赤松勇の発言 (法務委員会)
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○赤松委員 調べていない、報告がきていないからわからないとおっしゃるので、それ以上追及しても、いまの段階では無理だと思うのでありますが、これは至急調べていただいて、どこに一体捜査の上に難点があったかということを明らかにしていただきたいと思うのであります。これは検察庁の威信にかけても明らかにしてもらわないと——これは八月一日の産経新聞です。ごらんなさい。新聞はこれだけ報道しておるのですよ。現地じゃ大問題です。私も市民大会に行きましたけれども、たいへんな騒ぎでした。その中で湯川支部長——湯川支部長というのは神戸地検の姫路支部長です。
湯川支部長は三十一日の記者会見で「なぜ捜査を人員の多い姫路署にさせなかったのか」「東京都議会なみに特捜部を設けるべきではなかったのか」などの質問に対し、ただ「想像にまかせる」というだけ。しかし、その表情には捜査の伸びなやみに対する苦渋の色があった。捜査担当の中村、津村の両検事は汚職事件を白紙の状態から手がけたのははじめてといわれ、部内でも“荷が重すぎた”との評もある。正木検事が調べに着手したころには三市議とも逮捕の心理的動揺もおさまり、俗にいう“留置場なれ”していた。正木検事も「調べるチャンスを失した」というように、すでに余罪追及の時期はすぎていたといえよう。」こういう批判を新聞はしております。
それから議会議員のほうはどういう受け取り方をしているかといえば、「“議長選汚職の事実上の捜査打ち切り”の報に、市会議員たちはホッとした表情。市会事務局には中島忠一副議長ら五、六人の議員が姿をみせ「大騒ぎされたが、結局事実はなかったんだ」と、強がりをいう議員もあったが、なかには「私も参考人として出頭したが取り調べ官に徹底的に調べてほしいと要望した。告訴事実しか事件にできなかった検察陣の手ぬるさにあきれてものがいえない」と、手ぬるい捜査に不満をぶちまける青年議員もあった。」こういうように新聞は報道しております。
これが三人だけのいわゆる汚職事件であって、他に全然関係がないとすれば、十数人任意出頭もしくは逮捕という形で検察庁に拘禁をされたそのこと自身、私は重大な人権問題だと思う。ところがそうではなくて、事実容疑はあったけれども、検察陣の捜査能力がそこまで至らなかったのだ、わずか二人の検事でもってとうていこれを担当するだけの能力がなかったのだということになりまするならば、私は、検察当局の威信にかけて人員を増強して、真相の究明に当たっていただきたい、こういうように思うわけであります。姫路市民の検察当局に対するそれは、まさか検察当局が他の政治勢力の圧力で腰砕けになった、そういうことはだれも考えておりません。この新聞を見ても、そういう非難なり疑惑というものは、どこにもないわけです。ないわけですが、市民としては、あれくらい告発状に明らかになっておる——同僚議員が告発したのですが、その同僚議員が告発した告発状の中で明らかになっている犯罪事実の中で、なぜ検察庁はそれに手がつけられないのか、こういう点については非常に大きな不信の念を抱いておるわけです。たとえばこの見出しなどは、「峠越した姫路市会議長選汚職」「議員連ホッと一息」「逮捕者三人どまり」「任期いっぱいやれる」みん大喜びです。ですから市民に与えた影響というものは私は大きいものがあると思う。事実そういう容疑がなくて、これを逮捕もしくは拘禁したということになりますと人権のじゅうりん、そうでなしに、容疑があったにもかかわらず捜査能力が不十分で、その真相を究明できなかったということになりますならば、これは私は捜査当局の大きなミスだと思います。検察当局の威信にかけてこういうような批判の起きないようにしていただきたい。
本日、社会党は地方政治局長をやっております中央執行委員の阪上安太郎君を団長として、調査団を現地に派遣させました。おそらく現地において検察当局ともいろいろ話し合うと思うのでありますけれども、きょうは、報告が来てない、十分調べてないからということでありますから、これ以上私は刑事局長には申し上げませんけれども、ぜひ調べていただいて、単に委員会に報告するだけでなしに、かくのごとき汚職事件の一掃のために、全能力を傾注して当たっていただきたいというように考えるわけであります。
東京都議会におきましては、あのような結果になりました。当然、姫路市会におきましても、市会の解散要求がただいま起きまして、そして市民会議が持たれ、あるいは市民大会が持たれまして、市政浄化のために市民は立ち上がりております。その立ち上がっておる市民の運動に水をかけるようなこういう結果になったということは、はなはだ遺憾でございまして、ぜひこの点について十分調査をしていただくと同時に、検察陣を督励して、検察陣の威信にかけて徹底的な真相究明をやっていただきたい、こう思いますが、いかがでございましょう。