堀井巌の発言 (本会議)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○堀井巌君 自由民主党の堀井巌です。
私は、自由民主党・こころを代表し、ただいま議題となりました日米、日豪、日英物品役務相互提供協定(ACSA協定)案について質問をいたします。
思い起こせば平成二十七年九月十九日、この本会議場で平和安全法制が可決、成立いたしました。
今や、どの国であろうとも、一国で自らの平和と安全を維持することはできません。平和と安全に対する脅威は容易に国境を越え、我が国に深刻な影響を及ぼします。このような時代であるからこそ、我が国は、国際協調主義に基づく積極的平和主義の立場から、関係国と連携し、地域及び国際社会の平和と安定にこれまで以上に積極的に寄与していかなければなりません。
平和安全法制成立後も我が国を取り巻く安全保障環境は深刻度を増しています。平和安全法制があるかないかで我が国の国際的な信頼関係は大きく変わります。仮に平和安全法制が成立していなかったら、特に米国との信頼関係は今の姿とは大きく変わっていたのではないでしょうか。
平和安全法制の施行から一年を迎えた今、改めて安倍総理に、日米同盟の礎ともなる同法が我が国の安全保障にとってどのような意味を持つのか、見解を伺います。
次に、ACSA協定の意義について伺います。
平和安全法制施行により、自衛隊とともに現場で活動を行う米軍に対する物品、役務の提供が拡大されました。今回の日米ACSA協定の改定は、この平和安全法制によって広がった活動の物品、役務の相互提供に関する決済手続などの枠組みを手当てするものであります。
国内法により米軍との間で食料、水、燃料、施設の利用などの物品、役務の提供が可能となっています。しかし、ACSA協定による枠組みが定まっていなければ、相互提供に支障が生じます。
現場レベルで平和安全法制の実効性を確保する上で、日米ACSA協定、そして日豪、日英ACSA協定の意義は極めて大きいものがあると考えます。そこで、安倍総理に、これらのACSA協定の意義についてお伺いをいたします。
次に、初めて締結される日英ACSA協定、そして今回改定される日米ACSA協定及び日豪ACSA協定の内容について岸田外務大臣に伺います。
防衛省・自衛隊は、平成二十五年、大型台風で壊滅的な被害を受けたフィリピンに国際緊急援助隊として人員を派遣しました。現地では、我が国以外にも、米国、豪州、英国などが救援活動を展開していました。そこで自衛隊は、既にACSA協定を締結していた米国、豪州と物品、役務の相互提供を行いましたが、協定がなかった英国とは相互の活動についての連絡調整が中心となりました。
このような経験もあり、英国側からの要望があったことも踏まえ、日英ACSA協定が新たに締結に至ったと聞いておりますが、まずは同協定作成の経緯と内容についてお聞かせください。あわせて、日米ACSA協定及び日豪ACSA協定の改正点及び内容についてもお聞かせください。
次に、他の国々とのACSA協定締結の方針について外務大臣に伺います。
現在、政府においては、フランス、カナダとACSA協定についての交渉を進めていると伺っています。私は、ACSA協定の有用性に鑑みれば、できる限り様々な国々と締結していくことが重要だと考えています。
そこで、現時点で協定を締結している国以外とどのように交渉を進めていくおつもりでしょうか。また、北朝鮮の脅威が新たな段階となった今、韓国との関係も極めて重要であると考えますが、その点についても併せてお伺いをいたします。
次に、現行のACSA協定に基づくこれまでの提供実績について稲田防衛大臣に伺います。
まず、日米ACSA協定、日豪ACSA協定は既に存在していますが、これらの協定により、米国、豪州とどのような物品、役務が提供されてきたのか、その実績を具体的にお示しいただきたいと思います。
また、私は、ACSA協定で相互に提供される物品、役務は、食料、水、宿泊、輸送、燃料等及び弾薬となっている、武器は除かれている、事前の同意なしに第三者への移転もできないことになっていると理解しています。このように、自衛隊による物品又は役務の提供にも制限があり、決して際限がないというものではないという点について確認をしたいと存じます。
最後に、我が国の平和と安全を守る決意について安倍総理にお伺いをいたします。
冒頭申し上げたように、もはや一国では自らの平和と安全を維持することはできません。各国の連携が極めて重要であります。そして、その連携にとって一番大事なことは、同盟国との信頼関係を構築することです。
では、この信頼関係の前提は何か。それは、自らの国を自らの力で守るという確固たる意志だと考えます。その意志がなく、自国の平和と安全を同盟国に依存する国と信頼関係を持続することはできません。自らの国を自らの力で守るという意志を持って初めて、同盟国と連携し、平和維持のために対処していくことが可能になるのではないでしょうか。
私は、ACSA協定に見られるように、様々な国々との連携を強化していくことは非常に重要だと考えます。同時に、今、厳しい安全保障環境や宇宙空間、サイバー空間での新たな脅威がある中、これらの現実に正面から向き合って、必要な防衛力整備の在り方について真摯に議論をし、国民の理解を得ていくことが大切だと考えます。
この点を踏まえ、安倍総理に、国民の生命、身体、財産を守り抜くという御決意をお伺いし、私の質問を終わります。(拍手)
〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