大蔵委員会金融及び証券に関する小委員会
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会
会議録情報#0
本小委員会は昭和五十五年十月十四日(火曜日)
委員会において、設置することに決した。
十月十四日
本小委員は委員長の指名で、次のとおり選任さ
た。
大原 一三君 熊川 次男君
笹山 登生君 中村正三郎君
平泉 渉君 平沼 赳夫君
森田 一君 山崎武三郎君
山本 幸雄君 川口 大助君
佐藤 観樹君 堀 昌雄君
柴田 弘君 竹本 孫一君
簑輪 幸代君 柿澤 弘治君
十月十四日
山崎武三郎君が、委員長の指名で、小委員長に
選任された。
—————————————————————
昭和五十五年十月二十三日(木曜日)
午前十時一分開議
出席小委員
小委員長 山崎武三郎君
大原 一三君 熊川 次男君
笹山 登生君 中村正三郎君
平泉 渉君 平沼 赳夫君
森田 一君 川口 大助君
佐藤 観樹君 堀 昌雄君
柴田 弘君 竹本 孫一君
正森 成二君 簑輪 幸代君
柿澤 弘治君
出席政府委員
大蔵政務次官 保岡 興治君
大蔵大臣官房審
議官 吉田 正輝君
小委員外の出席者
大蔵委員長 綿貫 民輔君
大 蔵 委 員 平林 剛君
大蔵大臣官房審
議官 酒井 健三君
参 考 人
(金融制度調査
会会長) 佐々木 直君
参 考 人
(東京大学経済
学部教授) 館 龍一郎君
参 考 人
(信託協会会長)田代 毅君
参 考 人
(全国地方銀行
協会会長) 吉國 二郎君
参 考 人
(日本長期信用
銀行取締役頭
取) 吉村勘兵衞君
参 考 人
(富士銀行取締
役頭取) 松沢 卓二君
大蔵委員会調査
室長 葉林 勇樹君
十月二十三日
小委員簑輪幸代君同日小委員辞任につき、その
補欠として正森成二君が委員長の指名で小委員
に選任された。
同日
小委員正森成二君同日小委員辞任につき、その
補欠として簑輪幸代君が委員長の指名で小委員
に選任された。
—————————————
本日の会議に付した案件
金融及び証券に関する件
————◇—————
この発言だけを見る →委員会において、設置することに決した。
十月十四日
本小委員は委員長の指名で、次のとおり選任さ
た。
大原 一三君 熊川 次男君
笹山 登生君 中村正三郎君
平泉 渉君 平沼 赳夫君
森田 一君 山崎武三郎君
山本 幸雄君 川口 大助君
佐藤 観樹君 堀 昌雄君
柴田 弘君 竹本 孫一君
簑輪 幸代君 柿澤 弘治君
十月十四日
山崎武三郎君が、委員長の指名で、小委員長に
選任された。
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昭和五十五年十月二十三日(木曜日)
午前十時一分開議
出席小委員
小委員長 山崎武三郎君
大原 一三君 熊川 次男君
笹山 登生君 中村正三郎君
平泉 渉君 平沼 赳夫君
森田 一君 川口 大助君
佐藤 観樹君 堀 昌雄君
柴田 弘君 竹本 孫一君
正森 成二君 簑輪 幸代君
柿澤 弘治君
出席政府委員
大蔵政務次官 保岡 興治君
大蔵大臣官房審
議官 吉田 正輝君
小委員外の出席者
大蔵委員長 綿貫 民輔君
大 蔵 委 員 平林 剛君
大蔵大臣官房審
議官 酒井 健三君
参 考 人
(金融制度調査
会会長) 佐々木 直君
参 考 人
(東京大学経済
学部教授) 館 龍一郎君
参 考 人
(信託協会会長)田代 毅君
参 考 人
(全国地方銀行
協会会長) 吉國 二郎君
参 考 人
(日本長期信用
銀行取締役頭
取) 吉村勘兵衞君
参 考 人
(富士銀行取締
役頭取) 松沢 卓二君
大蔵委員会調査
室長 葉林 勇樹君
十月二十三日
小委員簑輪幸代君同日小委員辞任につき、その
補欠として正森成二君が委員長の指名で小委員
に選任された。
同日
小委員正森成二君同日小委員辞任につき、その
補欠として簑輪幸代君が委員長の指名で小委員
に選任された。
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本日の会議に付した案件
金融及び証券に関する件
————◇—————
山
山崎武三郎#1
○山崎小委員長 これより金融及び証券に関する小委員会を開会いたします。
この際、一言ごあいさつを申し上げます。
このたび当金融及び証券に関する小委員会の小委員長に就任いたしました。
何とぞよろしくお願い申し上げます。
————◇—————
この発言だけを見る →この際、一言ごあいさつを申し上げます。
このたび当金融及び証券に関する小委員会の小委員長に就任いたしました。
何とぞよろしくお願い申し上げます。
————◇—————
山
山崎武三郎#2
○山崎小委員長 金融及び証券に関する件について調査を進めます。
本日は、参考人として金融制度調査会会長佐々木直君、東京大学経済学部教授館龍一郎君、信託協会会長田代毅君、全国地方銀行協会会長吉國二郎君、日本長期信用銀行取締役頭取吉村勘兵衛君、富士銀行取締役頭取松沢卓二君、以上六名の方々に順次御出席をいただき、御意見を賜ることになっております。
ただいま参考人として金融制度調査会会長佐々木直君が御出席されております。
佐々木参考人には、御多用中のところ本小委員会に御出席をいただき、まことにありがとうございます。
銀行法等の改正をめぐる諸問題等につきまして、忌憚のない御意見をお述べいただくようお願い申し上げます。
なお、御意見の開陳は小委員からの質疑にお答えいただく形式で行いたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
それでは、佐々木参考人に対する質疑に入ります。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。堀昌雄君。
この発言だけを見る →本日は、参考人として金融制度調査会会長佐々木直君、東京大学経済学部教授館龍一郎君、信託協会会長田代毅君、全国地方銀行協会会長吉國二郎君、日本長期信用銀行取締役頭取吉村勘兵衛君、富士銀行取締役頭取松沢卓二君、以上六名の方々に順次御出席をいただき、御意見を賜ることになっております。
ただいま参考人として金融制度調査会会長佐々木直君が御出席されております。
佐々木参考人には、御多用中のところ本小委員会に御出席をいただき、まことにありがとうございます。
銀行法等の改正をめぐる諸問題等につきまして、忌憚のない御意見をお述べいただくようお願い申し上げます。
なお、御意見の開陳は小委員からの質疑にお答えいただく形式で行いたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
それでは、佐々木参考人に対する質疑に入ります。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。堀昌雄君。
堀
堀昌雄#3
○堀小委員 本日は、佐々木参考人には御多用の中を御出席をいただきましてありがとうございました。
昨年の十二月二十六日、大変押し詰まりました年末に当小委員会にお越しをいただきまして、金融制度調査会の基本問題その他について少しお尋ねを申し上げました。その後、金融制度調査会は引き続き中小金融機関その他の問題の御検討を進めておられると思うのでございますけれども、恐らく年内には答申がなされて、銀行法を初め関係金融機関の法律改正が次の通常国会に提案される段階にいま参っておると考えております。
それで、この前もここで触れさせていただいたのでありますけれども、今度の金融制度調査会の答申の中で、銀行の健全性を進めるために必要な幾つかの項目がございますし、あるいは週休二日制に関する問題等も含まれております答申について、現在の国際的な諸情勢から見ても、さらには銀行の健全性を確保する意味から見ても、一点を除いておおむね適当な御答申がなされておると考えておるのでありますが、前回も触れましたただ一点だけ、銀行の健全性という問題さらにはこれまでの銀行というものに対する政府の対応の仕方と申しますか、そういうものとの関連においていささか疑問に思う問題が依然としてございます。実はこの問題は、十分検討がなされずに安易に法律案となりますことは将来にいろいろな問題を残すおそれがある、こう考えておりまして、きょうは特に金融制度調査会長でございます佐々木参考人にお越しをいただいたわけでございます。
そこで、まず最初にお伺いをしたいのは、いまから十年余り前に、現在の澄田日銀副総裁が当時銀行局長でおられましたときに金融制度調査会が持たれて、その結果、合併転換法その他の法律が提案をされ、それまでと異なって金融の効率化と申しますか、競争原理の導入というような問題が取り上げられた時期がございました。
