内閣委員会
○佐橋参考人 おはようございます。東京大学東洋文化研究所准教授の佐橋と申します。 本日は、お招きいただきまして、ありがとうございます。 米ソ冷戦が終結を迎えた頃から、世界には、グローバル化、さらにはロシアや中国との国際協調への前向きな期待が存在した時代がございました。しかし、過去十年ほどで、そうした前向きな期待を持つには厳しい国際環境が出現しております。 従来の先進国以外の国の台頭により、世界のパワーバランスが変化しただけで
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発言数 23件
初発言日: 2022-03-31 / 最新発言日: 2022-03-31 / 1 ページ目 / 全体 2ページ
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○佐橋参考人 おはようございます。東京大学東洋文化研究所准教授の佐橋と申します。 本日は、お招きいただきまして、ありがとうございます。 米ソ冷戦が終結を迎えた頃から、世界には、グローバル化、さらにはロシアや中国との国際協調への前向きな期待が存在した時代がございました。しかし、過去十年ほどで、そうした前向きな期待を持つには厳しい国際環境が出現しております。 従来の先進国以外の国の台頭により、世界のパワーバランスが変化しただけで
○佐橋参考人 伊東委員の御質問にお答えしたいと思います。 経済安全保障の重要性についてなんですが、これは、私たちの国際政治の世界では相互依存の武器化という言葉を使うこともございます。すなわち、グローバル化とは、圧倒的に速く深く相互依存が進む現象であり、過去三十年以上にわたり続いてきたわけですが、そういったものを、言ってみれば自らの政治的意図のために利用する国が増えてきた、これを相互依存の武器化というふうにいいます。 そして、実際
○佐橋参考人 ありがとうございます。 今、喫緊の課題、そしてまた長期的にも重要な課題として経済安全保障であるのは、技術流出の防止、他国の経済強要行為に動じない重要物資等のサプライチェーン確保、サイバー攻撃や有事に狙われる基幹インフラの防護、先端技術の開発などです。このうち、技術流出の防止については、いわゆる研究インテグリティー、公正の確保や、みなし輸出制限の強化といった政策的措置が既に取られております。 今回の法律で、今委員が御
○佐橋参考人 この四分野から始めるということで、それには非常に合理性があると思っております。 それに加えてというふうにいいますと、もう既に政策的措置が取られているんですが、サイバーセキュリティーの強化は非常に重要だと思いますし、また科学技術の基盤強化というのも重要だと思います。こういったことに対しても措置が取られることが望ましいとは思っておりますが、それはこの四分野の重要性を下げるものではいささかもないというふうに理解しております。
○佐橋参考人 御質問ありがとうございます。 サプライチェーンは、有事によって寸断される可能性もあれば、平素からサイバー攻撃の脅威にさらされてもおります。これは諸外国の研究を見ていただければ非常にはっきりするんですが、サプライチェーンに対する攻撃というのは極めて過去数年で増加しております。ランサムウェアなんかもかなり使われております。そういった中で、サプライチェーンの強靱化というのは非常に重要だというふうに思います。 また、そもそ
○佐橋参考人 ありがとうございます。 基幹インフラは本当にかなり多くの脅威にさらされておりますし、有事の場合もサイバー攻撃においても、非常に相手国に深刻な被害を与えることから、狙われやすいターゲットになるわけです。 実際に非常にサイバー攻撃の数は近年増えているわけですけれども、実例として大規模なものを挙げても、例えば、台湾のエネルギー企業、イスラエルの水道システム、ウクライナの電力施設、アメリカのパイプライン、非常に大きな基幹シ
○佐橋参考人 ありがとうございます。 やはり、例えば特定重要物資を一つ取ってみても、何がそれに当たるのかというのは今後の情勢次第で変化する可能性が大いにあるものです。また、例えばアメリカ、例えばEUの実例に従って選べばいい、そういうものでもないわけです。日本には日本の産業構造がございます。 そういったことを考えますと、やはり時代の状況、その時々の状況に合わせて機動的に選ばれるということは非常に重要になってくるわけです。政省令で記
○佐橋参考人 ありがとうございます。 非常に重要な点だと思っておりまして、今後日本が科学技術の分野で世界の中で活躍していくためにも、例えば国際共同研究というものにいかに参画できていくかということは非常に重要なわけであります。そして、国際共同研究の実態を見ても、そのハブ、中心になっているのは、米欧だけではなくて中国も含まれております。こういった交流を続けていくということは実は非常に重要なわけです。 そのためには、じゃ、何が必要なの
○佐橋参考人 ありがとうございます。 今委員がおっしゃったように、他国に比べると、特にアメリカ、中国に比べると、明らかに規模が小さいとは言わざるを得ないというふうに思います。ですので、私が一研究者として申し上げたいことは、もっと増やした方がいいんじゃないかということは当然にあると思います。 ただ、その上で、今御質問があったとおり、どうやって効率的にその大事なものを使っていくのかということになります。そのときには、やはり、参画する
