堀昌雄の発言 (大蔵委員会金融及び証券に関する小委員会)
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○堀小委員 実はこの間、かつて銀行局長をしておいでになった高橋俊英さんが亡くなりまして、私もお葬式に参列しましたが、ちょうど高橋さんが銀行局長の当時、当委員会において私は二つの問題を提起いたしました。一つは、銀行の預金量によって銀行のランクが決まっている、これはどうもおかしいんじゃないだろうか。そこで、それは銀行のサウンドバンキングの程度によって順番が決まるということが望ましい銀行の位置づけではないかということで、私は新格づけ基準という問題提起をさせていただきました。もう一つ、当時、大口貸し出しの問題を調べてみますと、御承知のように、相互銀行法にはちゃんと二〇%という限度がはっきり設けられているにもかかわらず、都市銀行は全然そういう制約がございませんでした。それはやはり一つ規制があってしかるべきではないか、西ドイツその他にも規制があるようだから、ひとつ検討してもらいたいと言って要請をいたしました。大口貸し出し規制については、いまも問題はございますが、商社の問題で、堀さん、これはどうもうまくいきません、そういう高橋さんのお話でございまして、新格づけ基準の方は今後ひとつ努力をしてやってみたいというお話で、これは同じ高橋でありますが、高橋英明さんの手によって統一経理基準として私の願いがかなったわけでございます。
ですから、いまこの答申にも銀行経営の健全性という問題を重要に取り上げられているのでありますけれども、いまのこのアメリカの規定が私は全く合理的だと思うのであります。商品と投資とに分けて、投資物件というのは償還まで持っておるというのが当然でありますし、日本の国債というのはそんな長期ではなくて十年でございますから、十年間持とうというものと、それからオペレーションの種にするとかいろいろな資金繰り上で売るという問題については、処理をする立場からすれば、一定のルールを設けなければ、自由な選択に任せるようなことになりましたら、私がかつて新格づけ基準という問題で提起をした銀行の優劣の問題、言うなればディスクロージャーでありますけれども、この問題はわけがわからなくなってしまうのじゃないかと思うのであります。
いまのお話を聞いてちょっとわからない点は、同一銀行が部分的に低価法を使ったり原価法を使うのか、この銀行は全部原価法でやります、低価法でやりますということになるのか。さっきのビヘービアで変わるなんというお話では、私は銀行の経理の状態というものはさっぱりわからなくなってしまう、こういうふうに思います。特に、オペレーションをやられる日本銀行の立場からしても、じゃオペレーションをやる価格というのはどうなるのか、当然私は、これは時価でなければオペレーションの対象にはならないだろう、その時価で出てくるものは、実は原価法で計上されたものが出てきたようなことになれば、銀行の経営の健全性という問題を外部から見る場合には、全く何にもわからなくなってしまう。私は非常に重要な問題だと実は思っておるわけでございます。
では、なぜこういうことが起きたのかということを考えてみますと、これは実は、いまの金融機関のキャパシティー以上に国債を持たせておる政府当局の国債政策の誤りが間接的に銀行の個々の評価基準の問題まで及んでいるのではないだろうか、本来、銀行が投資物件として持てる範囲のものを持たせるべきであるにもかかわらず、途中でそれをいろいろと売ったり処理をしたりしなければならないような状態を招いておるのは、私はやはりオーバーイシューだ、こういうふうに考えるわけでありますが、この点についての参考人の御意見はいかがでございましょうか。