それで、そのときも実は都市銀行の側からいわゆる銀行デパート化論と申しますか、銀行は何でもやっていいのではないか、もっとかきねを低くしてそういうふうな自由な活動ができるようにしてほしいという御要望を私もたびたび受けたわけでございます。その当時御要望をいただいた方の中で現職では松沢山富士銀行頭取だけが当時からずっと一貫して銀行業務を進めておられみわけで、本日またお越しをいただくわけでありますが、そのときにも私申し上げましたのは、現在の日本の銀行の制度というのは、分離主義、専業主義と申しますか、御承知のように、銀行だけでなく長期信用銀行、信託銀行と、銀行のジャンルだけで見ましてもこのようなおのおの特性を持った銀行がございますし、それはいずれもそういう分離主義、専業主義という考え方で当時も一貫してきておったわけでありまして、そのかきねを下げるという話について、当時、私はこの分離主義、専業主義というものがそれなりの沿革とそれなりの実績を持っておるのであって、そういうものはもう必要がないというような段階になればともかく、現状においてこれを改める必要はない、こういう考え方でこの法律案その他に対処をさせていただいたという経緯があるわけでございます。
それから十年余りたちまして、それでは今日、この分離主義、専業主義というものは日本の経済にもう合わなくなった、これは見直さなければならないというようなことになっておるかというと、多少そこに弾力的な必要があるかもわかりませんが、基本としてこの分離主義、専業主義というものは今日も依然として必要な段階にあるのではないか、こう私は考えているわけでございます。この答申を拝見いたしますと、そこのところが非常にあいまいでございまして、何か分離主義をとっているようであるけれども、また大いに弾力化をして自由にやることが効率的だというような、率直に言いますと、真意は一体何だろうかという点については、実はどうも弾力化、自由化ということの方にウエートのかかった答申のような気がいたしてなりません。
そこで、金融制度調査会の報告その他そのものは私ども文書で拝見いたしておりますので、金融制度調査会の答申というものが会長のお立場から——公式には会長でございますからその方針に沿っておられるわけでございますが、先般私が小委員会でお尋ねをいたしましたときに私はこうお尋ねをしたのでありますけれども、いわゆる銀行のバンクディーリングの問題に触れて、
最終的には法律となれば国会の私どもの判断にゆだねられるわけでございますけれども、やはりこういういまの不安定な国債の状態を展望しながら考えると、このことは銀行の健全性の点についてはマイナスであると私は判断をいたしますが、これは参考人の立場は、会長の立場ではお答えいただきにくいわけでございますから、ひとつ学識経験者としてはどんなお感じかをお答えいただきたいと思います。
○佐々木参考人 どうもここは会長と学識経験者とぶつかるところでございまして、金融制度調査会では、御承知のとおり答申の中で、窓口販売等につきましては積極的な意見の方が多数を占めております。もちろん、いまお話もございましたように、少数意見として反対もあるわけでございます。また、それぞれの関係業界でいろいろな意見が出ておることも承知いたしておりますので、私としては、この問題は慎重な取り扱いが必要だということを個人の立場としては申し上げたいと思います。
こう実はお答えになっておるわけでございます。
そこで、いまの銀行の業務のあり方、分離主義、専業主義か、あるいはそれ以外の方法でやるべきかという問題につきまして、やはりここはちょっと会長としてはいかがかと思いますので、学識経験者としての佐々参考人の御意見をひとつ承らせていただきたいと思います。
この発言だけを見る →昨年の十二月二十六日、大変押し詰まりました年末に当小委員会にお越しをいただきまして、金融制度調査会の基本問題その他について少しお尋ねを申し上げました。その後、金融制度調査会は引き続き中小金融機関その他の問題の御検討を進めておられると思うのでございますけれども、恐らく年内には答申がなされて、銀行法を初め関係金融機関の法律改正が次の通常国会に提案される段階にいま参っておると考えております。
それで、この前もここで触れさせていただいたのでありますけれども、今度の金融制度調査会の答申の中で、銀行の健全性を進めるために必要な幾つかの項目がございますし、あるいは週休二日制に関する問題等も含まれております答申について、現在の国際的な諸情勢から見ても、さらには銀行の健全性を確保する意味から見ても、一点を除いておおむね適当な御答申がなされておると考えておるのでありますが、前回も触れましたただ一点だけ、銀行の健全性という問題さらにはこれまでの銀行というものに対する政府の対応の仕方と申しますか、そういうものとの関連においていささか疑問に思う問題が依然としてございます。実はこの問題は、十分検討がなされずに安易に法律案となりますことは将来にいろいろな問題を残すおそれがある、こう考えておりまして、きょうは特に金融制度調査会長でございます佐々木参考人にお越しをいただいたわけでございます。
そこで、まず最初にお伺いをしたいのは、いまから十年余り前に、現在の澄田日銀副総裁が当時銀行局長でおられましたときに金融制度調査会が持たれて、その結果、合併転換法その他の法律が提案をされ、それまでと異なって金融の効率化と申しますか、競争原理の導入というような問題が取り上げられた時期がございました。
それで、そのときも実は都市銀行の側からいわゆる銀行デパート化論と申しますか、銀行は何でもやっていいのではないか、もっとかきねを低くしてそういうふうな自由な活動ができるようにしてほしいという御要望を私もたびたび受けたわけでございます。その当時御要望をいただいた方の中で現職では松沢山富士銀行頭取だけが当時からずっと一貫して銀行業務を進めておられみわけで、本日またお越しをいただくわけでありますが、そのときにも私申し上げましたのは、現在の日本の銀行の制度というのは、分離主義、専業主義と申しますか、御承知のように、銀行だけでなく長期信用銀行、信託銀行と、銀行のジャンルだけで見ましてもこのようなおのおの特性を持った銀行がございますし、それはいずれもそういう分離主義、専業主義という考え方で当時も一貫してきておったわけでありまして、そのかきねを下げるという話について、当時、私はこの分離主義、専業主義というものがそれなりの沿革とそれなりの実績を持っておるのであって、そういうものはもう必要がないというような段階になればともかく、現状においてこれを改める必要はない、こういう考え方でこの法律案その他に対処をさせていただいたという経緯があるわけでございます。
それから十年余りたちまして、それでは今日、この分離主義、専業主義というものは日本の経済にもう合わなくなった、これは見直さなければならないというようなことになっておるかというと、多少そこに弾力的な必要があるかもわかりませんが、基本としてこの分離主義、専業主義というものは今日も依然として必要な段階にあるのではないか、こう私は考えているわけでございます。この答申を拝見いたしますと、そこのところが非常にあいまいでございまして、何か分離主義をとっているようであるけれども、また大いに弾力化をして自由にやることが効率的だというような、率直に言いますと、真意は一体何だろうかという点については、実はどうも弾力化、自由化ということの方にウエートのかかった答申のような気がいたしてなりません。
そこで、金融制度調査会の報告その他そのものは私ども文書で拝見いたしておりますので、金融制度調査会の答申というものが会長のお立場から——公式には会長でございますからその方針に沿っておられるわけでございますが、先般私が小委員会でお尋ねをいたしましたときに私はこうお尋ねをしたのでありますけれども、いわゆる銀行のバンクディーリングの問題に触れて、
最終的には法律となれば国会の私どもの判断にゆだねられるわけでございますけれども、やはりこういういまの不安定な国債の状態を展望しながら考えると、このことは銀行の健全性の点についてはマイナスであると私は判断をいたしますが、これは参考人の立場は、会長の立場ではお答えいただきにくいわけでございますから、ひとつ学識経験者としてはどんなお感じかをお答えいただきたいと思います。
○佐々木参考人 どうもここは会長と学識経験者とぶつかるところでございまして、金融制度調査会では、御承知のとおり答申の中で、窓口販売等につきましては積極的な意見の方が多数を占めております。もちろん、いまお話もございましたように、少数意見として反対もあるわけでございます。また、それぞれの関係業界でいろいろな意見が出ておることも承知いたしておりますので、私としては、この問題は慎重な取り扱いが必要だということを個人の立場としては申し上げたいと思います。