○佐橋参考人 ありがとうございます。 私は、サプライチェーンに関して、罰則をもって営業秘密を含む可能性があるような情報を企業に要求するということは好ましくないというふうに考えています。 アメリカは、確かに罰則をちらつかせた例はあるんですけれども、行使したことはございませんし、そもそも、そういった非常に機微なもの、これは強制的に出させることに余り意味があるとは思えません。やはりそこはむしろ、ふだんからコミュニケーションを取って、企
○佐橋参考人 ありがとうございます。 セキュリティークリアランスは、今回の法案が残した課題の一つであるというふうに私も理解しております。 そういった中で、このセキュリティークリアランスというものは、今後、国際競争や、機微技術の取扱いに関して国際的な共同開発などに入るときに、民間でも非常に有用になってくると思います。 ただ、このときに考えなくてはいけないのは、国際的に通用する枠組みにするということでありまして、そのためには、か
○佐橋参考人 ありがとうございます。 基幹インフラに関しては、結局のところ、ここに関しては事業者が負担をしなくてはいけないわけです。もちろん、事前相談などの機会はあるわけですが。ただ、やはり一番大きい負担感というのは、じゃ、どれを使ったらいいのかというのが明示されていないということに尽きるんだというふうに思います。 ですが、そういったことは、結局は、事前相談の運用に関わってくるというふうに思っておりまして、各省庁が窓口で受けると
○佐橋参考人 御質問ありがとうございます。 経済に関わるインテリジェンス機能というのは、恐らく二つの面があると思っておりまして、一つが、日本に対する他国からの技術窃取などをもくろむような活動を事前に察知して、それを防ぐ、又は、重要インフラや基幹インフラなどを狙ったようなそういった動き、これも事前に察知する、そういう、守るためのインテリジェンスという機能が一つございます。 ここに関しては、今後強化がされていくというふうに期待はして
○佐橋参考人 御質問ありがとうございます。 まず第一点のマシュー・グッドマン先生のオープンネス、オープンさの指摘なんですけれども、私もそのとおりだと思います。 そして、冒頭陳述でも申し上げましたけれども、日本はやはり、経済外交、少なくとも近年は成功してきたわけです。それは、CPTPPの取組などにもよく表れているわけです。恐らく、御指摘があったような点は、まさに日本の経済安全保障の取組が悪い意味での産業政策になってほしくないという
○佐橋参考人 ありがとうございます。 まず、自由貿易についてですけれども、全く委員と認識は同じでして、日本という国の繁栄を維持していくためには、この自由貿易体制、これを維持していく必要があります。 むしろ、この経済安全保障的な問題意識が世界に蔓延する中で、若干、自由貿易体制に厳しい状況、風が吹いているのは間違いがないわけです。ですので、私は、経済外交が、大きな意味での国家安全保障戦略の中でしっかりと位置づけられるべきだというふう
○佐橋参考人 ありがとうございます。 それでは、私は、最初の点、研究者の育成について、まず答えさせていただきます。 これは恐らく、今回の例えば先端技術の官民協力による開発、これで全体としての研究者育成が言ってみれば悪い影響を受けるとは思っておりません。これはただ単にパイが増えるという話ですので、そこに問題を私は感じておりませんし、また、これは研究者が自由に入れるという仕組みですので、特に問題はないと思います。 ただ、それとは
○佐橋参考人 足立委員、ありがとうございます。 サプライチェーンに関するところでの協力に関する罰則については、私はそれは望ましくないと思っています。その理由は、やはりそれを求めることが余りにも酷過ぎるということに多分尽きるんだと思います。 民間企業にはかなりの営業秘密というのが存在していて、又は、相手の企業もある中でサプライチェーンというのを組んでいるわけです。そして、その民間企業、今回、それで含まれる会社の数というのは物すごい
○佐橋参考人 ありがとうございます。 私、それについては本当の専門の専門でして、話そうと思えば今から三時間ぐらいしゃべれるんですけれども。 いつぐらいからかというと、それは実はトランプ政権ではありません。例えば、オバマ政権のときにも技術流出、これはサイバー攻撃が膨大な額の技術流出を引き起こしていたんですけれども、それについての問題意識というのは非常にはっきりと出ていました。そして、アメリカ政府の政策対応というのは実はかなり始まっ
○佐橋参考人 足立委員、ありがとうございます。 非常に重要な御指摘でして、実のところ、一番大事なのは、先ほど申し上げたとおり、できる限りいい条件で若手を雇用していくことが、夢を持てるということで若手が入ってくるということにつながるんですが、もう一つ重要な点を最後に申し上げたいのは、やはり世界が本当に知識経済化しているということです。 既に、例えば欧米では、修士号を持つことは、修士号ですよ、修士号を持つことが専門的職業の前提になっ
○佐橋参考人 ありがとうございます。 経済安全保障というのをどう定義すればいいのかというのは確かに難しい話ですし、また、私が冒頭申し上げたとおり、一つの定義ということがなじまないのも事実であります。 ただ、何から、何を、何で守るかというときに、何を守るか、ここに例えば経済的繁栄が入っている。これは国民の生命財産、財産と経済的繁栄が入っているということは重要ですが、特に経済安全保障を考えるときに重要なのは、何で守るか、又は何から守