岸田文雄の発言 (本会議)

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○国務大臣(岸田文雄君) まず、環太平洋における安全保障の強化のためのACSAの意義についてお尋ねがありました。
 より一層厳しさを増す国際安全保障環境を踏まえれば、日米同盟を基軸としつつ、基本的価値と戦略的利益を共有する豪州等のパートナー国と安全保障、防衛分野における実質的協力を強化することは、我が国の平和、ひいては国際社会の平和と安定を確保するために重要です。
 ACSAは、自衛隊と相手国の軍隊との間の物品、役務の相互提供に適用される決済手続等の枠組みを定めるものであり、日米ACSA及び日豪ACSAを締結することにより、自衛隊と米国及び豪州の軍隊との間の物品、役務の相互提供を円滑かつ迅速に行うことが可能となります。
 これらのACSAの締結を始め、平和安全法制により幅の広がった安全保障、防衛協力を着実に実施することは、国連平和維持活動等におけるものを含め、環太平洋など地域及び国際社会の平和と安全により積極的に貢献するものであり、ひいては我が国の平和と安全の確保に資するものであると考えます。
 こうした中、政府としては、引き続きどのような協力活動のニーズがあるかを見極めつつ、各国とのACSAの締結等を引き続き推進し、環太平洋の国々を含めた各国との安全保障、防衛協力を進展させていきたいと考えます。
 そして、日韓ACSAの締結についてお尋ねがありました。
 日本にとって韓国は戦略的利益を共有する最も重要な隣国です。特に北朝鮮問題への対応に当たっては、日韓、日米韓の緊密な連携が不可欠であり、日本と韓国が安全保障面で協力関係を深めていくことは重要です。
 他方、韓国国内において、日韓ACSAの締結について慎重な意見があるということも事実であります。政府としては、適切なタイミングで日韓ACSAを締結することが望ましいと考えており、これまでも実務レベルでの協議を行ってきています。
 いずれにせよ、安全保障面も含め、様々な分野における日韓の協力を更に進めるべく、引き続き韓国側と協議していく考えです。
 次に、日英ACSA締結の戦略的意味合いについてお尋ねがありました。
 自衛隊と英国軍の間では、二〇一三年のフィリピン台風被害等における国際緊急援助活動を始め、国際協力の現場で共に活動する機会が顕著に増加しています。また、二〇一六年に戦闘機タイフーン部隊を含む英国軍が訪日し、航空自衛隊との共同訓練を実施しています。
 このような日英間の安全保障、防衛協力の拡大を踏まえ、アジアと欧州で互いに最も緊密な安全保障上のパートナーである日英両国がACSAを締結することは、自衛隊と英国軍との間の緊密な協力を促進するものであり、我が国の安全保障に資するのみならず、我が国が国際社会の平和及び安全により積極的に寄与することにつながるものと考えています。
 なお、日仏ACSAについても御指摘がありましたが、本年一月の日仏2プラス2において交渉を開始することで一致をいたしました。日本とフランスとが安全保障、防衛協力を深めていくこと、これは重要であると考えています。
 次に、北朝鮮の核・ミサイル開発問題についてお尋ねがありました。
 北朝鮮の核・ミサイル開発は新たな段階の脅威であり、我が国の外交安全保障上の最優先課題の一つであります。また、我が国を含む地域及び国際社会の安全保障に対する明らかな挑発行為であり、断じて容認することはできません。
 我が国、韓国、中国を含む六者会合のメンバーは、六者会合共同声明において、平和的な方法による朝鮮半島の検証可能な非核化という目標を一致して確認をしています。また、韓国は、NPT上の非核兵器国として核兵器を取得しない義務を負っており、NPTを含む不拡散体制を強化するために努力する姿勢を示しています。
 政府としては、引き続き、韓国、中国等の関係国と緊密に連携しながら、朝鮮半島の非核化の実現に向け、北朝鮮に対し、挑発行動の自制や安保理決議等の遵守を強く求めていく考えです。
 最後に、ACSAが軍事的拡張を誘発し、朝鮮半島の非核化が困難になるのではないか、こういったお尋ねがありました。
 ACSAの締結により相手国との安全保障、防衛協力を進展させることは、地域及び国際社会の平和と安全により積極的に貢献するものであり、ひいては我が国の平和と安全の確保に資するものであると考えます。したがって、ACSAの締結が中国やロシアの軍事的拡張を誘発するという認識は持ってはおりません。
 いずれにせよ、政府としては、引き続き、米国、中国、ロシアを含む関係国と緊密に連携しながら、朝鮮半島の非核化の実現に向け、北朝鮮に対し、挑発行動の自制や安保理決議等の遵守を強く求めていく考えです。(拍手)
   〔国務大臣稲田朋美君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 119315254X01220170331_026

発言者: 岸田文雄

speaker_id: 6324

日付: 2017-03-31

院: 参議院

会議名: 本会議