憲法調査会
○参考人(加藤周一君) 総理大臣……。
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発言数 24件
初発言日: 2000-11-27 / 最新発言日: 2000-11-27 / 1 ページ目 / 全体 2ページ
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○参考人(加藤周一君) 総理大臣……。
○参考人(加藤周一君) いや、私は憲法に関する意見を陳述する参考人として呼ばれたので、総理大臣を選択するあるいは改正するための参考人ではありませんから、ちょっとその問題はお答えしない。
○参考人(加藤周一君) 今、議長から御指名をいただいた加藤でございます。およそ二十分ぐらい憲法についての私の意見あるいは感想を申し上げたいと思います。 私がきょうお話しするのは、憲法の精神というか、大きな原則についてであります。個々の問題については、二十分間でもありますし、細かい技術的な問題には立ち入りません。 憲法の精神というか原則は、非常に大きな特徴が三つあって、一つは平和主義ですね、具体的には憲法前文及び第九条と関係してい
○参考人(加藤周一君) 時間で、ちょっと飛ばしますが、一つは目的を達成しない場合が多いということですね。 それから二番目は、現在行われている人道的目的のための介入というのは、シンメトリーがないと思うんです、シンメトリーがない。というのは、どこでも人道的な非常に悪い状態が生じた場合には軍事介入をするというのではなくて、あるときにはし、あるときにはしないんですよね。目的として掲げているのは人道的目的だけれども、実際に戦争行為が行われるか
○参考人(加藤周一君) 今、世論調査の結果をおっしゃいましたが、非常に大事な要素だと思いますね。憲法を変えた方がいいか変えない方がいいかということに大事な要素だと思います。しかしそれは、世論調査の結果は必要条件であって十分条件じゃないと思いますね。 もう一つの条件は、国民の間で非常に広い、それで長い間にわたる安定した価値観、あるいは価値のシステムと言った方がいいかもしれないが、そういうものが憲法にどこまで表現されているかということに
○参考人(加藤周一君) 日本の何でしょうか。
○参考人(加藤周一君) どのように考えるかといってもいろんな面があると思いますけれども、ちょっと難しいところがあるとは思うんですけれども、市民という言葉は出てこないんですよね。憲法の中には市民ということは強調していないわけで、私は、人と市民との関係というのは、市民の一つの定義の仕方は、政治、社会の問題に参加するときに、参加が市民にすると思うんです、個人の。だから、つまり一人でもってそっと暮らしていれば人であるけれども、個人であるけれども
○参考人(加藤周一君) 今の御質問の中に男女平等のことを含めてですか。
○参考人(加藤周一君) 男女平等に関しては、第二次大戦後に起こった社会的変化の中で非常に大きなものだと思いますね。それは方角が非常にはっきり出ていると思います。参政権だけをとってももう非常にはっきりした方角が出ているんで、だから問題は、それを日本社会でもってどれだけ実現していくかということだと思いますね。 ドイツの憲法に関しては、日本とドイツとの違いの一つは、ドイツはヨーロッパの一部、ヨーロッパの中に組み込まれているんですね。日本は
○参考人(加藤周一君) 将来に向かってといったって、私はいいかげんな年寄りだから余り、もっと若い人が二十一世紀の心配をするのだと思いますが、二十一世紀に向かっては、いきなり日本が世界に貢献するとかそういうことよりも、恐らくそれが実際に有効にできるためには、東北アジアでの平和とか、政治的安定とか、経済的繁栄とか、そういうことが大事だろうと思いますね。 ちょうどドイツが何とかしてヨーロッパ統一をつくってヨーロッパを通じて世界でしょう。日
○参考人(加藤周一君) よくお答えできないですね。私の知識はもう非常に限られているので、だからどういうふうにしたらいいかということは、とてもそれは私から特別なあれはないですね。 だけれども、今おっしゃったことは非常によくわかりましたけれども、何を言われているのか、それは確かにそういう印象は受けますね。しかし、どうしたらいいのかということは、私からはちょっと今、格別の意見ないです。
