憲法調査会
○参考人(中島茂樹君) ただいま御指名いただきました立命館大学の中島です。 公共の福祉、それから義務という、そういうテーマで御報告するようにというふうに承っております。 レジュメを用意いたしました。 まず、時計数字のⅠのところですけれども、基本的人権と公共の福祉ということですけれども、ここのところはごく教科書的な説明になりますけれども、公共の福祉という概念は、日本国憲法では十二条、それから十三条、それから二十二条一項、それか
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発言数 16件
初発言日: 2002-05-29 / 最新発言日: 2002-05-29 / 1 ページ目 / 全体 1ページ
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○参考人(中島茂樹君) ただいま御指名いただきました立命館大学の中島です。 公共の福祉、それから義務という、そういうテーマで御報告するようにというふうに承っております。 レジュメを用意いたしました。 まず、時計数字のⅠのところですけれども、基本的人権と公共の福祉ということですけれども、ここのところはごく教科書的な説明になりますけれども、公共の福祉という概念は、日本国憲法では十二条、それから十三条、それから二十二条一項、それか
○参考人(中島茂樹君) 先ほど、公共の福祉という条項につきまして、人権調整のための公平原理という、そういう御指摘があったかと思うんですけれども、先ほど私が御報告を申し上げましたように、日本国憲法の条項の中では、公共の福祉は四か条出てくるわけですね。十二条、十三条というのは、先ほど百地参考人もおっしゃいましたように、人権の総則的な、訓示的な規定、それから二十二条一項、それから二十九条二項というのは、これは経済的自由についての規定なわけです
○参考人(中島茂樹君) 先ほどの私の発言で、若干誤解されるといけませんので一言先に付け加えさせていただきますと、私は、人権があれば国家は要らないんだとか国家はどうでもいいんだというようなことは一言も申しているわけではありません。例えば、この点については、有名な政治学者でハナ・アーレントという最近脚光を浴びている女性の学者がいますけれども、彼女はヒトラーによって、ユダヤ人ですから迫害されてアメリカに亡命したわけですけれども、そこで全体主義
○参考人(中島茂樹君) 納税の義務につきましては、憲法では三十条で納税の義務というものを定めています。納税の義務についての今日の基本的な考え方というのは、今の世の中というのは国民主権という世の中ですから、納税の義務についても納税者主権という、そういう考え方で納税の義務を考えていこうという、そういう考え方が最近では強くなってきています。 先ほど御発言の中に、同意なければ課税なしというような原則がアメリカの独立革命につながっていったとい
○参考人(中島茂樹君) 御指摘のとおり、公益あるいは公共の福祉というのは、それ自体ではやっぱり十人の方にお伺いすれば十人違った答えが返ってくるんではないかというふうに思われるような内容なんですけれども、ただ、日本国憲法との関係で、あるいは日本国憲法下の人権保障ということとの在り方の関係で公共の福祉なり公益なりということを考えていきますと、やっぱり一定の問題の立て方ということはできるんではないかというふうに思うわけですね。 御存じのよ
○参考人(中島茂樹君) 公共の福祉という概念との関係で、裁判を受ける権利というのは日本国憲法では明文で保障されているわけですけれども、しかしながら、最高裁判所が、どの判決でというのは頭にちょっと今浮かんでこなくて申し訳ないんですけれども、そういう何でもかんでも裁判所に訴えてくるな、裁判所も忙しいんだということなんですけれども。 訴権の濫用ということで、訴訟制度上のそういう技術でもって裁判所の判断を門前払いにしてしまうという、そういう
○参考人(中島茂樹君) 経済産業省のこの答申については出たばかりで、インターネットからダウンロードしたんですけれども、ダウンロードをぱっと始めたら終わらないんですね、なかなか。見ていたら百何ページまでずっと続いていくという、非常に膨大な文章でして、そういう点で、ここで書かれている限りのそういう指摘についてはそれなりに納得がいくという、そういうことで御紹介をさせていただいているわけですね。そうはいっても、細部の問題についてはまたこれから検
