財政金融委員会
○参考人(井上聡君) いわゆる根抵当のような、抵当制度にも極度額といったものがあるわけですが、今回のその企業価値担保は、極度額を定めることも定めないこともできます。ですので、特定の額を定めて、それ以上借りるときは交渉する、あるいは別の金融機関から後順位担保を設定して借りるということも可能ですし、取りあえずはまず特定の金融機関だけと特に枠を設けずに借入れを進めるということも、いずれもあり得ると理解しています。
日本の国会議事録 全文検索
発言数 45件
初発言日: 2024-05-14 / 最新発言日: 2024-05-30 / 1 ページ目 / 全体 3ページ
発言データをコピーしてAIに貼り付けると思想・価値観・主義主張などの分析ができます
※AIによる分析結果は必ずしも事実とは限りません。正確な判断はご自身でお決めください。
○参考人(井上聡君) いわゆる根抵当のような、抵当制度にも極度額といったものがあるわけですが、今回のその企業価値担保は、極度額を定めることも定めないこともできます。ですので、特定の額を定めて、それ以上借りるときは交渉する、あるいは別の金融機関から後順位担保を設定して借りるということも可能ですし、取りあえずはまず特定の金融機関だけと特に枠を設けずに借入れを進めるということも、いずれもあり得ると理解しています。
○参考人(井上聡君) ありがとうございます。 いや、まず最初は、典型的には、いやいや、レーターステージの成長企業というか、スタートアップの中では遅い方ということになると思うんですけれども、それをどこまで広げていけるのかというのは、これはもう本当に実務の工夫だと思いますし、借りる側のスキルの向上ということもあろうかと思います。 また、ワラントという形で、新株引受権のようなものを組み合わせることでアップサイドを取るということができれ
○参考人(井上聡君) 御質問ありがとうございます。 事業性融資というのは、先ほども申し上げたように、もう二十年も前からやろうやろう、やるべきだやるべきだと言われてきたのに、なかなかできなかった。それは、やはり先ほども申し上げたように、それをやろうとするに見合ったリターンを得られないという限界があって進んでこなかったという面があろうかと思います。 そこで、今回、こういった担保を導入することによって、事業価値を維持すること自体が担保
○参考人(井上聡君) 皆さん、こんにちは。本日は、貴重な機会をいただきまして、誠にありがとうございます。 実は、先日も、企業価値担保について衆議院の財務金融委員会で参考人として議員の先生方の前でお話し申し上げる機会がございました。大変光栄なことではありましたけれども、正直なところ、緊張の余り訳が分からないうちに終わってしまったという印象でございます。ですので、せっかく機会をいただきましたから、本日は少し落ち着いてお話をしたいと思って
○参考人(井上聡君) 御質問ありがとうございます。 おっしゃるとおり、企業価値の評価というのは非常に難しくて、見立てによって大きくぶれるというのもおっしゃるとおりだと思います。 それで、その金融機関の中に、貸せるといいますか、成長企業であってそれなりに評価できると考えた場合に、その金融機関はなぜ担保が必要なんだという御質問ですけれども、そういった企業評価を手を掛けてするのに見合ったビジネスになりにくいからだと考えています。事業性
○参考人(井上聡君) 私よりも金融機関の人に聞かないと本当のところよく分かりませんが、本当の新興企業にこの担保を使って融資できるかというと、物すごくスタートアップしたばかりでは難しいんではないかと私は考えています。むしろ、一定程度の軌道に乗って、成長企業ではあるけれども、もうスタートアップは脱したか脱していないかというぐらいのレーターステージにまずは使われるのではないかと。 もちろん、この担保の使い方がよく分かってこなれてくればだん
○参考人(井上聡君) ありがとうございます。 なかなかその担保権の力によって人を縛るということは無理なんだろうと思います。ただ、様々なファイナンスで、担保契約に限らずですけれども、融資契約自体で、キーパーソンが辞めた場合には条件を見直す、あるいは返済を考えるというような条項になっていることはよくありますので、やっぱりそういう融資実務を高度化して、スタートアップとか成長企業に見合った様々な条件を融資の中でつくっていくということだろうと
○参考人(井上聡君) ありがとうございます。 通常の事業の範囲という言葉は、例えば集合動産譲渡担保において通常の営業の範囲というような表現が判例で確立しておりまして、普通に事業を回していく過程で、集合動産譲渡であれば在庫などを処分しても担保権者との関係で問題ないというふうに言われることが、今回は事業全体に広がっておりますので、その意味で、通常事業を回していく限りにおいては、担保に全資産が入っているにもかかわらず、普通、担保に財産を入
○参考人(井上聡君) ありがとうございます。 この名前が変わったというのは、実はその金融審のワーキングの報告書が出た後、法案の作成段階で変わったということを私も聞いたということなので、その経緯については存じ上げないところではございますが、恐らく、何か事業の成長に資するような期待を込めて議論の段階では事業成長担保と呼んでいたものが、より客観的なといいますか、この担保自体の法的な性格を端的に示す名前に変わったのかなという印象を受けており
