白石正雄の発言 (大蔵委員会)

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○政府委員(白石正雄君) 「国有財産法第十三条第二項の規定に基づき、国会の議決を求めるの件」につきまして、御説明を申し上げます。
 御承知のように、国有財産法第十三条第二項によりますと、「皇室用財産とする目的で財産を取得し、又は皇室用財産以外の国有財産を皇室用財産としようとするときは、国会の議決を経なければならない。但し、当該財産の価額が三百万円以上である場合を除く外、毎年四月一日から翌年三月三十一日までの期間内に、その取得し、又は皇室用財産とする財産の価額の会計額が三千万円に達するに至るまでの場合については、この限りでない。」、かように相なっておりまするので、この規定に基づきまして提案をいたしておる次第であります。
 ここに提案いたしておりまする予算につきましては、別途、三十八年度の予算案の皇室費の中におきまして、宮廷費のところにおいて、皇居東側地区施設整備費、皇居造営関連施設整備費、正倉院施設費というそれぞれのところにおいて計上に相なっております。
 次に、その内容でございますが、第一は、二重橋の新設でございます。御承知のように、二軍橋は、俗称二重橋といわれておるわけでございますが、これは石橋の部分と、鉄で作りました鉄橋の部分とあるわけでございますが、その鉄橋の部分を今回かけかえしようというものでございます。この二重橋の鉄橋は、明治二十一年に完成いたしまして、自後七十余年を経過いたしております。橋の耐用年数は、通常五十年程度といわれておりますが、すでにそれを二十年ほども超過いたしておるわけでございまするし、かつまた、この材料は、錬鉄製で作られておりまして、現在の鋼鉄の橋に比較いたしますというと、強度が低いといわれておるわけでございまするので、なおまた、現在の橋では、ほとんどかような材料の橋は見当たらないというような状況でございます。したがいまして、時期的に見ましても、すでにかけかえの時期に来たっておりまするので、今回皇居造営の機会にこれのかけかえをいたそうと考えておる次第でございます。
 なお、この工事は、三十八年度と三十九年度で大体完成いたすわけでございますが、その後皇居の造営工事をいたす予定でございまするので、その間におきましてその工事のための車両が通過をいたすというようなこともございまするので、皇居の造営工事が終了いたしました暁におきまして、四十一年度にその舗装を完了いたしまして完成をいたしたい、かような予定に相なっております。
 第二の問題は、病院の新築でございます。現在の宮内庁病院は、昭和初年に建築せられました鉄筋コンクリート倉庫の一部に開設せられておりまして、皇族、旧皇族を初め職員及び広く一般にも利用せられてきております。しかしながら、この建物は、すでに老朽化いたしておりまして、窓も小さく、病院としては不適当な個所が多く、新築の必要があったのでございまするが、たまたまこのたび皇居付属庭園整備計画に伴いまして、この建物を撤去する必要が生じたのでございます。したがいまして、この機会に新築をしようとするのでございます。
 第三は、皇居の東側地区の主要工作物の新設でございます。皇居付属庭園の整備に伴いまして、病院、庁舎等の建物を移築その他新築をする必要があるわけでございまするが、それらに伴いまして、上下水道とか、排水とか、電気、ガス設備とか、合同マンホールなどの工作物を、まず庭園整備に先だちまして、そういった工作物を整備しようというのが、第三の問題でございます。
 第四でございまするが、第四は、正倉院の東宝庫空気調和装置の新設でございます。正倉院の御物は現在、昭和二十七年度に完成しました鉄筋コンクリートの宝庫——これを東宝庫と呼んでおります。それから昭和三十六年度に完成しました鉄筋コンクリートの宝庫——これを西宝庫と呼んでおりますが、この二つに収蔵せられております。火災とか地震とか、そういった災害に対する安全を保つように、これらの宝庫に保存せられておる次第でございます。
 しかしながら、近年におきまして、観光、交通の異状な増大から、付近の空気の汚染がはなはだしく、御物に悪影響を与えますので、昭和三十六年度におきまして、西宝庫のほうに空気調和装置を備えましたところ、その効果が非常によろしかったのであります。したがいまして、同じような装置を東宝庫のほうにも備えたいということで、今回予算を計上し、国会に提案いたしている次第でございまするが、その関係から今回の議決案件の中に加えている次第でございます。
 以上が「国有財産法第十三条第二項の規定に基づき、国会の議決を求めるの件」の内容でございます。
 なお、昭和三十八年度の予算に計上せられておりまする金額とは若干の相違がございます。これは、昭和三十八年度の予算の中に、先ほど申し上げました皇居東側地区施設整備費、皇居造営関連施設整備費として計上されておりまする金額の中には、国有財産の取得とは考えられないような単なる除却、撤去、そういったものの経費も含まれております。なお一件三百万円に満たない少額のものも含まれております。したがいまして、議決案件の金額と別途提案されておりまする予算案の金額とは若干相違いたしております。
 以上をもちまして、御説明を終わります。

発言情報

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発言者: 白石正雄

speaker_id: 31574

日付: 1963-02-08

院: 参議院

会議名: 大蔵委員会