横山利秋の発言 (法務委員会)

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○横山委員 大臣は参議院に行かれるそうでありますから、ちょっと本件に関しまして大臣にお伺いしたい点だけを申し上げて、大臣参議院に行っていただきたいと思います。
 それといいますのは、前法務大臣が参議院選挙の直前に、いきなり病院から出てこられて閣議に出て、新聞記者に会われて二つのことを言われたのであります。一つは、本件は参議院選挙前に片づくとおっしゃったこと、一つは政治家には関係がないとおっしゃったこと、この二つを言われましたので、衆参両院の法務委員会は一斉にこれを取り上げて、まだ捜査——検察陣が主力をあげて調査しておるうちに、これに水をぶっかけたようなものだ、これは明らかに第二の指揮権発動に類しておる。政治家に関係がないならば、ない理由を示せ、いま言わなければならない理由は何があるか、明らかにこれは自由民主党の選挙対策に類するものではないか、こう言って鋭く追及をいたしたわけであります。私は新任の法務大臣として、そのような世間に誤解を与えるようなことをおっしゃるまいと思いますが、大臣になられてから、いわゆる森脇、吹原事件について、いまどういうようなお考えで督励をしていらっしゃるか。
 それに関連いたしまして、実はこの森脇事件が驚くべき脱税事件に発展をいたしまして、いま国税庁でやっておるわけであります。あとでその具体的な点は刑事局長並びに国税庁にお尋ねするのですが、私の承知したところによりますと、三年だけやっておる。なぜ脱税事犯に関連する五年までさかのぼらぬか、こういうことが私のあとで聞きたい点でありますが、庶民としては、おそらくこれはとれないだろう。いやとれないのではなくて、ようとらないのであろう。中小企業やあるいはその他零細企業についての非常な追及がありながら、森脇のようなべらぼうもない、数十億、概算いたしますと国税、地方税を含めますと百億に達するといわれる脱税事犯について、ようとらない、それだけの度胸がないだろう。あらゆる法網をくぐっておる脱税でありますから、形式論、法理論からはあるいは問題があるかもしれないけれども、結局それだけの勇気がないであろう、こう庶民は言っておるわけであります。こういうようなことは、あとで具体的にお伺いをすることでありますけれども、検察当局と国税庁との連絡なり、関係なりは、一体どういうことになっているだろうか。なぜ一体五年まで脱税がとれるのに、三年しか訴追をしないのであろうか。話によりますと、刑事訴訟法の二百五十条によって、四年、五年になると、裁判になると負ける、公訴ができない、だからとても四年、五年は自信が持てないから三年にとどめる。脱税の問題は五年までできるのでありますけれども、国税庁もみすみすやらない、刑事訴訟法もそれを結局空文化している、こういうような法理論があるようであります。この事実についてはあとでお伺いをするわけでありますが、結局大山鳴動してネズミ一匹で、私どもに言わせれば、政治家に関係あるらしいんだけれども、そいつは指揮権発動で政治家はポイしちゃった。それで、脱税はこんなにあるといいながら、結局はようとらない、最後には、森脇、吹原に問題をしぼっちゃって、問題をあいまいにしてしまうのではないか、こういう庶民の検察陣並びに国税庁当局に対する非常な不信の感がいまあるわけであります。こういう点について、大臣の御意見を伺いたいと思います。

発言情報

speech_id: 104905206X00219650806_029

発言者: 横山利秋

speaker_id: 18642

日付: 1965-08-06

院: 衆議院

会議名: 法務委員会