こう実はお答えになっておるわけでございます。
そこで、いまの銀行の業務のあり方、分離主義、専業主義か、あるいはそれ以外の方法でやるべきかという問題につきまして、やはりここはちょっと会長としてはいかがかと思いますので、学識経験者としての佐々参考人の御意見をひとつ承らせていただきたいと思います。
佐
佐々木直#4
○佐々木参考人 学識経験者としての考え方でございますけれども、どうも会長として正式の答申をいたしました今日、ここで個人の立場ということでいろいろ申し上げるのはできるだけ差し控えなければならないと思っております。
ただ、ただいま御指摘がございましたように、先般先生からのお尋ねに対して慎重な考慮を要すると申し上げたことは、あのときからすでにそうでございますが、関係者の中の意見が非常に対立しておりまして、それをまとめることがなかなかむずかしい。したがって、あの答申はちょうど、何といいますか二つの道を決定せずに、一方が多く、一方が少ないという区別はしておりますけれども、併記して答申といたした次第でございます。それで、これは行政当局にひとつ調整をしてほしいという言葉が入れてございますが、その後の調整が一向進んでおりません。ということが示しますように、これは非常に微妙な問題と申しますか慎重に取り扱わなければならない、いろいろな意見の対立があるという事態をはっきりあらわしておると思います。
したがいまして、今後この法案が国会に提出されますまでにはその調整がなければ出せないことでございます。そういう意味で、もう日もずいぶん迫ってきておる今日、関係当局でできるだけ早い機会にその話をまとめていただくことを私としては非常に強く期待しておる次第でございます。
この発言だけを見る →ただ、ただいま御指摘がございましたように、先般先生からのお尋ねに対して慎重な考慮を要すると申し上げたことは、あのときからすでにそうでございますが、関係者の中の意見が非常に対立しておりまして、それをまとめることがなかなかむずかしい。したがって、あの答申はちょうど、何といいますか二つの道を決定せずに、一方が多く、一方が少ないという区別はしておりますけれども、併記して答申といたした次第でございます。それで、これは行政当局にひとつ調整をしてほしいという言葉が入れてございますが、その後の調整が一向進んでおりません。ということが示しますように、これは非常に微妙な問題と申しますか慎重に取り扱わなければならない、いろいろな意見の対立があるという事態をはっきりあらわしておると思います。
したがいまして、今後この法案が国会に提出されますまでにはその調整がなければ出せないことでございます。そういう意味で、もう日もずいぶん迫ってきておる今日、関係当局でできるだけ早い機会にその話をまとめていただくことを私としては非常に強く期待しておる次第でございます。
堀
堀昌雄#5
○堀小委員 いまお尋ねをいたしましたのはバンクディーリングの話ではないのです。銀行のあり方という意味で、分離主義、専業主義というものが今日まで続いておるわけでございますが、私はどうも、今日でも十年前と同じようにこの分離主義、専業主義というものは、いまの銀行のあり方としては十年間そんなに変化はなかった、ですから、これでいいのではないか、こう考えておりますが、いかがでございましょうかということのお尋ねでございます。
この発言だけを見る →佐
佐々木直#6
○佐々木参考人 日本の金融制度というのは、いまさら申し上げるまでもなく、現に分離主義と申しますか、普通銀行、それから信託銀行、外国為替専門銀行等々、いろいろな専門の金融機関がございまして、それが毎日きわめて平穏に活動しておるわけで、現に動いております。それは、ですから、その事態がわれわれのよく見ておる現実でございまして、これをいまどうしてもこう変えなければならないというような特定の必要があって今度の銀行法の検討が行われたということではなくて、全体の流れの変化にどういうふうに体を合わせていくかという頭であの検討が行われております。
ただ、いまの分離主義というものが、国際関係、インターナショナルな関係で見ますと、ほかの国では全部いろいろな金融機関が同じような仕事をしておる国が大分でございまして、そこへ日本の金融機関が海外に参りますと、そういう向こうのやり方との間にいろいろな差が生じております。そういうようなことが今度日本の国内に影響を持ちまして、その分離主義ということでも、方向としてはだんだんそのかきが少しずつ低くなるのではないかという感じのする事例がだんだんたくさん出てきております。そういうようなことがございますので、いま先生から御指摘のように、答申の中で弾力的といったような言葉があちこちに入っておりますのは、そういう国際関係の変化ということからくる影響が非常に大きくなっている、それがなかなか無視できないということのあらわれであるように私どもは感じておりました。
この発言だけを見る →ただ、いまの分離主義というものが、国際関係、インターナショナルな関係で見ますと、ほかの国では全部いろいろな金融機関が同じような仕事をしておる国が大分でございまして、そこへ日本の金融機関が海外に参りますと、そういう向こうのやり方との間にいろいろな差が生じております。そういうようなことが今度日本の国内に影響を持ちまして、その分離主義ということでも、方向としてはだんだんそのかきが少しずつ低くなるのではないかという感じのする事例がだんだんたくさん出てきております。そういうようなことがございますので、いま先生から御指摘のように、答申の中で弾力的といったような言葉があちこちに入っておりますのは、そういう国際関係の変化ということからくる影響が非常に大きくなっている、それがなかなか無視できないということのあらわれであるように私どもは感じておりました。
堀
堀昌雄#7
○堀小委員 そこで、もう一つ私、最近大変興味のある話を承ったわけでありますが、一体銀行法というのは何のためにあるかという問題でございますけれども、アメリカでございますと、御承知のようにアメリカの銀行とか保険会社というものは、日本とは違いましてしばしば倒産をいたします。それをアメリカ国民は十分承知をして、そうしてみずから、ある意味では自己責任においてこれらの金融機関と対応するということがアメリカ国民のこういうことに対する常識になっている。日本では、この銀行法ができます前のあの昭和の銀行倒産以来今日まで、銀行が破産をしたという例は一件もございません。
実は、また前回のことに戻るのでありますが、前回のときに澄田銀行局長が預金保険機構というものをひとつつくりたいというお話がございました。私は、現在の日本の銀行法は強大な権限を持っておって、免許制によって大蔵大臣のところに監督権が集中をして、さらに厳しい検査権というものを持っていて、これは預金者保護のためには、銀行は軽々にはつぶれないというシステムを確立しているのが実は現在の銀行法だと思っているので、もしあなたがどうしても預金保険機構をつくりたい、これから競争を導入するからもし倒産したものが出たときに、それは預金者保護のために下に網をかけたいとおっしゃるのなら、どうかひとつ検査権、監督権を放棄してください、検査権、監督権がなくなれば網をかけましょう、検査権、監督権を持って、つぶれないということを国民に約束しておるような体制の中で下に網をかけるということは道理にかないません、だめですよと言って私は強く反対をした経緯がございます。最終的には預金保険機構もできましたが、私が申したように、この十数年間各金融機関はここへお金を払い込んでおりますけれども、今日も依然として預金保険機構がその機能を発揮したことは一回もございません。物事の道理にかなわないようなこういう事例は、歴史的な検証の上でもそれは間違っているということを、私は今日皆さんの前でちょっと、別に自慢ではございませんけれども、申し上げたいと思うのでございます。
ですから、そういう意味で、私は今度の金融制度調査会での一つの問題点は、今後の日本の金融構造というものが一九九〇年にはどういうふうに変わるのだろうか、西暦二〇〇〇年にはどういうふうになるだろうかというような、一定の構造変化に対する見通しその他がまず明示をされて、こういう変化に対応するためにはこういうことが必要だという形で問題が提起をされておるならばともかく、どうも今日的課題というものに終始をいたしておるという感じがいたしてならないのでございます。ですから、参考人が最初にお話しになりましたように、慎重にこの問題に対処するという点で私も全く同感でございます。