○参考人(加藤周一君) 私は、今の世界が静かにだんだんに武器の有効性、つまり世界に起こっている国内及び国外の、殊に国外の問題は世界全体の問題で、武器を用いて解決できるものは少なくなる傾向が非常に強いと思うんですよ。ですから、相対的に言えば武装の効果は下がっていると思うんです。経済力が非常に大事だし、そのほか政治的な、文化的な力は大事ですが、それに比べて問題解決手段としての武器の力は下がっていると思います。それが天下の形勢だと思う。
○参考人(加藤周一君) そうですね。だから、日米の軍事同盟というものは相手がないんですね。少なくとも日本の安全、東北アジアの安全という点からいうと相手がないんですよね。ですから、もっと一般的にアジア全体のアメリカ合衆国のプレゼンスを強めるということだと思いますけれどもね。 そういう意味で、現実的なのは、むしろ日米安保条約そのものが、それから米軍の東北アジアにおける存在そのものがどの程度安全に寄与しているのか疑わしいと思うんです。それ
○参考人(加藤周一君) ちょっと今のお話だと米国が一つのように聞こえるけれども、アメリカはこう考えるということはちょっと意味をなさないと思うんです。アメリカの中でたくさんの意見が割れているし、極端に言えば、政府の中でも国防省とそれから国務省との間に意見等かなり違うんです。安保条約に関しては、少数意見ですが無用であるという考え方も強くありますね。 それから、もっと極端なところは、米国の中では核兵器を一方的に放棄した方がいいという考えす
○参考人(加藤周一君) 明治維新のときの日本の国民の社会、政府の目標は富国強兵だったんですね。同時に実行できないので、まず強兵をして、二十世紀の前半の日本は要するに強兵ですよね。初めは大成功、そしてだんだん失敗して最後は敗戦になったわけですね。それが前半で、後半は富国強兵の今度は強兵がだめだったので富国に変わったと思うんですよ。その富国の条件として武装放棄がかなりの程度働いたと思います。それが第二。後半期の二十世紀だと思うんです。
○参考人(加藤周一君) 国民主権というのは民主主義の根拠でしょう。民が、人民が主であるということですから、主権であるということで、国民主権は民主主義ですね。軍隊は大抵の国が持っているわけで、日本も持っていたわけですが、軍隊というのは最も非民主的な組織なんですよ。だから不要だということにならないですよ、必ずしも。それは短絡だと思いますよ。別の検討は必要だけれども、とにかく民主主義的な組織ではないわけね、政府の中で。 官僚組織の中で最も
○参考人(加藤周一君) それは、基本的人権を最高の価値としてかつ普遍的な価値として認めるかどうかということは信念の問題ですね。だから、それを実証的にこういう証拠があるからこうでなきゃならないということは言えないと思うんですね。しかし、もし現在の世界でもって生きている、現在の世界の形勢から言えば、人権は最も広く認められている価値だろうと思いますね。 それから、その人権というときの人は個人なんですね。歴史的には、ヨーロッパで個人の権利と
○参考人(加藤周一君) 第九条に関しては、やはり日本国が過去に犯した過ちが、軍隊と結びついて軍事的な冒険の中から出てきたわけですね。ですから、そのことを考慮した方がいいと思いますね。そのことを考慮しないで第九条を論ずるわけにはいかないんですね。ですから、日本が軍備を放棄するというのは、例外を排して非常に厳しい条件をつけているのは、憲法が第九条で厳しく軍備を制限しているのは、それはそういうことがあるからなので当然だと思いますね。それを今軽
○参考人(加藤周一君) 先ほど申し上げた憲法については平和主義とそれから国民主権と人権のことを言ったわけですが、私が基本的な価値というのは、一つは人権ですよね。それは日本の文化的伝統の間に違和感があって、しかし五十年間に次第にその力が強くなって浸透してきていると思うんですね。今の日本の、何というか、自覚的な議論の中では人権の尊重を普遍的な価値として認めない人が少なくなっているんだと思うんです。だから、それは一般の、いきなり大衆の統計的な
○参考人(加藤周一君) 日本の国際貢献論というのは、国際貢献のために憲法を改正してもっと自由な、例えば海外派兵を可能にした方がいいという議論は私には非常に倒錯的に見えるんですね。もしその国際貢献が本当に目的だったら、そして本当にそれに熱心だったら、軍隊と関係のない国際貢献の手段というのは非常にたくさんあるんですね。 例えば、環境問題は別に軍隊を派兵する必要はないですよね。世界的な大きな問題、CO2の問題が最近問題になっているでしょう