武藤謙二郎の発言 (大蔵委員会)
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○説明員(武藤謙二郎君) 関税定率法等の一部を改正する法律案につきまして、補足説明を申し上げます。
まず、税率の改正でございますが、先ほど御説明申し上げましたように、今回お願いしておりますのは三十八品目でございます。一昨年の改正は大改正でございまして、六百九十二になっております。昨年は百三十八でございます。ことしは三十八品目でございます。
税率の関係は、法律で申しますと、基本税率を直すほうは定率法のほうに載りまして、期間を限って暫定税率を定める、このほうは暫定措置法と、両方に分かれておりますので、ごらんになる便宜上、「改正税率(案)及び現行税率対照表」というものをお配りしてございますが、これは暫定税率と基本税率と両方を、現行と改正と並べてごらんになりやすいように示してございます。
三十八品目の内容でございますが、引き上げが十三品目あるのでございますが、これは基本税率が三で、暫定税率の関係が十と、合わせて十三となっております。暫定税率の引き上げの中には、後ほど御説明申し上げますが、原油、重油とバナナというようなものが含まれております。それから、一部引き上げというのが三品目ございますが、これは全部暫定税率の引き上げでございます。次に、引き下げが十八品目ございますが、これは基本税率が一一、暫定税率が十六、こうなっております。それから、関税割当制度を新しく採用するものというのは、これは暫定で銅について関税割当制度を採用するということでございます。それから、関税割当制度を廃止するものが一品目ございますが、これは暫定税率の関係でタングステン鉱がございます。そのほか分類変更二というのが基本税率のほうでございます。合計しまして、基本税率の関係が七、暫定税率の関係が三十一、合わせて三十八となっております。
その中で主要品目について簡単に御説明いたしますと、まず、先ほどの「改正税率(案)及び現行税率対照表」をめくっていただきますと、最初にバナナがございます。バナナにつきましては、このページの真ん中の辺に「バナナのうち生鮮のもの」というのがございまして、現行に基本税率が三〇%、暫定税率が五〇%、こうなっております。改正案では、基本税率は動かしませんで、四月一日から一年間を限って暫定税率を七〇%に引き上げるということにいたしております。これは、現在の五〇%の税率のままで四月一日から自由化することはいろいろと国内の競合のくだもの等につきまして影響があるということで、七〇%に二〇%引き上げて自由化をスタートする、こういうことでございます。
それから、次は、石油の関係でございますが、この表をずっとめくっていただきますと、十三ページにございまして、十三ページに番号「二七〇九、石油(原油に限る。)」というところがございます。ここに現在の一キロリットル当たり五百三十円が、今度暫定で、約二%の引き上げになりますが、六百四十円と、百十円引き上げる。これが原油の関係でございます。
その次に、「二七一〇石油」云々とございまして、真ん中よりちょっと下のところにカッコして、「(4) 重油及び粗油」というのがございまして、イというところがございます。この「温度十五度における比重が〇・九〇三七以下のもの」云々、これはいわゆるA重油でございまして、A重油は、現在が一キロリットルにつき八百二十円のものが、今度の改正で、原油の引き上げに見合いまして、百三十五円引き上げまして九百五十五円となる、こういう案でございます。それから、一枚めくっていただきますと、十四ページにロというところがございまして、これがB重油でございますが、現行が六百三十円が、百円引き上げまして七百三十円になる。それから、下のほうへ行きましてハというのがございますが、これがC重油でございますが、C重油は現在の五百七十円が六百六十円と九十円引き上げになる、こういうことでございます。
なお、原油の関係は、先ほど御説明申し上げましたように、石炭対策としてこういう引き上げをいたしたのでございますが、さらに、長期引き取り契約を行なっている電力と鉄がさらに今度引き取りを増加する、その補てん措置といたしまして、暫定措置法の七条の六で特別還付という制度を設けてございます。この還付の関係を申し上げますと、昨年原油の関税が六%から一〇%に上がりました際に、石炭の引き取りに協力する電力、鉄につきましては、その四%の値上がり分を還付という形で返すことにしております。簡単に申しますと、電力と鉄は、従来どおり六%の税のかかった原油から出た重油を使うという形になっているわけでございます。今度は、先ほど申しましたように、その一〇%が二%上がりまして約一二%の関税になりますが、さらに電力と鉄が石炭の引き取りを増加するということでございますので、その一二%のうち、四%は昨年から引き続いて返すわけですが、さらに六%を特別還付という形で、石炭の引き取りによって負担が増加する、それを限度として六%を返してやるということになっております。したがいまして、原油の関係だけにつきまして申しますと、昨年から引き続いての還付が四%、それから特別還付が六%、合わせて一〇%、こうなっております。
なお、今度の改正で、重油のほうも原油に見合って、先ほど申しましたように引き上げますので、この引き上げ分も特別還付として返す、こういうことになっております。
次は、対抗措置の関係でございますが、これは定率法の九条の二の改正でございますが、現在ガットで認めております緊急関税につきましては、国内法で、政令で緊急関税を動かせる、こういうことになっているのでございますけれども、同じように、ガットで認めております措置で、外国が緊急関税をしいた、そのときに、こちらが対抗措置をとる、この関係につきましては国内法の手続がございません。したがいまして、外国が緊急措置をとった場合に、日本としてはこれに対して対抗措置がとりにくい。しかも、この対抗措置はガットの規定で、緊急にやらないととれない、こういうことになっております。そこで、そういう点を補うために、政令で対抗措置をとれるということにいたしたいと思いまして、法律の改正をお願いしております。
それから、最後は、特定の減免税物品の用途外使用の規制の関係でございますが、これは定率法の十三条その他の改正でございます。これは特定の用途に供することを条件に輸入原料品等の関税を減免した場合、従来は製造のつど製品検査を行なう、こういうことになっております。製品が連続的にできるという場合には、この方法は業者にも非常に不便ですし、税関のほうも非常に手間がかかります。そこで、そういう実態に即応するために、製品検査を随時の検査にする、こういうことにいたしまして、一方、現在暫定措置法の関係では、こういう特定用途の免税、減税という関係につきましては、用途外使用を禁止する規定があり、また罰則がある、こういうことになっておりますので、今回の関係につきましてもそれと均衡をとりまして、同じような規定の整備をする、こういう内容でございます。
大体関税定率法等の一部を改正する法律案につきましての説明は以上のとおりでございます。よろしくお願いいたします。