津田実の発言 (法務委員会)
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○津田説明員 ただいま御指摘の通り、日米安全保障条約に基ずく行政協定に伴う刑事特別法――日米刑事特別法と略称いたしておりますが、日米刑事特別法におきましては、罪に関する実体規定を設けてあります。第二条から九条までございますが、先般の議定書に伴う刑事特別法及び今回の協定に伴う刑事特別法には、その規定をいたしておりません。これは御指摘の通りであります。それは行政協定と、今般署名になりました国際連合の軍隊の地位に関する協定における合意の内容が異なつております結果、かようになつた次第でございます。今回の協定におきましては、その第十七条にかような協定をいたしております。「この協定の当事者は、国際連合の軍隊、同軍隊の構成員、軍属及び家族並びにこれらのものの財産の安全を確保するため随時必要となるべき措置を執ることについて協力するものとする。日本国政府は、日本国の領域において国際連合の軍隊の工作物、備品、財産、記録及び公務上の情報の十分な安全及び保護を確保するため、並びに適用されるべき日本国の法令に基いて犯人を罰するため、日本国政府が必要と認めるところに応じ、立法を求め、及びその他の措置を執るものとする。」かように相なつております。日米行政協定の場合は、これと表現は似ておりますが、「必要な立法を求め、及び必要なその他の措置を執ることに同意する。」ということになつております。今回の協定は「日本国政府が必要と認めるところに応じ、」ということに相なつております。この点が日米行政協定の場合と今回の協定の場合と違うのでありまして、日米行政協定の場合は、安全保障条約に基いて日本国に駐留する軍隊と、今回の国際連合の軍隊と、この点について相違を示しておるところの行為がなされた次第であります。従いまして、日本国政府といたしましては、必要と認めるかどうかというところに応じて公務上の情報の保護とかあるいは備品、財産等の安全の保護ということをすればよろしいわけであります。ところが現在におきましては、かような犯人を処罰するための必要性は認められないという結論になりまして、日米の場合と異なりまして、罪に関する章は設けなかつた次第であります。