゆだねられておりますのが、いわゆる銀行における国債の窓販問題でございます。この窓販の問題というのは、何か一般的には窓口販売だということの範囲に理解をされているようでありますが、実は証券取引審議会の意見書を拝見いたしましても、こちらの方でははっきりとバンクディーラーという問題で、そのバンクディーラーもこういう形のものについては問題がないけれども、ここから先はどうも証券取引審議会としては問題があるということをずっと列挙をされまして、しかし行政当局の判断にゆだねたい。制度調査会の方も、やるべきだという意見と、それに対して、しかしこういう問題もあるという意見が並列にはなっておりますが、どうも大勢としてはやるべきだという意見の方が主なのではないかと読んだのでありますけれども、私がいまちょっと申し上げたように、それではこれからこういうオーバーイシューは改善されるのかというと、なかなか改善されない。まだまだオーバーイシューが続いておる。そうすると、国債の価格というものは今後非常に情勢によって動かざるを得ない問題である。この価格が非常に変動するようなものを、経営の安全性ということがきわめて重要な問題として求められておる金融機関である銀行が、これのディーリングなどに手を出すということは、銀行の健全性を阻害するおそれが十分にある。要するに、その健全性を阻害するおそれがある一つの象徴的な問題が、私は今度の国債の評価の問題に集約をされて表に出てきておる、こう考えるわけでございます。ですから、これは個人的な見解でございますけれども、私は少なくとも銀行のバンクディーラーという問題については、証取審の意見のとおり、さらに十分な慎重な検討が必要なのであって、何もバンクディーラーをやることによって国債の市場性の問題その他が簡単に片づくものだとは考えておりませんので、そういう点で、いまからさらに進むであろう過剰国債を抱えた市場の問題というものを見通してまいりますと、少なくとも銀行の健全性という意味からはこういう危険の多いことを業務の中に取り込むということは、きわめて問題がある。私どもが聞いております範囲では、必ずしも銀行全体がそれに賛成をしておられるわけではなくて、銀行の中にもいろいろと反対の意見の者もある、こういうふうに聞いておりますので、これはまさに金融制度調査会法にこの「調査会は、大蔵大臣の諮問に応じ、金融制度の改善に関する重要事項を調査審議し、及びこれに関し必要と認める事項を大蔵大臣に建議する。」こうあるわけでございますが、これは行政当局が判断をされるのでありましょうし、最終的には法律となれば国会の私どもの判断にゆだねられるわけでございますけれども、やはりこういういまの不安定な国債の状態を展望しながら考えると、このことは銀行の健全性の点についてはマイナスであると私は判断をいたしますが、これは参考人の立場は、会長の立場ではお答えいただきにくいわけでございますから、ひとつ学識経験者としてはどんなお感じかをお答えいただきたいと思います。
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佐々木直#20
○佐々木参考人 どうもここは会長と学識経験者とぶつかるところでございまして、金融制度調査会では、御承知のとおり答申の中で、窓口販売等につきましては積極的な意見の方が多数を占めております。もちろん、いまお話もございましたように、少数意見として反対もあるわけでございます。また、それぞれの関係業界でいろいろな意見が出ておることも承知いたしておりますので、私としては、この問題は慎重な取り扱いが必要だということを個人の立場としては申し上げたいと思います。
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堀昌雄#21
○堀小委員 その点は、参考人の御意見は私と同じでありましたことは、私も大変ありがたい御答弁だと考えておるわけであります。
 最後に、以上、本日は、来年に提案されるのかどうかわかりませんが、銀行法の改正という問題をあれいたしましたけれども、私は今後日本の金融情勢という問題の中で、何としてもこの国債の問題を離れて日本の金融の問題はあり得ない、こう考えておりますので、その限りでは、どうかひとつ金融制度調査会において、最初に申し上げましたように、広い範囲の意見を十分聴取していただいて、あと中小専門機関の問題その他がございますから、そういう問題をおやりいただいた最後に総括的に、今後の日本の金融制度のあるべき姿という問題の中における国債問題の位置づけというような問題をぜひひとつ課題としてお取り上げをいただきたい。この問題を抜いて日本の金融制度の問題は今後は考えられないと私は考えますので、そういう方向でお願いをいたしたいと思いますが、いかがでございましょうか。
