土田正顕の発言 (大蔵委員会金融及び証券に関する小委員会)
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○土田政府委員 第一段の総量規制をめぐる御質問でございますが、実はこの総量規制を実施いたしますまでのそれに至る背景については、いろいろな機会に国会の場でも申し上げたわけでございますけれども、私どもは、昭和六十一年ごろから金融機関の土地関連融資の適正化について指導に努め、また検査でも特に配意してまいったところでございます。
実は、多少経過的な御説明になりますけれども、当初以来一貫してとってまいりました私どもの態度は、実需に対しましては金融はその実需にはこたえなければならないだろう、それをとめる必要はないであろう。ただし、投機的な金融は、これは厳に抑制しなければいけない、こういうことで一貫してやってまいったわけでございます。
そして、各金融機関はそれなりにその営業体制を改め、また本部の審査体制その他につきましても、土地融資については慎重なプロセスを用意するなど、協力してもらったと思うわけでございますが、それにもかかわらずと申しますか、地価上昇が、これはやはり金融の措置以外にいろいろな観点からの手当ても必要とする状況であったと申すべきでありましょうが、金融面の措置だけではなかなか地価の上昇というものがとまらず、だんだんと東京都を中心に発生しました地価上昇傾向が地方に拡散していくという状況でございました。
そこで、政府でも総合的な土地対策を緊急課題として取り上げ、それで全力を尽くす、あらゆる施策を動員するというような形勢に相なりましたので、私どもも思い切っていわゆる総量規制、すなわち、実需であるか投機であるかということを個別にふるい分けるということでなしに、全体として、端的に申せば、不動産業向けの貸出残高の伸び率をその銀行の貸し出し全体の残高の伸び率以下に抑えていただきたいということをお願いしたわけでございます。それで、その後、この総量規制もございますが、そのほかに金利の上昇、それからさらには中央銀行、日本銀行による金融引き締め策、そのような一連の金融上の手段がだんだんと効果を上げてまいりまして、地価上昇は鎮静化しつつあると思います。
ただ反面、いわゆる景気の爛熟期にややもすれば見られがちな、世間でバブル現象と言われておりますようなものが是正されていくその過程において、いろいろなふぐあいに陥る企業、端的に申せば倒産する企業というものが出てきておるということも、これは事実でございます。ただ、倒産の件数そのものを見ますると、これまで一貫して、昨年の九月までは前年比で倒産件数はマイナスでございました。昨年の十月から倒産件数は対前年比で上昇に転じておりますが、今までのところ、そう申してはなんですが、全体としては倒産件数が飛躍的に増加しているということではございません。
ただしかし、むしろ今回の倒産に陥る企業を見ておりますと、その特色は例えば不動産とか財テク関連の企業が割合に目立ち、かつ、その中には非常に借入金が高額に上るものがある、そういうものが出始めたというところでございます。私どもは、そのような現象が金融機関の経営なり、金融全体にどのような影響を及ぼすであろうかということを慎重に見てまいらなければいけないと思っておるわけでございます。
それから第二の問題は、実は多少私どものお預かりしております仕事をはみ出します問題でありまして、なかなか申し上げがたい、的確な御説明を申し上げる能力はないのでございますが、いろいろな中東問題に関連する政府の施策、それから例えば今度の補正予算その他お願いしておりますが、それに基づくいろいろな行動はございますけれども、日本の金融市場は、今日、いわば端的に申せば世界第二と言われるほどの大きな広がりになってまいりましたし、それから金融取引も極めて広範囲に、大規模に行われておりますので、多少のと申しますか、例えば現在お願しておりますような政府の措置そのものによって、金融が一遍に様相を変えるようなことはあり得ないというように考えておるわけでございます。
若干この点は直接の所管行政の外になりますので、不十分なお答えになりますが、その点はお許しいただきたいと思います。