2016-02-10
参議院
神野直彦
国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査会
神野直彦の発言 (国民生活のためのデフレ脱却及び財政再建に関する調査会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○参考人(神野直彦君) まず、スウェーデンの方でいくと、人口が少ないからできるというのはやや慎重に考えていただかないと困るのは、人口が少ないからできるのであれば、これから人口減少していくと日本はハッピーな社会になっちゃうということになりますよね。それで終わるということではないわけで、スウェーデンの場合でもそれはそれなりの社会の仕組みが機能しているということですね。
先生がおっしゃるとおりでありまして、今、日本は格差や貧困が多く出ているという理解をしている国民は、アンケート調査をすると大体半分以上出てきます。ところが、この格差や貧困は是正すべきかというと、もう半分以下になります。日本の社会で一番重要な点は、この分かち合うということの基礎になっている社会、経済じゃなくて、社会の方がぐずぐずになっているからだというふうに思います。
お手元の、ちょっと私のレジュメに戻っていただいて、十四ページを見ていただければと思いますが、ファミレス社会から無縁社会へと書きました。このファミレス社会というのは樋口恵子先生の言葉なんですが、ファミリーのない社会、ファミリーの意識が希薄になっている社会ですね。
これ、スウェーデンの中学校の教科書をそのまま(2)のところで引用してあります。見ていただければ分かりますが、私たちには、社会にはいろんな組織があるけれども、一番重要な組織は家族ですよ、なぜなら、家族の中ではありのままでいながら好かれているということが感じることができる、そのほかはありませんよと言っているわけですね。だからこそ重要なんだということを言っているわけですが、日本では、今調査をすると、家族と一緒にいることはストレスだとか、そういう割合がもう半分以上を超えているんですね。
スウェーデン・モデルというのは、社会は、国家は家族のように組織化されなくちゃいけないと、それ説得できるわけですね。ところが、日本の場合には、ええっ、家族のようになるのという、あんなストレスがたまるようになったら、これは説得できなくなる。つまり、お互いに分かち合っていく社会をつくっていこうといったときの説得材料がおっしゃるとおり希薄になっているからだと思うんです。
ただ、これはお説教して始まるのではなく、私たちが、意識的にですが、お互いに共同作業を、祭りでも何でもいいですけれど、共同作業をやることによって私たち人間は仲間じゃないかという意識を培養していくしかない。意識の培養は、同じことになりますが、共同作業をやっていくしかないんじゃないかというふうに思っています。