しかし、私は現状を見ておりますと、この問題はどうも結論が出にくいのではないか、こういう私なりの判断でございます。片方は何が何でもこれを法律にしてもらいたいという考えが一つございますし、片方は何が何でも反対だということのようでございます。これは非常に開きがございまして、問題の性質上百かゼロかということでいまは動いているようで、どうも中間がないのじゃないか、こんな感じがするのでありますが、私の立場からいたしますと、この答申は実は業務としてこのことを認めたいというスタイルで書かれておると私は判断をいたします。
しかし、私は少なくともこれが業務として書かれるような銀行法改正なら、ない方がいい、こう実は反対しているわけでございまして、その他の点についてはまた別でございますが、この答申そのものが求めておるこの考え方は、少なくとも過去十数年間金融制度の問題を勉強し、さらに今後の見通しを私なりにいろいろな関係者の方にお願いをして、九〇年、二〇〇〇年の金融構造の見通しというものを承っておる限りでは、私はどうも必要ないのではないか、特に問題は、ディーリングをやる立場のものはその市場の中で中立性が保たれていなければならないと思うのであります。ディーリングをするものが一定の支配力を持ってディーリングをするということであるならば、要するに不特定多数の人が市場で売り買いをするときに、一定のものが、ディーリングをするものの影響力の範囲内でコントロールされるおそれのあるようなものはディーリングをする立場にはあり得ない、市場の本来の機能というものは、そういう意味では中立公正なもとにすべての関係者の出会いが行われ、そこで公正な価格形成が行われるということになるべきではないのか。
ですから、ある雑誌を見ますと、現在銀行全体で九百何名かの役員のうち六百何十人かの役員が都市銀行から派遣されているということも大変な企業に対する支配力である、こう私は思います。特に財閥銀行と言われる銀行は、今日私どもがテレビその他を見ておりますと、コマーシャルを出しますのにそういうトラストのようなものがずらっと並んで出て、その中心にこれらの財閥銀行がある。こういうことになりますと、出てまいります企業の下にある関連したものの広さはこれは大変な支配力がある、こう考えるわけでありまして、そういう支配力を持つものが中立的な公正な立場でのディーリングが求められる市場に介入してくるということは市場の公正な価格形成をゆがめるおそれもあるし、このことは将来の日本の金融市場にとっては決してプラスではない、こう実は判断をいたします。
前回も私は、将来TBが自由化をされてくる時代が参りますればTBに参加をされることについて私はそれほど問題にしておりませんし、そういう金融市場ができれば現在の特利預金であるCDもよりフリーな問題として処理をされるようになるので、TBの自由化は大変望ましい、こう考えておるわけでありますが、こういう立場から、要するに市場におけるディーラーは中立的で公正である必要があるかないか、これだけをお答えいただきたいと思うのでございます。
この発言だけを見る →実は、また前回のことに戻るのでありますが、前回のときに澄田銀行局長が預金保険機構というものをひとつつくりたいというお話がございました。私は、現在の日本の銀行法は強大な権限を持っておって、免許制によって大蔵大臣のところに監督権が集中をして、さらに厳しい検査権というものを持っていて、これは預金者保護のためには、銀行は軽々にはつぶれないというシステムを確立しているのが実は現在の銀行法だと思っているので、もしあなたがどうしても預金保険機構をつくりたい、これから競争を導入するからもし倒産したものが出たときに、それは預金者保護のために下に網をかけたいとおっしゃるのなら、どうかひとつ検査権、監督権を放棄してください、検査権、監督権がなくなれば網をかけましょう、検査権、監督権を持って、つぶれないということを国民に約束しておるような体制の中で下に網をかけるということは道理にかないません、だめですよと言って私は強く反対をした経緯がございます。最終的には預金保険機構もできましたが、私が申したように、この十数年間各金融機関はここへお金を払い込んでおりますけれども、今日も依然として預金保険機構がその機能を発揮したことは一回もございません。物事の道理にかなわないようなこういう事例は、歴史的な検証の上でもそれは間違っているということを、私は今日皆さんの前でちょっと、別に自慢ではございませんけれども、申し上げたいと思うのでございます。
ですから、そういう意味で、私は今度の金融制度調査会での一つの問題点は、今後の日本の金融構造というものが一九九〇年にはどういうふうに変わるのだろうか、西暦二〇〇〇年にはどういうふうになるだろうかというような、一定の構造変化に対する見通しその他がまず明示をされて、こういう変化に対応するためにはこういうことが必要だという形で問題が提起をされておるならばともかく、どうも今日的課題というものに終始をいたしておるという感じがいたしてならないのでございます。ですから、参考人が最初にお話しになりましたように、慎重にこの問題に対処するという点で私も全く同感でございます。
しかし、私は現状を見ておりますと、この問題はどうも結論が出にくいのではないか、こういう私なりの判断でございます。片方は何が何でもこれを法律にしてもらいたいという考えが一つございますし、片方は何が何でも反対だということのようでございます。これは非常に開きがございまして、問題の性質上百かゼロかということでいまは動いているようで、どうも中間がないのじゃないか、こんな感じがするのでありますが、私の立場からいたしますと、この答申は実は業務としてこのことを認めたいというスタイルで書かれておると私は判断をいたします。
しかし、私は少なくともこれが業務として書かれるような銀行法改正なら、ない方がいい、こう実は反対しているわけでございまして、その他の点についてはまた別でございますが、この答申そのものが求めておるこの考え方は、少なくとも過去十数年間金融制度の問題を勉強し、さらに今後の見通しを私なりにいろいろな関係者の方にお願いをして、九〇年、二〇〇〇年の金融構造の見通しというものを承っておる限りでは、私はどうも必要ないのではないか、特に問題は、ディーリングをやる立場のものはその市場の中で中立性が保たれていなければならないと思うのであります。ディーリングをするものが一定の支配力を持ってディーリングをするということであるならば、要するに不特定多数の人が市場で売り買いをするときに、一定のものが、ディーリングをするものの影響力の範囲内でコントロールされるおそれのあるようなものはディーリングをする立場にはあり得ない、市場の本来の機能というものは、そういう意味では中立公正なもとにすべての関係者の出会いが行われ、そこで公正な価格形成が行われるということになるべきではないのか。
ですから、ある雑誌を見ますと、現在銀行全体で九百何名かの役員のうち六百何十人かの役員が都市銀行から派遣されているということも大変な企業に対する支配力である、こう私は思います。特に財閥銀行と言われる銀行は、今日私どもがテレビその他を見ておりますと、コマーシャルを出しますのにそういうトラストのようなものがずらっと並んで出て、その中心にこれらの財閥銀行がある。こういうことになりますと、出てまいります企業の下にある関連したものの広さはこれは大変な支配力がある、こう考えるわけでありまして、そういう支配力を持つものが中立的な公正な立場でのディーリングが求められる市場に介入してくるということは市場の公正な価格形成をゆがめるおそれもあるし、このことは将来の日本の金融市場にとっては決してプラスではない、こう実は判断をいたします。
前回も私は、将来TBが自由化をされてくる時代が参りますればTBに参加をされることについて私はそれほど問題にしておりませんし、そういう金融市場ができれば現在の特利預金であるCDもよりフリーな問題として処理をされるようになるので、TBの自由化は大変望ましい、こう考えておるわけでありますが、こういう立場から、要するに市場におけるディーラーは中立的で公正である必要があるかないか、これだけをお答えいただきたいと思うのでございます。
佐
佐々木直#8
○佐々木参考人 ただいまの問題の御指摘は、先ほどちょっと私が申し上げました銀行法改正につきましての金融制度調査会の答申の中で結局未解決で残しました二つの考え方、その考え方のどちらがいいかという判断に非常に大きな影響を持つ点だと思います。したがいまして、私は会長の立場としていまの先生の御意見は傾聴いたしましたけれども、それに対してどうであるかということを意見を申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。
