憲法調査会国際社会における日本のあり方に関する調査小委員会
○中村参考人 そのとおりです。
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発言数 40件
初発言日: 2002-07-11 / 最新発言日: 2002-07-11 / 1 ページ目 / 全体 2ページ
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○中村参考人 そのとおりです。
○中村参考人 本日は、この場にお招きいただき、ありがとうございました。 私は、ただいま御紹介にあずかりました東京大学社会科学研究所の中村と申します。 本日、私があらかじめいただきましたテーマは、「EU憲法制定の動きと各国憲法」というものでございます。私は、イギリス憲法を中心に研究を始めまして、その後、研究をEU全体の法の制度というものに広げました。したがいまして、このようなタイトルをいただきましたことをまことに光栄に思いますとと
○中村参考人 それはありません。
○中村参考人 そのとおりです。
○中村参考人 第二の柱は、実は、安全保障、防衛問題と申しましても、集団的自衛権にまで立ち入るものではございません。EUはあくまでも人道的援助を行うという部分での任務にとどまっておるのでありまして、そういった軍事行動を伴った具体的な問題は、NATOであるとかあるいはかつてのWEUであるといった別の枠組みで実は語られることになっております。ですので、現在まで、EUとしての集団的自衛権というものを語る場面はございません。
○中村参考人 ございます。それは、例えばマーストリヒト条約を、これは九二年のEUを設立するときの条約ですが、批准するときのフランスが最もいい例だと思います。 すなわち、いわゆるヨーロッパ市民権という概念をこのマーストリヒト条約は導入しまして、そこで、例えばある国の国民が別の国に移住をしてそこで住んでいた場合、その住んでいた自治体の選挙に出ることができる、あるいは投票することができるといった権利を認めたわけですね。これは、フランスの場
○中村参考人 一言で申しますと、各国は、もはや憲法で規定してあるからという理由でもって一方的に行動ができなくなったということだと思います。 EC法がカバーする範囲においてはEC法が絶対的に優位を保ちます。したがって、憲法に書いてある明文であったとしても、それもEC法に優位されてしまうということになりますので、そういう意味で、完全な一方的行為というものが極めて制限されるようになったと申し上げればいいと思います。
○中村参考人 まず、ルクセンブルク、ベルギー、オランダといういわゆるベネルクス三国は、EECができる前に、既に経済共同体をつくろうとして関税同盟等の条約を締結しております。これはなぜかと申しますと、非常に国の規模が小さいということから、協力をして一定の規模を確保するというところにあったようです。とりわけ、ルクセンブルクの鉄をどういうふうに有効的に使うかという点で、隣の国と協力した方が得であるというのがどうやらあったようでございます。
○中村参考人 現実にその論議はございます。 それに入る前にちょっと歴史のお話をいたしますと、実際、御指摘のとおり、一九五〇年代、ちょうどEECができる前に、むしろ防衛共同体案というのがございました。ヨーロピアン・ディフェンス・コミュニティーが先に出てまいりまして、ディフェンスをつくる限りは、それを政治的に統制する共同体も必要だから、政治共同体をつくろうというお話がむしろ先に出てきていたんですね。ところが、その発起人であったフランスが
○中村参考人 まず、ヨーロッパ国家間の紛争に対しての強制力ある裁判機構を整える議論があるかという問題ですが、EUに関しては、直接にはその議論はございません。これは、EUの目的そのものが、経済共同体から、それに付随した外交や刑事規制の問題に出ていったという歴史的な経緯がございますので、そこまで一足飛びに行かないというのが一つありますし、もう一つは、実は人権保障の点で、ヨーロッパ人権条約という全く別個の国際機構がございます。これは、人権とい
○中村参考人 アジア共同体という言葉で何を考えるかにもよりますけれども、私自身の考えでは、まずは経済的な利益の問題の前に、アジアの各国がそれぞれの国だけで統治を実効的にもはやできない事態に直面しているという現実認識を共有することから始めないと、この話は進まないと思います。 ですので、それは経済問題だけではございません。政治的な問題も含めて、とにかく一国ではとてもやっていけないから協力しましょうという、そういう気持ちがまず共有されて初
