法務委員会
○参考人(松宮孝明君) 松宮です。 この今回の法案にあるテロ等準備罪、イコール共謀罪ということは後で御説明しますが、これは、その立法理由とされている国連越境組織犯罪防止条約、TOC条約の批准には不必要です。それにもかかわらず、その成立が強行されれば、何らの組織にも属していない一般市民も含めて広く市民の内心が捜査と処罰の対象となり、市民生活の自由と安全が危機にさらされる戦後最悪の治安立法となるだけでなく、実務にも混乱をもたらします。
日本の国会議事録 全文検索
発言数 17件
初発言日: 2017-06-01 / 最新発言日: 2017-06-01 / 1 ページ目 / 全体 1ページ
発言データをコピーしてAIに貼り付けると思想・価値観・主義主張などの分析ができます
※AIによる分析結果は必ずしも事実とは限りません。正確な判断はご自身でお決めください。
○参考人(松宮孝明君) 松宮です。 この今回の法案にあるテロ等準備罪、イコール共謀罪ということは後で御説明しますが、これは、その立法理由とされている国連越境組織犯罪防止条約、TOC条約の批准には不必要です。それにもかかわらず、その成立が強行されれば、何らの組織にも属していない一般市民も含めて広く市民の内心が捜査と処罰の対象となり、市民生活の自由と安全が危機にさらされる戦後最悪の治安立法となるだけでなく、実務にも混乱をもたらします。
○参考人(松宮孝明君) それも御指摘のとおりです。例えば、暴行によらない傷害、薬物などによって身体障害を引き起こそうとして薬を盛ったが、直前に全員で反省してやめたと、組織的に行ったけど全員反省してやめたというような場合について、もちろん傷害未遂罪がございませんので中止未遂規定もございませんが、共謀罪は残りますから五年以下の懲役であって刑の免除の可能性はないということになります。
○参考人(松宮孝明君) 今御指摘いただいた点については、少なくとも法案を読む限りきちんと検討されているとは到底思えません。
○参考人(松宮孝明君) はっきり申し上げて、ローンウルフ型のテロを防止するということは法律では無理です。事前には何が行われているのか、それは分からないです、一人でやられたら。むしろ問題は、どうしてそのようなローンウルフ型のテロに走る人が出てしまうのかということをきっちり解明して、これに対する社会の雰囲気だと思いますけど、これに対する対策を取ることだと思います。
○参考人(松宮孝明君) 私もアメリカ合衆国がそうであるというふうに聞いております。
○参考人(松宮孝明君) 西村参考人のおっしゃることは、実はテロ資金準備罪系統の法律で対処すべきものであって、共謀罪で対処すべきものではありません。 私は、この法案の中で、共謀罪、ほとんど共謀罪についてしか述べておりませんけれども、テロ資金準備罪についてのきちっとした規制をするかどうかということについては今回問題になっていないというふうに思っております。 その上で申し上げます。共謀罪がテロを防止する効果がある、それは実際的に考えて
○参考人(松宮孝明君) きついこと申し上げますよ。可視化は、別にテロ等準備罪、共謀罪についてのみ問題となるのではなくて、全ての犯罪について取調べの適正化のために検討すべき課題でございます。これを今回の共謀罪の法案の修正だというふうにおっしゃること自体が既におかしいと。共謀罪の実体要件自体の修正とは何ら関係がない。なぜそんなことを評価しろとおっしゃるんですかと聞きたいぐらいです。
○参考人(松宮孝明君) 二つの点を指摘いたします。 まず第一に、五月二十九日、参議院の本会議ですね、法務大臣が結合関係の基礎としての共同の目的についてこのようにおっしゃっておられますね。 ある団体について、結合関係の基礎としての共同の目的が何であるかについては、個別具体的な事案における事実認定の問題でありますとまず言っているんですね。だから、余り一般的には分からないんですよ。当該団体が標榜している目的や構成員らの主張する目的のみ