この発言だけを見る →堀
堀昌雄#9
○堀小委員 お立場がございますので結構でございますが、佐々木参考人も日本銀行総裁を含めて日本の金融界で長くお仕事をしてこられて、問題は、制度の改正というものは関連する金融機関がおおむね全体がプラスになるならプラス、マイナスになるならマイナスということが制度改正の本質ではないか、私はこう考えておるのであります。
そこで、実はかつてCDの問題がこの答申の中に触れられておりますが、この答申の中で考えられておったCDのようなもの、参考人の意見というのも述べられておりまして、地方銀行の代表者もCDは望ましいとお話しになっておりました。私は前回も、CDは日本ではまだそういう金融市場がないのだからだめです、こう申し上げた。今回もそういうお話がありましたときに、特利になるのならこれは絶対だめですよ、お金がある者だけが高い金利で支払われて、その他の者は一定の法律の定めた金利だ、低い金利だというのはだめです。だから、金利が完全に自由化されるということであるならば、私は長年金利自由化論者でございますので、それなりの意味がある、こう思いました。しかし、これはマネーポジションのところには大変有効に働くわけでありますけれども、ローンポジションのところではいま大変——CDを買う側はプラスだろうと思いますけれども、銀行の制度として見ますと、銀行という枠組みの中にはマネーポジションとローンポジションの銀行があるわけでありますから、そこにはおのずからプラスとマイナスが顕著に出ておるというのが今日の状況だと思うのでございます。ですから、そういう意味で、お答えをいただく必要はございませんが、この金融制度調査会の答申が実行されて、すでにその実体があらわれてきておるものの中にも、私は制度としてはいかがかとかねて思っておったことがやはり私の思ったようなことになっておるということを特に申し添えておきたい、こう思うのでございます。ですから、きょう各種の参考人にお越しをいただいておりますのは、この問題が一部特定の少数の者のためにだけは有効であるかもしれないけれども、あるいはその他のいろいろな関係の金融機関にとっては一体どうなんだろうかということをきょうは各参考人から伺って、制度とはおおむね全体の者がそれで望ましいということが当初だけではなくて結果的にもそうなるであろうという予測のないものについては問題があろう、こう考えておりますので、この点も金融制度調査会の中ではお考えをいただいておきたい、こう考えておるわけでございます。すでに答申がされておるのでありますから、これは将来の問題でございますけれども、私は制度の改革というのはそういう性格のものでなければならぬということを申し上げて、私の質問を終わります。
ありがとうございました。
この発言だけを見る →そこで、実はかつてCDの問題がこの答申の中に触れられておりますが、この答申の中で考えられておったCDのようなもの、参考人の意見というのも述べられておりまして、地方銀行の代表者もCDは望ましいとお話しになっておりました。私は前回も、CDは日本ではまだそういう金融市場がないのだからだめです、こう申し上げた。今回もそういうお話がありましたときに、特利になるのならこれは絶対だめですよ、お金がある者だけが高い金利で支払われて、その他の者は一定の法律の定めた金利だ、低い金利だというのはだめです。だから、金利が完全に自由化されるということであるならば、私は長年金利自由化論者でございますので、それなりの意味がある、こう思いました。しかし、これはマネーポジションのところには大変有効に働くわけでありますけれども、ローンポジションのところではいま大変——CDを買う側はプラスだろうと思いますけれども、銀行の制度として見ますと、銀行という枠組みの中にはマネーポジションとローンポジションの銀行があるわけでありますから、そこにはおのずからプラスとマイナスが顕著に出ておるというのが今日の状況だと思うのでございます。ですから、そういう意味で、お答えをいただく必要はございませんが、この金融制度調査会の答申が実行されて、すでにその実体があらわれてきておるものの中にも、私は制度としてはいかがかとかねて思っておったことがやはり私の思ったようなことになっておるということを特に申し添えておきたい、こう思うのでございます。ですから、きょう各種の参考人にお越しをいただいておりますのは、この問題が一部特定の少数の者のためにだけは有効であるかもしれないけれども、あるいはその他のいろいろな関係の金融機関にとっては一体どうなんだろうかということをきょうは各参考人から伺って、制度とはおおむね全体の者がそれで望ましいということが当初だけではなくて結果的にもそうなるであろうという予測のないものについては問題があろう、こう考えておりますので、この点も金融制度調査会の中ではお考えをいただいておきたい、こう考えておるわけでございます。すでに答申がされておるのでありますから、これは将来の問題でございますけれども、私は制度の改革というのはそういう性格のものでなければならぬということを申し上げて、私の質問を終わります。
ありがとうございました。
山
柴
柴田弘#11
○柴田小委員 本日は佐々木参考人にはお忙しいところ、どうもありがとうございました。
昨年の六月には銀行法改正につきまして答申をいただきました。また、現在中小金融機関に対します答申の作成、本当に心から感謝を申し上げたいと思います。
せっかくきょうお越しいただきましたので、いろいろな問題について御質問をしたい、また御意見もちょうだいしたい、このように思っておりましたが、何分、時間の制約がありますので、一点ないし二点について参考人の御意見をちょうだいしたい、このように思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
そこで、昨年の六月に答申をいただきました。これを見させていただきまして、この第七章の「銀行の資金調達のあり方」、このところに郵便貯金問題につきましてるる述べられているわけであります。御案内のように、現在金利の二元性という問題があります。これは私が説明するまでもなく会長もよく御承知かと思いますが、最近のこの郵便貯金の激増、たとえば日銀の「経済統計月報」によりましても、昭和四十一年の三月末のいわゆる個人預金残高のシェアというのは一五・九%でありました。ところが、本年、昭和五十五年の三月末はこのシェアが二七・五%になっております。一方、民間金融機関の残高シェアでありますが、四十一年の三月末は八四・一%、五十五年三月末は七二・五%、こうなっておるわけでございまして、この郵便貯金の残高が今日三〇%近くにもなっておるこの激増ぶりを勘案してまいりましても、もうすでにこの郵便貯金というのは、いわゆる単なる郵便貯金として他の金融問題あるいは全体的な金融政策の中で切り離して論ずることはできない、このように私は考えておるわけでございますが、ひとつこの辺につきまして、答申にもあるわけでございますが、参考人の御意見をちょうだいをいたしたい、このように思います。よろしくお願いいたします。
この発言だけを見る →昨年の六月には銀行法改正につきまして答申をいただきました。また、現在中小金融機関に対します答申の作成、本当に心から感謝を申し上げたいと思います。
せっかくきょうお越しいただきましたので、いろいろな問題について御質問をしたい、また御意見もちょうだいしたい、このように思っておりましたが、何分、時間の制約がありますので、一点ないし二点について参考人の御意見をちょうだいしたい、このように思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
そこで、昨年の六月に答申をいただきました。これを見させていただきまして、この第七章の「銀行の資金調達のあり方」、このところに郵便貯金問題につきましてるる述べられているわけであります。御案内のように、現在金利の二元性という問題があります。これは私が説明するまでもなく会長もよく御承知かと思いますが、最近のこの郵便貯金の激増、たとえば日銀の「経済統計月報」によりましても、昭和四十一年の三月末のいわゆる個人預金残高のシェアというのは一五・九%でありました。ところが、本年、昭和五十五年の三月末はこのシェアが二七・五%になっております。一方、民間金融機関の残高シェアでありますが、四十一年の三月末は八四・一%、五十五年三月末は七二・五%、こうなっておるわけでございまして、この郵便貯金の残高が今日三〇%近くにもなっておるこの激増ぶりを勘案してまいりましても、もうすでにこの郵便貯金というのは、いわゆる単なる郵便貯金として他の金融問題あるいは全体的な金融政策の中で切り離して論ずることはできない、このように私は考えておるわけでございますが、ひとつこの辺につきまして、答申にもあるわけでございますが、参考人の御意見をちょうだいをいたしたい、このように思います。よろしくお願いいたします。
