浅田均の発言 (本会議)
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○浅田均君 日本維新の会の浅田均です。
私は、日本維新の会を代表して、ただいま議題となりました日米、日豪、日英の物品役務相互提供協定に関して質問をいたします。
我が党は、自立する国家、自立する地域、自立する個人の実現を理念に掲げております。同時に、多様な価値観を認め合う社会を実現させたいとも思っております。
教育の完全無償化を実現することにより機会平等の社会をつくり、切磋琢磨を促す、それが自立する個人を誕生させ、自立する地域、自立する国家の礎になります。多様な価値観を認め合う社会を形成するために、中央集権型の統治機構を地方分権型の統治機構に変えていく。個人の自立、地域の自立が多様な価値観を認め合う社会を実現する前提です。そして、多様な価値観を認め合う社会であればこそ、決定できる民主主義が必要になります。憲法裁判所が必要になります。
ところで、国家の主要な役割は、国家と国民の安全を保障することです。国連憲章第五十一条が予定する国連を中心とした集団的安全保障体制が未整備であるという現実に対応するためには、法の支配、民主主義、自由主義等の価値観を共有する国々と協力して安全保障体制を強化することは必要なことであると考えます。しかし、実際、日米と日豪に同様の協定を結ぶことにより、環太平洋における集団的安全保障体制はどのように強化されることになるのでしょうか。外務大臣にお尋ねいたします。
また、環太平洋に先立って、東アジアの安全保障体制を強化するためには、先に日本と韓国の間で物品役務相互提供協定を結ぶべきというのが論理的ではないでしょうか。韓国とは同協定に関し協議中ということでありますが、こういう大事なところで隣国との協議が前に進まないのはなぜでしょうか。その理由を外務大臣にお尋ねいたします。
さらに、やがて日仏、カナダにも広げることが想定されますが、日英物品役務相互提供協定を締結することの戦略的な意味合いは何なのか。併せて外務大臣にお尋ねいたします。
集団的安全保障体制の構築に関し、今、我が国が置かれている地勢的、歴史的な条件を常に頭に入れておく必要があると思います。地政は動かしようがありません。日本人は、この日本という国家の領土内で生きていかざるを得ない。そして、その日本は、周辺国であるロシア、中国、韓国との間に問題を抱えている。その上に、北朝鮮には主権も人権も侵害されて拉致された方々が残されている一方、当の北朝鮮は核とミサイルの開発に余念がない。これが我が国を取り巻く現実です。我が国が安全保障上実現させなければならない優先的、戦略的課題は朝鮮半島の非核化であると考えますが、安倍総理の御認識はいかがでしょうか。
そして、その戦略的課題実現に向け、今解決を求められる最優先課題は、北朝鮮の核・ミサイル開発を阻止することであると考えます。北朝鮮からのミサイル防衛のために、韓国はTHAADミサイルシステムの導入に踏み切りました。それが中国と新たな緊張関係をつくり出しています。しかし、仮に北朝鮮が核武装してしまったら、当然韓国も核武装せざるを得なくなる。そうなったとき中国はどう反応するのか。東アジアの緊張関係はこれまでとはレベルの異なるものになる。だから、最優先課題は北朝鮮の核・ミサイル開発を阻止することであると考えますが、外務大臣の御認識をお尋ねいたします。
安倍総理は、衆議院での我が党の質問に対し、「弾道ミサイルへの対処に当たって、いわゆる敵基地攻撃能力については米国に依存しており、現在、自衛隊は、敵基地攻撃を目的とした装備体系を保有しておらず、また保有する計画もありません。」と答弁されておりますが、果たしてそうでしょうか。我が国から先制攻撃というものはあり得ません。先制攻撃してくるのは北朝鮮です。仮に北朝鮮からのミサイルが日本の領土内に着弾したとき、策源地に対して反撃を加えるのは純粋に自衛権の範囲だと考えますが、総理の御認識をお聞かせください。
朝鮮半島の非核化を実現するためには中国の影響力は不可欠です。仮にACSA対象国を広げていくとして、中国やロシアの軍事的拡張を誘発することになりませんか。そうなれば、中国の影響力で朝鮮半島の非核化を実現することはかなり困難になると思われますが、外務大臣の御見解をお伺いいたします。
平成二十七年から整備された平和安全法制においては、地域を限定することなく存立危機事態における集団的自衛権を認めることになりました。現在の法制では、存立危機事態が示す範囲が曖昧である上に、地域に限定を掛けないことにより、歯止めなく適用範囲が広げられてしまうおそれがあります。
日本維新の会は、はっきりと歯止めを掛けるべきという考え方から、存立危機事態ではなく合衆国軍隊等防護事態法案を提出しております。日米ACSAに関しては、存立危機事態の適用範囲の曖昧さを放置したまま協定が締結されるべきではないと考えております。存立危機事態を廃止し、適用範囲をはっきりさせた合衆国軍隊等防護事態を適用することについてどうお考えでしょうか。総理大臣にお尋ねいたします。
今回は、現行の協定の改正ではなく新協定の締結であるという側面も考えれば、解釈の確認は重要です。そこで、確認の意味で、以下何点か防衛大臣にお尋ねいたします。
対象となる物品と役務の中には、輸送や保管業務、修理・整備業務も記載されております。しかし、役務の内容は示されておりません。協定には、自衛隊による武器の提供や米軍による武器システムの提供は含まないことは書かれております。しかし、輸送や保管、修理と整備の対象が武器ではないということは明確になっておりません。
日米ACSAが議会承認された場合、自衛隊は米軍の武器を輸送、保管することになるのでしょうか。そして、自衛隊は米軍の武器を修理、整備することになるのでしょうか。防衛大臣にお尋ねいたします。
また、平成二十七年度の相互提供実績以外に新たに提供可能になる物品、役務については弾薬以外にはどういう役務が含まれるのでしょうか。防衛大臣にお尋ねいたします。
日米ACSA協定は相互提供のための協定であり、日本の自衛隊が米軍に対し物品や役務を提供するだけでなく、米軍から自衛隊が物品や役務の提供を受けます。日本政府として、現時点で米軍から自衛隊が提供を受ける物品、役務としては何を想定していますか。また、そのことにより自衛隊のリスクが増えるケースはどんなケースですか。防衛大臣にお尋ねいたします。
日本維新の会は、現実的な問題を合理的に解決することをプリンシプルといたしております。平和安全法制への対案の一つとして国境警備法の立法化を進めております。日本の国土、そして国民の皆さんの安全を保障するための法整備を更に進めることをお約束して、質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