○参考人(松宮孝明君) 私もその答弁をされた方の思想までは分かりませんので推測ですけれども、組織的犯罪集団が計画し、実行準備行為を行ったことを総体として見ると危険であるというのですから、これは要するに組織的犯罪だから、一人がやるんじゃなくて大きな組織でやるということになるから世の中は危険を感じるだろうという趣旨のことをおっしゃっておられるのかなという感じがいたします。 ただ、先ほど私、何度も申し上げていますように、この法案の、組織的
○参考人(松宮孝明君) 私は、予備罪の共謀共同正犯と、予備行為を、処罰要件としてですが、共謀処罰するということとは、実質的にほとんど違いはないと考えています。以前、衆議院の法務委員会で井田参考人が、現行の予備罪については未遂に近い、より危険性の高いものに限って処罰しているとおっしゃったんですが、これはそうしないと証拠がはっきりしないからでして、論理的に予備罪の成立範囲がそこまで限定されているという意味じゃないんですよ。ですから、これは実
○参考人(松宮孝明君) 先日の本会議だったと思いますけれども、政府特別補佐人の横畠氏が、例えば殺人予備罪より組織的殺人共謀罪の方が五年以下の懲役になって重くなるのは矛盾かと聞かれて、これは組織的にやっているから矛盾じゃないと、先ほどの御質問にあるような、総体として見ると危険という考え方を取っておられると思いますけれどもね、というふうな答弁をされたんですけど、他方で、大麻取締法なんかを見ますと、実は現行法の予備罪の方が三年以下の懲役で、共
○参考人(松宮孝明君) 刑事局長の答弁の中に、実行の準備前、準備行為前にやめたのであれば適用はないですよというお話があったかと思うんです。しかし、今の御質問は、準備行為がなされたが実行の着手に行っていないという段階ですよね。それは、もちろんこの法案の条文そのまま読めば、二年以下の懲役で処罰できるということになりまして、刑の免除の可能性がなくなります。
○参考人(松宮孝明君) 御指摘のとおりだと思います。少なくとも条文上はそうなりますので、実行に着手して中止した方が刑の免除の可能性が出てくるというおかしなことになります。 他方、先ほど私、凶器準備集合罪の例を挙げたんですけど、凶器準備集合罪は法案審議段階ではその後の傷害罪などに吸収されるのではないかという議論があったんですが、裁判所は独立罪だという解釈を取りましたので、国会でそのような答弁がなされても裁判所がその答弁どおりに解釈して
○参考人(松宮孝明君) 裁判所を含めてきちんと実務を拘束するのであれば、そのルールは全て法律に書くべきです。したがって、罪数関係についてどうなるかということについての明記が法案には必要でしょうし、実際に結果を起こすまでに全員が中止をしたというような場合について有利な取扱いをするということを明記しないと、犯罪を反省してやめさせる、中止させるという刑法の中止犯規定の趣旨が没却されてしまいます。 したがって、例えば、例えばですよ、私、それ
○参考人(松宮孝明君) 必要性でございます。 誤解のないように申し上げておきます。TOC条約に加盟するために何らの法改正も必要ないと私は一言も申し上げておりません。しかし、この法案、組織犯罪処罰法の六条の二にある共謀罪の規定は要らないだろうというふうに申し上げております。それから、併せて言えば、七条の二にある証人等買収罪についても、もっと慎重な規定の仕方が必要だというふうに申し上げました。 さらに、より日本の刑事政策的な課題とし
○参考人(松宮孝明君) 私は以前に、治安維持法の再来あるいは現代の治安維持法ということをどこかで書いたことがございますが、実は内心では治安維持法よりたちが悪いと考えております。 なぜたちが悪いかというと、治安維持法は、新倉参考人がおっしゃいましたが、一応、国体の変革等、対象者を条文上は絞っているんですよ、それはもちろん思想、信条の自由に反するんですけれども。今回の共謀罪法案は、対象者をそういう点では思想、信条で絞っていないんですね。
○参考人(松宮孝明君) 本日の私の意見陳述の趣旨をよく御理解いただければ、西村参考人のおっしゃっているような十分な絞り込みができていないということはよくお分かりいただけるだろうということを最後に申し上げておきます。