佐
佐々木直#12
○佐々木参考人 ただいま御指摘がございましたように、特にこの数年におきます郵便貯金の増加の趨勢は非常に目立っておりまして、いままでの資金の流れが大きく変化している点が注目されるわけでございます。金融というものは普通に平穏に過ぎていくことが一番大事だと思うのでありますが、その中で、こういう特殊な資金の流れが起こっておることは歓迎できないことだというふうに私は思っております。
ただ、金融制度調査会といたしましては、御承知のように普通銀行法の改正に取り組んでおりまして、去年の六月に答申をいたした。それで、そのときに郵便貯金の問題は、金利の統一された運営と申しますか、金利政策の統一的な運営の上で、やはり郵便貯金につきましてもそれに同調した動きが期待されるといったようなことから触れられたのでございますが、金融制度調査会が大蔵大臣の諮問機関であるという性格から考えまして、郵便貯金の問題に調査会が積極的な発言をすることは、その性格から適当でございませんので、両省あるいはもっと多いいろいろな省庁に関係のある問題でありますから、もう一段高いレベルでの検討の場をつくってほしいということを書いて答申といたした次第でございます。
ですから、問題の重要性につきましては十分認識しておりましたけれども、調査会の性格といたしまして、あの程度にとどめざるを得なかったということでございます。
この発言だけを見る →ただ、金融制度調査会といたしましては、御承知のように普通銀行法の改正に取り組んでおりまして、去年の六月に答申をいたした。それで、そのときに郵便貯金の問題は、金利の統一された運営と申しますか、金利政策の統一的な運営の上で、やはり郵便貯金につきましてもそれに同調した動きが期待されるといったようなことから触れられたのでございますが、金融制度調査会が大蔵大臣の諮問機関であるという性格から考えまして、郵便貯金の問題に調査会が積極的な発言をすることは、その性格から適当でございませんので、両省あるいはもっと多いいろいろな省庁に関係のある問題でありますから、もう一段高いレベルでの検討の場をつくってほしいということを書いて答申といたした次第でございます。
ですから、問題の重要性につきましては十分認識しておりましたけれども、調査会の性格といたしまして、あの程度にとどめざるを得なかったということでございます。
柴
柴田弘#13
○柴田小委員 そこで、いまお答えをいただきましたが、この答申を見てまいりますと、郵便貯金、そして民間の金融機関の預金の問題につきまして、「別途、総合的な場において検討が行われることが適当である」、こういうふうに論じられているわけでございます。
それで、確かにいまおっしゃいましたように、金融制度調査会、これはそれなりの意味があると思いますし、あるいはまた一方、郵政審議会、これもそれなりの意義があると私は思います。
そこで、これは私の個人の考えでございますが、ひとつその辺について御意見をいただきたいのですが、この郵政審議会と金融制度調査会がやはりより高い見地の上に立って合同審議会等を開いたらどうであろうか。これはやはりもちろん政府が考えるべき問題でありますが、その辺について御意見があったらお聞かせをいただきたいし、また同時に、この総合的な場で検討する、今日の金利の二元性というこういった問題あるいは金融制度、金融政策全般というものをここでやはり議論をする、そういった立場から総合的な審議機関というものがこの際もう必要になってきておる段階ではないか、私はこのように考えるわけでありますが、その辺のことにつきましても、ひとつ会長、御意見がございましたらお聞かせをいただきたい、このように思います。よろしくお願いいたします。
この発言だけを見る →それで、確かにいまおっしゃいましたように、金融制度調査会、これはそれなりの意味があると思いますし、あるいはまた一方、郵政審議会、これもそれなりの意義があると私は思います。
そこで、これは私の個人の考えでございますが、ひとつその辺について御意見をいただきたいのですが、この郵政審議会と金融制度調査会がやはりより高い見地の上に立って合同審議会等を開いたらどうであろうか。これはやはりもちろん政府が考えるべき問題でありますが、その辺について御意見があったらお聞かせをいただきたいし、また同時に、この総合的な場で検討する、今日の金利の二元性というこういった問題あるいは金融制度、金融政策全般というものをここでやはり議論をする、そういった立場から総合的な審議機関というものがこの際もう必要になってきておる段階ではないか、私はこのように考えるわけでありますが、その辺のことにつきましても、ひとつ会長、御意見がございましたらお聞かせをいただきたい、このように思います。よろしくお願いいたします。
佐
佐々木直#14
○佐々木参考人 先ほど私が申し上げました問題に対する考え方は、いまの先生の御指摘と全く同じでございます。
ただ、その場合に金融制度調査会と郵政審議会の合同委員会を持つのがいいのか、それとも全くそれと離れて、各省庁に関係のある問題についての組織を別途考えるのがいいのか、そこのところはちょっと私にもよくわかりません。しかし、これはぜひ政府の方で適当な組織を考えていただいて、この問題についてもっと高い見地からの検討が行われることを強く希望しておる次第でございます。
この発言だけを見る →ただ、その場合に金融制度調査会と郵政審議会の合同委員会を持つのがいいのか、それとも全くそれと離れて、各省庁に関係のある問題についての組織を別途考えるのがいいのか、そこのところはちょっと私にもよくわかりません。しかし、これはぜひ政府の方で適当な組織を考えていただいて、この問題についてもっと高い見地からの検討が行われることを強く希望しておる次第でございます。
柴
山
竹
竹本孫一#17
○竹本小委員 参考人にはきょうは御苦労さまです。佐々木さんには金融制度調査会の会長として大変御苦労を願いまして、銀行法改正に関する答申を出された、大変御苦労だったと思って御努力に敬意を払っております。特にその結論も、いま堀先生からも御指摘がありましたような非常に重要な問題はうまく逃げているという面もあるかもしれぬし、また慎重に避けているという配慮もあったと思いまして、その点は残されておりますけれども、ともかくも現段階において、理想を言えば切りがありません、一通りまとまった答申を出していただいたと私は感謝をいたしております。
そこで、まずその後の答申の取り扱いについてでございますが、いま銀行と証券とのいろいろ問題もありますし、ごたごたしているようでございますし、いまの国会は臨時の短期間の国会でございますから、次の通常国会においてこれが取り上げられることになると思うのでございますけれども、その取り扱い、その見通し等について、佐々木さんは調査会の会長として特別な関心を持っておられると思うのでございますが、今後の取り扱いあるいは見通し等についてどういうお考えを持っておられるか、感想を一つだけいただきたいと思います。
この発言だけを見る →そこで、まずその後の答申の取り扱いについてでございますが、いま銀行と証券とのいろいろ問題もありますし、ごたごたしているようでございますし、いまの国会は臨時の短期間の国会でございますから、次の通常国会においてこれが取り上げられることになると思うのでございますけれども、その取り扱い、その見通し等について、佐々木さんは調査会の会長として特別な関心を持っておられると思うのでございますが、今後の取り扱いあるいは見通し等についてどういうお考えを持っておられるか、感想を一つだけいただきたいと思います。
佐
佐々木直#18
○佐々木参考人 銀行法につきましては、大蔵当局の方でいま法制局と連絡の上その法文化が進められておりまして、これは近くでき上がるんじゃないかと思いますが、ただ、先ほどから問題になっております証券と銀行との間の問題がまだ行政当局の間での話がついておりません。ですから、国会にその法案を提出いたす前にはこの点についての解決がなければならない、これが私どもとしましては、先ほどもちょっと申し上げましたように、できるだけ早い解決を期待しておる次第でございます。