○参考人(井上聡君) 私も、そうですね、どういう部分を法制審で、どういう部分を金融審でということについて、それ自体に関与しておりませんので、どういう事情でどこで議論されるのかということについての経緯は分かりません。 ただ、今回のこの企業価値担保というのは、当然に信託の仕組みを必要とするという意味で信託業法的な部分を含み、かつ、その担い手となる受託者は金融庁の監督下に置かれるというところがあって、業法的な側面はあろうかと思います。借り
○参考人(井上聡君) ありがとうございます。 それは本当によく分からないところでございます。そんなにすぐにどんな融資にもこれを使うとはちょっと考えにくいので、おっしゃいますように、金利を安く、場合によっては無担保で借り入れられるような企業は無担保で借りればいいわけですし、抵当権に入れられる不動産を持っていれば抵当権に入れてシンプルに借りる方がよっぽど楽だということはあろうかと思いますので、その意味ではかなり限定的な使われ方から始まる
○参考人(井上聡君) ありがとうございます。 悪用という意味でいうと、これは企業を丸ごと取れるという側面があるので、当初から指摘されていたように、企業の乗っ取りなどに悪用されるのではないかという懸念はあったと思います。 ただ、結果的には信託の仕組みが導入されて、担保権者としてはレンダー、貸付人とは異なる人が関与して、その人が金融監督の下に置かれているということもあって、かつ、実行のときにはまた今度別の実行管財人という倒産実務をや
○参考人(井上聡君) ありがとうございます。 どういう制度になっていくのかちょっとよく分からないところがございますが、担保のルールを変えればいきなり事業性融資が進むというわけではなく、金融機関側にはスキルの向上が求められますが、それとともに、借りる側についても借入政策の判断においてどういう借り方をするのかということも重要なポイントになってきて、それぞれ学んでいく必要があろうかと思います。そういったことについてのきっかけになったり、ス
○参考人(井上聡君) ありがとうございます。 この企業価値担保というのがどのぐらいの規模の、あるいはどのぐらいのステージの借入人に使われるようになるのかというのはなかなか見通しが難しいところでございまして、先ほど申し上げたように、まずはある程度しっかりしてきたなというくらいの成長企業か、あるいは会計的にもきちんと実務がなされている成熟企業というところから始まるんだろうと思います。 それに比べますと、零細企業の中には、財務会計がき
○参考人(井上聡君) 御質問ありがとうございます。 既に不動産を抵当に入れて抵当権を付けている会社がこの企業価値担保を利用するということについては、その不動産が仮に事業の継続に非常に重要な役割を果たすというような場合には、その不動産抵当を入れている金融機関以外のところに企業価値担保を設定するのは難しいだろうと思います。むしろ、同じ金融機関から、不動産に頼らずに全体を見てほしいということで企業価値担保を重ね付けすることはあり得ると思い
○参考人(井上聡君) ありがとうございます。 そうですね、起きるんだろうと思います。現在の日本の担保制度はほとんどの場合、刻む担保とよく言われますけれども、債務者が持っている財産を、この財産はA銀行、この財産はB銀行、この財産はC銀行といってそれぞれ借りて、等距離外交的な借入政策をするという企業が多かろうと思います。 それは今後も続くと思うんですけれども、それに代えて、特定の銀行あるいは特定のシンジケートから融資を受ける代わりに
○参考人(井上聡君) これはなかなか一概に言えないだろうと。ただ、やっぱり、債務者自身が自分の企業価値を百だと思っているのに今企業価値担保を設定して貸している金融機関が八十しか貸してくれないというときに、ほかの金融機関に話をしに行ったら、ああ、うちは百二十貸せるよというところがあれば、やはり乗り換えられるというのは重要なことで、そうだとすると、その極度額を八十で設定して残りの四十を新しい銀行から借りるか、あるいはその今の銀行に八十を返し
○参考人(井上聡君) おっしゃるとおりで、刻む担保を重ね付けし、幾つかの別の銀行から借りるために使うというようなパターンと、それから、特定の銀行から包括的に濃い関係をつくるというパターンの選択ということもあり得ますし、その今回の企業価値担保を利用するときに、A銀行に提供するのか、リファイナンス、そしてB銀行に濃い関係をつくるのかという選択もありますので、適正な競争環境が金融機関の中にきちんと存在すればうまく機能する可能性はあろうかと思い
○参考人(井上聡君) ありがとうございます。 確かに、事業性融資をしようとしますと、全くその情報なくそんなことはできませんので、一定の情報を出していただくためにコベナンツを付けて情報を提供してもらったり、一定の行為をするときは許可を取ってくださいね、あるいは相談してくださいねというような形になることは多いと思います。それが嫌だという借り手にとっては、逆に例えば不動産に抵当権を付けて借り入れれば、事業がどうあれ不動産の価値は余り変わら
○参考人(井上聡君) 御質問ありがとうございます。 難しい御質問ですね。非常に金利の低い異常な金利状況がこれだけ長く続く中で、事業性を評価して融資をして融資業務からの利益を十分に上げていくということが極めて難しい状況下で、どこまで責められるのか、一金融機関を責められるのかという問題はございますので、一概に誰が悪いということではなかろうと思いますが、ただ、先生のおっしゃるように、金融機関の事業融資を見る目というのがなかなか事業に、彼ら