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佐々木直#22
○佐々木参考人 金融制度の問題は、ただいま御指摘のように、関係するところが非常に広いわけでございまして、金融制度調査会で四年間審議をしておりました途中においても、今後どうしてもそういうやり方が大事だと感じた場面がずいぶんございました。したがいまして、おっしゃいますように、今後の審議に当たりましても、総合的な立場での判断を大事にしていかなければならぬと考えております。
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堀昌雄#23
○堀小委員 終わります。
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稲村利幸#24
○稲村小委員長 古川雅司君。
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古川雅司#25
○古川小委員 金融及び証券に関する件について、若干質問を申し上げます。
 佐々木参考人には年末の大変御多忙の中を出席いただきまして、先ほど来金融制度調査会会長として、また学識経験者としての個人のお立場からいろいろ御意見を伺っておりまして、心から御礼を申し上げます。
 大蔵省当局に対してもいろいろお伺いをしながら質問を進めてまいります。多少堀委員の御質問と重複する点があるかと思いますが、あらかじめお許しをいただきたいと思います。
 政府は十二月十九日、国債発行等懇談会を開きました。五十五年度の国債発行・消化計画を正式に決めたとされておりますけれども、発行総額が今年度当初計画よりも約一兆円少ない十四兆二千七百億円であると報道されております。先ほど来御質問がございましたが、いわゆる過剰国債の消化という点に問題が非常にしぼられているわけでありまして、その点を十分配慮されてのことと思いますけれども、この懇談会の決定によりますと、まず目につきますことは、国債引き受けシンジケート団の引受額を今年度より約三千億円圧縮をして総額九兆七千七百億円とするとされております。このシンジケート団、シ団と言われておりますけれども、ここに一つ問題があるというふうに私たちは承っております。
 大蔵省当局にお伺いしたいのでありますが、そのシンジケート団のメンバー相互の間に利害の対立が非常に長い間あって、特に最近の過剰国債の消化という非常にむずかしい事態の中で大蔵省への不満が高まってきている、このように聞いておりますが、これをどう受けとめていらっしゃるか、今回の三千億は非常に小幅といえば小幅でありますが、圧縮をしたというのはその辺の経緯を踏まえてのことなのかどうか、これをまずお伺いしたいと思います。
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米里恕#26
○米里政府委員 実は、この問題は理財局の問題でございまして、私ども直接所管しているわけではございませんが、国債の毎年度の発行に当たりまして、国債の総額、特にそのうちシ団にどれだけお引き受けを願うかということについて折衝いたしました。もちろんシ団内部でいろいろ御意見はございますけれども、最終的には十分な御同意を得て全体の額及びその配分を決めているわけでございまして、特に大きな問題はないと承知しております。
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古川雅司#27
○古川小委員 今回三千億円圧縮したという算出、これもいまの御答弁によれば当然十分な合意を得てということになるでありましょうけれども、この点いかがでございますか。
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米里恕#28
○米里政府委員 申しわけございませんが、そこは理財局の仕事でございまして、私ども十分承知しておりませんので、御勘弁願いたいと思います。
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古川雅司#29
○古川小委員 窓口販売の問題が先ほど出ましたけれども、これは証券業界からいわゆる領海侵犯だという批判が非常に高いわけでございます。五十二年の秋に銀行業界から申し入れがあったときに、銀行局当局は非常に積極的な姿勢を示された、にもかかわらずそのまま留保されていると伺っております。窓販についての是非はともかくとして、そのとき以来の経緯、窓口を広げてそれで国債の消化が進むとは限りませんけれども、この点はどうなっているのか、ひとつお伺いしたいと思います。
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