○中村参考人 今伺いまして、私も、何でそう回りくどい言い方をしたのかがわからないんですけれども。 簡単に申しますと、我々はやはり既成の概念にとらわれて議論をしているわけですね、憲法と聞くと国民国家があるものだというふうに。私は、そこで言いたいのは、憲法という同じ言葉を使っていても、それは、あるべき統治像を求めているというぐらいの意味であって、国家とか国民とか、そういった既成のものと結びつけないでほしいということを言っているんですね。
○中村参考人 将来像について意見の一致がないのは確かです。ドイツとフランスの間でも微妙に違いがあると思いますので、連邦体であるか連合体であるかといった議論の中では酌み尽くせない微妙な差異であろうと思います。 イギリスがとりわけ常に主張してきているのは、それぞれの国としての違いが制度としても反映しやすいようなものをつくってほしいということを言っているだけであって、彼らは別に、ひとり孤立をしたいとか、あるいはEUそのものをもっと緩めて、
○中村参考人 御指摘のとおり、EUのまとまりを強調すればするほど、ほかとの差異が出てくるというのは論理必然でございます。現実に、これは本当に悲惨な状況に既に陥っておりまして、EUの対外的な関係での移民政策や難民政策が、特に近時急速に非常に門が狭くなってきております。こういった問題一つとりましても、その違いというものが、外との関係での平和を保つものなのかという疑問を持たざるを得ません。これは私も全く同感です。 しかしながら、公平のため
○中村参考人 地道にまだ進むと思います。 統合というのは、今ここに来るまで五十年かかっているわけでして、物を考えるときの時間軸というのは非常に大きいものだと思うんですね。五十年、百年といったような単位ではかるようなものだと思います。この五十年でも非常によくやった方だと私は思います。統合の機運というのは、盛り上がりとそうでないときと浮沈がありまして、とりわけ経済状況によって変わります。七〇年代の頭、石油ショックのあたりの統合というのは
○中村参考人 理論的には考えられることなんですけれども、現在までのところ、英米法と大陸法の大きな法のスタイルの違いでもって対立や困難が出てきた例はありません。 これはなぜかと考えますに、まず立法過程の場合、各国が既に政府代表を出しまして、何回も練るわけですね。その過程で、既存の国内法との抵触をなるべく避けるという作業が行われます。それから、その作業で見落とされていた点や新しい問題が仮に後で出て、裁判の時点で考えてみますと、これもEC
○中村参考人 一つ私が思いますのは、EU・ECという制度は非常に法律的な制度でして、そこにヨーロッパの一つの特徴があらわれていると思うんですね。ASEANにせよ、あるいはそれ以外の地域のものにせよ、例えば近時でいいますと、アフリカンユニオンというものが成立したように報道されておりますが、そういうものにせよ、ASEANの場合はとりわけそうですけれども、まず法律的にがちがちに物を約束して、それでその行動を将来にまで及ぼすという発想では行動し
○中村参考人 これまで申し上げたことと重なる部分もございますが、まず第一に、共通の体験があったというところだと思います。すなわち戦争の被害ですね。それから第二に、国民国家という統治体でもっては、もはや統治が完全にできないという自覚がある点。 問題は、実は十九世紀までさかのぼるわけです。ナポレオンが統治をし始めて以来、国民国家をつくるや敵国になだれ込むといったようなことから、何回もヨーロッパ各国は国の名前でもって戦いを繰り返してきてい
○中村参考人 私自身は、このEU基本権憲章に対して、もちろんこれが将来のEUの統治規範の中の冒頭に持ってこられるべきものになるであろうという考えでございますけれども、ただし、法律的にいろいろと技術的な問題がありまして、一足飛びにそこまで行くかどうかはやや悲観しております。 一番大きいのは、ヨーロッパ人権条約との問題なんです。ヨーロッパ人権条約という別の人権機構がございまして、そこにもEU十五カ国は加盟しているわけですね。その加盟を続
○中村参考人 ヨーロッパの非常に特徴的な部分であろうと思います、とりわけ社会政策について積極的に国際立法をやっているという点が。これはどこまで参考になるかは、実は私自身はやや懐疑的なところがございます。 労使協議に関しましては、フランス、ドイツの国内法制度がかなり参考にされておりまして、イギリスは全く逆なんですね。労使は協議しないものだ、むしろ対立して交渉するというのがイギリス流のやり方であります。 フランスやドイツは、むしろ労