それから中小企業金融機関に関する部分につきましては、先般来ずっと審議を進めておりまして、近くその答申をまとめることができると思っております。これは銀行法に比べますと量的にもそう大きなものでもございませんので、これも通常国会までに法案の提出の用意ができるものと考えております。先ほどもお話がございましたように、答申をいたしましたのも去年の六月でございます。ですから、次の通常国会にはぜひ提出して皆様の御審議をいただきたいと強く期待しておる次第でございます。
この発言だけを見る →それから中小企業金融機関に関する部分につきましては、先般来ずっと審議を進めておりまして、近くその答申をまとめることができると思っております。これは銀行法に比べますと量的にもそう大きなものでもございませんので、これも通常国会までに法案の提出の用意ができるものと考えております。先ほどもお話がございましたように、答申をいたしましたのも去年の六月でございます。ですから、次の通常国会にはぜひ提出して皆様の御審議をいただきたいと強く期待しておる次第でございます。
竹
竹本孫一#19
○竹本小委員 この問題は五十年の初めごろから提起されてもう五、六年たっておりますから、私もできるだけ早い機会に、次の通常国会ではぜひともまとめてもらいたいものだと祈っているわけでございます。その点は全く同感であります。
そこで第二の問題でありますが、銀行の支配力が金融寡頭支配と言われるほど強いという面もございますし、本質的にはそうだと思います。ところが、最近はいま問題になっている郵便貯金の方へ預金がどんどん流れておるといったような問題もあります。さらに国債をたくさん抱えて動きがとれなくなるし、評価損をどうするかという深刻な問題もあります。また、証券会社等で何々ファンドというのをどんどん出して預金になるべき庶民の蓄積をそちらへ持っていかれる、したがって銀行の預金に大きな影響があるという問題も考えられまして、一方で非常に強い力を本質的に持っておりながら、当面、一時のような銀行のあり方とは様子が変わってきたと思うのです。まあ空洞化と言ったら少し言い過ぎだと思いますけれども、そういう弱い矛盾の面も出てきておる。これを一体銀行としてはどう切り抜けていこうとするのであるか、またどう切り抜けていけばよいのであるか、金融の大先輩として佐々木さんのお考えを一言伺いたいのです。
一方から言えば、郵便貯金がこんなに伸びてきたのも、簡単に言えば庶民金融その他について銀行がぼんやりしておったから、ある意味では虚をつかれたと思うのです。そういう意味で、これからは虚をつかれないように、銀行の現在の力を、強くなり過ぎても困りますが、弱くならないようにどういうふうに切り抜けていくかという問題についてのお考えがあれば、お聞かせを願いたいと思うわけであります。
この発言だけを見る →そこで第二の問題でありますが、銀行の支配力が金融寡頭支配と言われるほど強いという面もございますし、本質的にはそうだと思います。ところが、最近はいま問題になっている郵便貯金の方へ預金がどんどん流れておるといったような問題もあります。さらに国債をたくさん抱えて動きがとれなくなるし、評価損をどうするかという深刻な問題もあります。また、証券会社等で何々ファンドというのをどんどん出して預金になるべき庶民の蓄積をそちらへ持っていかれる、したがって銀行の預金に大きな影響があるという問題も考えられまして、一方で非常に強い力を本質的に持っておりながら、当面、一時のような銀行のあり方とは様子が変わってきたと思うのです。まあ空洞化と言ったら少し言い過ぎだと思いますけれども、そういう弱い矛盾の面も出てきておる。これを一体銀行としてはどう切り抜けていこうとするのであるか、またどう切り抜けていけばよいのであるか、金融の大先輩として佐々木さんのお考えを一言伺いたいのです。
一方から言えば、郵便貯金がこんなに伸びてきたのも、簡単に言えば庶民金融その他について銀行がぼんやりしておったから、ある意味では虚をつかれたと思うのです。そういう意味で、これからは虚をつかれないように、銀行の現在の力を、強くなり過ぎても困りますが、弱くならないようにどういうふうに切り抜けていくかという問題についてのお考えがあれば、お聞かせを願いたいと思うわけであります。
佐
佐々木直#20
○佐々木参考人 いまのような大きな、しかも実際の具体的な問題との関連の考え方につきましては、どうも私、先生の御質問に対して答える資格がございません。
確かに、普通銀行というのは大分長い期間にわたって次第にほかの種類の金融機関の発展にだんだん押されてきているということは事実でございます。しかも、その中で四十年以降発行されました国債の消化についてまたいろいろな荷物を負ってきておりますので、そちらも銀行にとってはなかなかむずかしい問題をなしておると思いますが、ただ、国際的に普通銀行というものがいろいろな変化をしておりますし、したがって、今度の銀行法の改正もそういう面で新しい変化に対する対応はできるように考えておると私どもは考えております。したがって、結局普通銀行も今後は大いに変わっていかなければならないのではないか、新しい分野へ積極的に発展していく必要があるのではないかというふうに考えておるのでございますが、その具体的内容はここで申し上げるだけの用意はございません。
この発言だけを見る →確かに、普通銀行というのは大分長い期間にわたって次第にほかの種類の金融機関の発展にだんだん押されてきているということは事実でございます。しかも、その中で四十年以降発行されました国債の消化についてまたいろいろな荷物を負ってきておりますので、そちらも銀行にとってはなかなかむずかしい問題をなしておると思いますが、ただ、国際的に普通銀行というものがいろいろな変化をしておりますし、したがって、今度の銀行法の改正もそういう面で新しい変化に対する対応はできるように考えておると私どもは考えております。したがって、結局普通銀行も今後は大いに変わっていかなければならないのではないか、新しい分野へ積極的に発展していく必要があるのではないかというふうに考えておるのでございますが、その具体的内容はここで申し上げるだけの用意はございません。
竹
竹本孫一#21
○竹本小委員 最後にもう一つだけ、問題は変わりますが、公定歩合の問題です。
佐々木さんはその道の先達でございますから、一言だけお伺いしたいのですが、最近公定歩合を下げるべき条件がだんだんできてきたと私も思いますし、そのこと自体に反対する意思はありません。ただ、最近、選挙後は公定歩合の引き下げというものがいささか政治的に取り上げられ過ぎておる。それが一方においては日銀の独自性を侵すことにもなるでしょうし、公定歩合の引き下げというのは簡単な問題ではないのですから、余り単純に余り政治的にこの問題が取り上げられることには問題がある。たとえば物価に対する影響もあるでしょう。あるいは賃金の問題に対する影響も大きいでしょう。あるいは為替レートに対する響きも出てくるでしょう。そういうような意味でドイツがやっているぐらい慎重に考えるべき問題であるのに、こちらではまあきわめて簡単に、きわめて政治的に大合唱が行われるということについて、いささか不快感を持っておるのですけれども、佐々木さんのお考えを承って終わりにいたします。
この発言だけを見る →佐々木さんはその道の先達でございますから、一言だけお伺いしたいのですが、最近公定歩合を下げるべき条件がだんだんできてきたと私も思いますし、そのこと自体に反対する意思はありません。ただ、最近、選挙後は公定歩合の引き下げというものがいささか政治的に取り上げられ過ぎておる。それが一方においては日銀の独自性を侵すことにもなるでしょうし、公定歩合の引き下げというのは簡単な問題ではないのですから、余り単純に余り政治的にこの問題が取り上げられることには問題がある。たとえば物価に対する影響もあるでしょう。あるいは賃金の問題に対する影響も大きいでしょう。あるいは為替レートに対する響きも出てくるでしょう。そういうような意味でドイツがやっているぐらい慎重に考えるべき問題であるのに、こちらではまあきわめて簡単に、きわめて政治的に大合唱が行われるということについて、いささか不快感を持っておるのですけれども、佐々木さんのお考えを承って終わりにいたします。
佐
佐々木直#22
○佐々木参考人 私も公定歩合論議にはずいぶん悩まされた方でございますけれども、いま先生が御指摘のように、最近の公定歩合論議はちょっと度が過ぎると思っております。非常に残念なことだと私は日本銀行のOBとして痛感しておる次第でございます。
この発言だけを見る →竹
山
正
正森成二#25
○正森小委員 佐々木参考人に伺いたいと思います。