○参考人(中島茂樹君) 私たちが日本なら日本という、そういう国家でともに生活しているというのは、これはそれぞれが個々の人間として、自らの存在というのはたまたまいろんないきさつで生を受けまして、その中で一つのそういう共同体の中で生活しているわけですね。 そういう中で、先ほどおっしゃったように、個々の人間のそういう事柄を最も大事にするということが公共の福祉だというふうにおっしゃられれば、それはそのとおりで、それ以上でも以下でもないという
○参考人(中島茂樹君) 現在、国会に上程されている有事関係三法案との関係で御質問いただいたわけですけれども、有事関係三法案を問題にする場合には、これは武力攻撃事態法案の第二条で定義を行っていますけれども、有事についての定義を行っていますけれども、外国から武力攻撃があった場合、それから武力攻撃のおそれがある場合、それから武力攻撃が予測される場合という形でやっていますね。 その中で、先ほど言いましたように、首相への、そういう事態になった
○参考人(中島茂樹君) 冒頭の意見の中でも申し上げさせていただきましたけれども、日本国憲法では、十二条、十三条、それから二十二条一項、二十九条の四か条でしか公共の福祉が出てこないわけですね。 公共の福祉というのは人権の制約ということではにしきの御旗にされているという、そういう状況の中で、そういう不確定な法概念については、不確定な法概念によって人権を制限するということはできるだけ避けた方がいいというのが原則ですから、そういうことになり
○参考人(中島茂樹君) 公共の福祉とは何かということになりますと、同じ答えの繰り返しになるんですけれども、やっぱり十人いればなかなか十人違ったような答えが返ってくるんではないかと。ただしかし、先ほどの御発言の中にもありましたけれども、やっぱりみんなの利益を大切にすることだというようなことはやっぱり最大公約数としては言えるかと思うんですね。ただ、それをどういう方向で実現していくのかという、そういうことになってくるとやっぱりいろんな見解が対
○参考人(中島茂樹君) 憲法十三条の生命、自由、幸福追求権ということですけれども、この条項については、公共の福祉との関係で人権保障の一般的な条項として公共の福祉以外に使っています。 その当初の用いられ方は、そういう公共の福祉を理由にして人権は制限可能だというそういうことだったわけですけれども、現在では、日本国憲法では、基本的人権というのは歴史的に権力によって侵害されたり制限されたりする、そういう重要なものが列挙されているだけなんです
○参考人(中島茂樹君) 御指摘のとおりでして、その問題については、例えば従来、伝統的には人権というのは国家と個人というそういう枠組みの中だけで考えていたわけですね。おっしゃるように、だから、人権というのは国家からの自由だというふうに言われていたわけですね。 ところが、現代社会では、そういう人権の侵害主体、個人からしますと強大な権力を持っている主体というのは多々存在するわけですね。例えば、一番典型的には会社、企業というのが入ってくると
○参考人(中島茂樹君) 日本国憲法の解釈論のレベルで問題にしますと、先ほど言いましたように、公共の福祉という条項は、人権保障条項との関係、その中で公共の福祉という条項が出てきているわけですね。したがいまして、公共の福祉ということが問題にされる局面というのは、具体的なそういう人権の保障と制限の在り方という、そういうことを問題にする局面の中で公共の福祉という概念を用いられている。その中でも、先ほど来申していますように、公共の福祉という概念が
○参考人(中島茂樹君) 主権概念それ自体をどういうふうに今定義するのかというのは、これ自体大きな問題ですけれども、最も有名な定義では、ドイツでカール・シュミットという憲法学者がいましたけれども、例外状態について決断を下すというのがこれが主権だというふうに言っているわけですね。そういう意味での主権を一元的に国家権力なら国家権力が独占して、ほかの一切の関与を許さないという状況は、二十一世紀ではもうそれは時代後れだというふうに今、私は思ってい
○参考人(中島茂樹君) そういう面では、例えばその環境権というのを見ますと、環境権というものを日本の一国の中だけで考えて、環境権、良好な環境の中に日本人が生活できるという、そういう条件はもはや今日のような社会的条件の下では困難になってきている。そうなってきますと、世界の様々な国々で同じようにそういう環境権というものを実現していくような、そういう方向をどういうふうに追求していくのかという、そういうことが問題になってくる。 さらに、経済