井川伊平の発言 (法務委員会)
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○井川伊平君 一般的に辺地のところに裁判官が行きたがらないという、希望者が少ないという事柄は事実であろうと思いますが、それらの原因をどういうふうに御研究済みになっているかを聞きたいのでありますが、裁判所の庁舎が非常に古い、それで裁判官が執務する場所としては何か権威にかかわるようなお粗末なものがたくさんある。私の見聞した範囲から申しましても、函館地方裁判所の管轄の中にあります瀬棚の裁判所のごときは、昔村の役場が使っておったところの庁舎を村役場がもう役に立たんようになりまして、別の村役場の庁舎ができた、そのお古を裁判所がもらい受けて、相当長い間そこにいる。それは日本海の風の当たる非常に海岸に接近したひどいところでありますが、私がそこへ参ったときなどは、風の吹く日だったが、二階へ上がるのは危険を感ずる。はしご段がゆれる。板でこさえたはしご段でありまして、へたすると落ちるのじゃないかという不安を与える。それから窓がよく締まらない。窓を締めても柱との間に細長い三角、一つの辺が三寸ぐらいずっとこうあいて締まらない。冬どうするのかと言ったら、新聞紙を突っ込んで雪の降り込むのをふさぐのだ。これは最もひどい例でありますが、旭川の地方裁判所へ行きましても、釧路の地方裁判所を見ましても、相当お粗末である。ああいうところで裁判官に裁判官としてのお仕事をしてくれということは無理じゃないのか。そういう方面へ裁判官に行ってくれと言うことが無理じゃないかと考えます。ことに、また官舎を調べてみましても、雪どけになりますと必ず雨が家の中に漏る。向こうでは、すが漏りと申しておりますが、すがという意味はよく知りませんが、氷という意味ではないかと思います。雪どけ期になりますると、屋根の雪が日中の太陽熱でとけて流れて大きな雨だれができる。雨だれを基本にいたしまして、そこに氷の山ができる。その氷の山からとけた水が軒端の方から屋根の方に向かって流れるということになる。だからかわらの間、あるいはいろいろそうした屋根をかぶっておりますものの間から逆流して部屋に水が落ちる。これをすが漏りと申しております。そういうものが非常に多い。こういうような庁舎であるとか、官舎であるとかというものに対しまする当局の思いやりが足らぬのではないか、こういうようなことも考えられますが、そういう点についてはどういうようなふうにお考えになるか。予算の御要求についてはどういうような御熱意を持って予算の要求をなさるのであるか、こういう点につきまして御意見を承りたいと思います。