金融制度調査会がいろいろ御努力をなさって答申も出されたわけですが、その中で出ております幾つかの銀行法の骨子のうち、非常に一般の注目を引いているのはディスクロージャーの強化であります。それで大蔵省などがまとめましたものを見ますと、ディスクロージャーは、銀行が社会のニーズを明確に把握するための手段として有益であり、「また、特に、銀行がディスクロージャーにより自らの行動と成果を国民に開示しその判断を受けることは、銀行の自己努力を促進する自己規制策として有効である」、こういうように言われております。
私は特にその後段の部分が非常に大切だと思うのです。しかし、そういう観点から見ますと、現在考えておられるディスクローズというのは非常に不十分で、資金の運用面だけでなしに、貸出先だとか貸付条件だとか持ち株だとか、あるいは人的な問題についてもある程度は開示すべきではないかというようにちまたでは言われているわけですが、佐々木参考人のこの点についてのお考えを承りたいと思います。
この発言だけを見る →金融制度調査会がいろいろ御努力をなさって答申も出されたわけですが、その中で出ております幾つかの銀行法の骨子のうち、非常に一般の注目を引いているのはディスクロージャーの強化であります。それで大蔵省などがまとめましたものを見ますと、ディスクロージャーは、銀行が社会のニーズを明確に把握するための手段として有益であり、「また、特に、銀行がディスクロージャーにより自らの行動と成果を国民に開示しその判断を受けることは、銀行の自己努力を促進する自己規制策として有効である」、こういうように言われております。
私は特にその後段の部分が非常に大切だと思うのです。しかし、そういう観点から見ますと、現在考えておられるディスクローズというのは非常に不十分で、資金の運用面だけでなしに、貸出先だとか貸付条件だとか持ち株だとか、あるいは人的な問題についてもある程度は開示すべきではないかというようにちまたでは言われているわけですが、佐々木参考人のこの点についてのお考えを承りたいと思います。
佐
佐々木直#26
○佐々木参考人 今度の銀行法の改正に当たりまして、ディスクロージャーの問題というのは一つの新しい問題点でございまして、調査会の審議のときにも非常に議論が多かった点でございます。しかし、方向につきましては皆さんの間にそう異議はございませんでした。どの程度やるべきかということにつきましては、事が信用の問題でもありますし、ことに個人的なものにかかわってまいります場合には、よほど慎重でなければディスクロージャーのためにかえってマイナスの面が出てまいりますので、その点は慎重にしなければいけないということで、その点につきましてある程度行政当局の考えによる体制についての指導というものが必要ではないかということで答申ができております。したがって、具体的にどういうこととどういうことがいいかということはここでいま申し上げかねますけれども、やはりある限界があるものであるということだけは、私はこの際申し上げておかなければならぬのではないかと思っております。
この発言だけを見る →正
正森成二#27
○正森小委員 ある意味ではディスクロージャーというのは、たとえば、いままで都市銀行などは消費者や中小企業に対して非常に冷淡な時期があったということで批判を受けているわけで、そうすれば、行政指導として融資比率についても指導を行い、ぴしぴし決めていくか、それでは銀行の自主性がなくなる、そのかわりにディスクローズしてそれを天下に公表するようにすれば、社会的な批判もあっておのずから自主性を保ちながら融資の適正も期待されるということだと思うのです。目的はそれだけではございませんけれども。そうだとすると、ディスクローズの程度というものは相当程度でなければ十分な効力を果たさないのではないかというようにも思われますので、私としてはお聞きしたわけです。
もう一つの点を伺いますと、金融制度調査会の委員の中にもいろいろ説をお持ちの委員がおられるようであります。名前は申しませんが、佐々木会長の統制下にあるといったら語弊があるかもしれませんが、同じ委員の中に、この答申の欠点と言って幾つか指摘をしておられる方がおられます。相当ありますが、そのうちの一つだけを申し上げますと、公共性の概念についての批判でありますけれども、こう言っておられるのですね。
これは答申は、「「公共性」という概念が無限定に使われていることである。銀行の自主性を尊重するということを一方でいいながら、融資規制をはじめ各種の行政指導が強化されるおそれがあるように思われる。法律の表現として「銀行業務の公共性に鑑み……」という言葉が入ってくるのは法律のスタイルの問題であるから、とくにこだわる必要はないが、しかし答申全体を通じて繰り返し「公共性」ということがいわれていて、しかもその「公共性」とは何であるかということについてはとくに限定されていない。そういう意味で行政指導が強化される危惧がある。」云々と言っておられるわけであります。こういうように読みますと、恐らくどなたが言われたことかということもおわかりになると思いますが、こういう問題点について佐々木参考人としてどういうように考えておられるのか、具体的に、できるだけ率直な御意見を承りたいと思います。
この発言だけを見る →もう一つの点を伺いますと、金融制度調査会の委員の中にもいろいろ説をお持ちの委員がおられるようであります。名前は申しませんが、佐々木会長の統制下にあるといったら語弊があるかもしれませんが、同じ委員の中に、この答申の欠点と言って幾つか指摘をしておられる方がおられます。相当ありますが、そのうちの一つだけを申し上げますと、公共性の概念についての批判でありますけれども、こう言っておられるのですね。
これは答申は、「「公共性」という概念が無限定に使われていることである。銀行の自主性を尊重するということを一方でいいながら、融資規制をはじめ各種の行政指導が強化されるおそれがあるように思われる。法律の表現として「銀行業務の公共性に鑑み……」という言葉が入ってくるのは法律のスタイルの問題であるから、とくにこだわる必要はないが、しかし答申全体を通じて繰り返し「公共性」ということがいわれていて、しかもその「公共性」とは何であるかということについてはとくに限定されていない。そういう意味で行政指導が強化される危惧がある。」云々と言っておられるわけであります。こういうように読みますと、恐らくどなたが言われたことかということもおわかりになると思いますが、こういう問題点について佐々木参考人としてどういうように考えておられるのか、具体的に、できるだけ率直な御意見を承りたいと思います。
佐
佐々木直#28
○佐々木参考人 公共性の内容につきましては、確かに答申の中でそういう概念規定というものをいたしておりませんから、そういうような批判が出るかと思うのであります。ただ、いまの行政指導の問題は、いままで法律に基づかない行政指導がございまして、そういう行政指導で今後も必要であると考えられたものについては根拠法規をちゃんとはっきりさせるようにという努力を今度の調査会でいたしましたものですから、何か非常に統制が強まったような感じが出てまいりましたけれども、それはあくまでも法律に基づいたやり方以上はしないのだという考え方で問題の検討を進めたという点を御理解いただきたいと思います。
この発言だけを見る →正
正森成二#29
○正森小委員 時間になりましたので、もう一問だけ伺って終わらしていただきたいと思います。
都市銀行が特に資金量を上回る、あるいは資金量の大部分を国債に食われてしまうということで、民間向けの貸し出しその他経理内容に非常に重大な影響を受けているということはつとに言われているところであります。それが特に五十七年からは借りかえがさらに激しくなりまして、六十年以降になりますと、それは膨大な量になるということで、借りかえ制度のあり方等についても種々懇談会等で論議をされているわけですが、普通銀行のあり方あるいは経理内容との関連において、佐々木参考人にこの借りかえ問題と銀行とのかかわりについて、何か御意見がおありでございましたら承って質問を終わらしていただきます。
この発言だけを見る →都市銀行が特に資金量を上回る、あるいは資金量の大部分を国債に食われてしまうということで、民間向けの貸し出しその他経理内容に非常に重大な影響を受けているということはつとに言われているところであります。それが特に五十七年からは借りかえがさらに激しくなりまして、六十年以降になりますと、それは膨大な量になるということで、借りかえ制度のあり方等についても種々懇談会等で論議をされているわけですが、普通銀行のあり方あるいは経理内容との関連において、佐々木参考人にこの借りかえ問題と銀行とのかかわりについて、何か御意見がおありでございましたら承って質問を終わらしていただきます。