大竹民陟の発言 (大蔵委員会)
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○政府委員(大竹民陟君) 若干の補足を御説明申し上げます。
今年度、昭和三十五年度におきまして、政府が沖繩に対して援助をいたしております状況を最初に申し上げたいと思います。本土から各種の専門の技術者を沖繩に派遣いたしまして、沖繩の各種の専門家を指導するというやり方をしております。これはほとんど行政の各般にわたりまして行なわれておるわけであります。特に教育関係者などが相当参っております。同時にまた、沖繩におります各種の専門技術者をこちらに呼びまして、こちらのそれぞれの施設において教育やあるいは訓練を与えまして技術的な援助を与えておる、これが大体現在行なっております沖繩援助に関しますやり方でございます。所要経費といたしましては、すべてで約四千万円程度のものを予算に計上して実施しておるわけでございます。
来年度におきましては、計画として予算に載せておりますのは、ただいま申しましたような仕事はそれぞれ引き続いて行なっていくつもりでございます。この法案に関係をいたしております一つは、モデル農場を琉球政府が建設いたしますにつきまして、琉球政府の模範農場を建設いたしますにつきまして、それに援助を与えていこうという計画、それから本土と沖繩の間の通信施設につきまして援助を与えていこう。それから、この法案には関係ございませんが、医療方面の援助を強化していきたいという考え、あるいは沖繩の学生に対しまして育英資金を贈与いたしまして教育に協力をいたしていきたい、あるいは沖繩におきましては終戦時非常にたくさんの方々が戦没しておられるわけでございます。今日まで日本の援護法あるいは恩給法、こういうものを適用して参りましたけれども、なおこれらの法律に従来載っておらないものがございます。そういうものに対しまして、ある程度の見舞金を差し上げたい、こういう計画も持っております。あるいは沖繩から東京その他内地に来て勉学いたしております学生のために療を作って提供したい、こういう計画も持っております。これらの経費は合わせまして約四億七千万円程度になっておるのでございます。今年度の約四千万円に比べますと、四億三千万円程度の増額を見込んでおるということになるわけでございます。
ところで、お手元にございます法案の関係でございます。先ほど申しましたように、一つは琉球政府が建設いたす予定になっております模範農場に対する援助でございます。最初にこの点を申し上げます。
現在の琉球政府といたしましては、農業改良をいたしますためにいろいろな研究指導の施設をすでに持ってはおります。沖繩島内におきまして数カ所の農業指導所というようなものを建設いたしておるのではございますが、さらにこの際、あわせまして模範農場を作って、これを全沖繩に普及をさせていきたい。そのためには日本の農業技術をぜひ導入して、その成果を広く沖繩住民に展示していきたいという要望でございます。大体、規模といたしましては、五町歩程度の模範農場の経営をする予定でございます。そのうち水稲を経営いたしますのが大体二町歩、残りの三町歩は畑にしていきたい、こういう計画のように承知しております。御案内のように、沖繩におきます主要の農産物、これは水稲が一番多いのでございます。そのほかにサトウキビ、カンショでございます。それから同じカンショでございますが、イモでございます。それから大豆、こういった種類のものがございます。それらの沖繩で現に栽培されております主要作物を畑地に植えて経営していこう、こういう計画でございます。
琉球側におきましては、これらに要しますところの土地あるいは建物、あるいは灌漑施設というふうなものは自己負担いたすわけでございますが、技術面での指導を政府に要望いたして参っております。政府といたしましては、専門の農業技術者をこの農場に派遣をすると同時に、また農業経営に必要な農機具でございますとか、種子、肥料、こういった種類のものをここに提供していきたいと考えておるわけでございます。この計画の効果を上げますためには、およそ五カ年程度の援助を計画いたしておるのでございます。すべての所要経費の見積もりといたしましては、大体一億一千万円程度というふうに考えております。五年間で一億一千万円程度、そのうち今日大体予想しておりますのは、約六千万円程度が先方の負担、五千万円程度が政府の負担というふうに考えておるのでございます。初年度経費といたしましては、政府が負担いたします分が約千三百万円、琉球政府が負担いたします分が、約四千四百万円、この程度の考えを持っております。農業経営をいたしまして、これの成果を広く琉球の、沖繩の島民に示していきたい、こういう考えでございます。
次に、第二点の通信施設の譲与に関する事柄を申し上げます。現在本土と沖繩との間の通信は、短波無線電信並びに短波無線電話、こういうもので行なっておるわけでございまして、東京−那覇、あるいは福岡−那覇というような回線がございます。これはしかし逐年の需要の増大にこたえかねまして、すでに手薄になっておりまして、相当の待ち時間がかかるというふうな状況になっておったわけでございまして、かねてからこれを改善したいという要望があったわけでございます。ことに一昨年の暮れ、昭和三十四年の暮れに沖繩側にテレビ放送局が完成いたしました。続きまして、また昨年の中ごろに第二番目の放送局が完成いたしました。これに伴いまして、沖繩側といたしましては、ぜひ内地のテレビのなま中継を見たいものだという要望が非常に高まって参ってきたわけでございます。今日ではこちらのフィルムを飛行機で送っておるわけでございますが、十分要求を満たしておらないわけでございます。これらのかねてからの改善の要望、特にテレビ関係を早く見たいというふうな要望が重なりまして、日本政府に対する援助の要請、あるいは日本電電公社に対する援助の要請という形で出てきたわけでございます。この際政府並びに日本電電公社といたしましては、相協力いたしまして、必要な通信施設を沖繩側に譲与いたしたい、これが第二番目の計画でございます。
譲与を受けますものは、沖繩側にございます琉球電電公社というのがございまして、これが沖繩におきましては公衆電気通信を一手に経営いたしております。ちょうど日本の電信電話公社と類似した機関、組織でございます。これに対して日本政府並びに日本電電公社から施設を譲与するという計画でございます。所要経費といたしましては、総額が大体三億六千万円程度になるわけでございます。負担の区分といたしましては、日本政府の負担分が一億八千万でございます。で、日本電信電話公社の負担分が一億三千万でございます。それから琉球電電公社が負担いたしますのが四千百万円、こういう負担区分になっております。