「松本和彦」の過去の国会発言

発言数 23件

初発言日: 2004-04-01  /  最新発言日: 2004-04-01  /  1 ページ目 / 全体 2ページ

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2004-04-01 衆議院

憲法調査会基本的人権の保障に関する調査小委員会

○松本参考人 大阪大学の松本でございます。よろしくお願いいたします。 私に依頼されましたテーマは、公共の福祉、特に、表現の自由や学問の自由との調整というものでございます。 初めに、問題の所在を指摘させていただきまして、公共の福祉という概念のもとで何が論じられているのか、あるいは何が論じられるべきかということについてお話しさせていただきたいと思います。 公共の福祉という言葉は、憲法上四カ所で規定されておりまして、いずれも人権条

2004-04-01 衆議院

憲法調査会基本的人権の保障に関する調査小委員会

○松本参考人 表現の自由といいましても、確かに限界があるわけでありますが、しかし、どのような表現行為までが表現の自由としての保護を受けるのかという点については、これは抽象的にお答えするのは非常に難しいわけであります。 ただ、先ほど私が述べましたように、憲法上の権利の行使とは言えない表現行為はあり得るとは思うのですけれども、それはだれがどう考えても、これは憲法上の保護を考えるまでもなく許されないだろうと思われるような行為だけを表現の自

2004-04-01 衆議院

憲法調査会基本的人権の保障に関する調査小委員会

○松本参考人 まず第一点でありますが、人権の制限というのは原則としては不可なのではないかということでありますが、これはおっしゃるとおりでありまして、日本国憲法に人権が制限されたということは、要するに原則として人権は制限してはいけないということだろうと思います。 ただ、この原則としてという部分をとってしまって無制限であるというふうに考えてしまうと、それはそれでまた不都合が発生するわけであります。先ほども少しお話の中で申し上げましたよう

2004-04-01 衆議院

憲法調査会基本的人権の保障に関する調査小委員会

○松本参考人 法律の留保原則というのは、これは日本の公法学においてはもう昔から議論になっている事柄でありますが、憲法学においては、かつて法律の留保原則というのが、法律さえ制定すればその法律によって憲法上の権利も制限して構わない、そういう趣旨で理解されたこともあって、非常に不人気な考え方なわけです。 しかし、憲法上の権利が仮に制限できるとすれば、それは法律の根拠がなければならないということは、これはだれもが認めていることでありまして、

2004-04-01 衆議院

憲法調査会基本的人権の保障に関する調査小委員会

○松本参考人 表現の自由と国家権力の関係ということ、これは相変わらず重要な議論でありますが、今おっしゃられましたように、個人の人権をめぐる状況というのは、私人対私人の間でもやはり問題となるだろうと思います。その場合、国家がどういう位置にあるかということを考える必要があるかと思っています。私は、私人対私人の関係についても、国家を含めた三者関係で考えるべきだというふうに考えております。 その場合、国家は、一方において、表現の自由によって

2004-04-01 衆議院

憲法調査会基本的人権の保障に関する調査小委員会

○松本参考人 プライバシー権を明文化するというのは、憲法上明文化するという意味と、それから法律でもってプライバシー権というのを保護するという意味と、恐らく二つあるのではないかと思いますが、これは、明文化することによってその中身がより明確になるということであれば、明文化する意味があると思います。 しかし、ただ単にプライバシーという言葉を法律に書き込む、あるいは憲法に書き込むというだけであれば、その明文化による実益というものはそれほどな

2004-04-01 衆議院

憲法調査会基本的人権の保障に関する調査小委員会

○松本参考人 憲法上、例えば制限理由を盛り込むというような場合については、そういう方法がないわけではない、あるいはそういう方法も有効な場合もあるかもしれないとは思うわけですが、ただ、憲法上の決定というのは、これは非常に長期的な考慮を要することでありますし、また国民的な賛同を要することだろうと思います。したがって、だれがどう考えてもそのような制限が必要であるというような場合に限ってなされるべきことではないかというふうに思います。 とり

2004-04-01 衆議院

憲法調査会基本的人権の保障に関する調査小委員会

○松本参考人 人権というものを憲法上どのくらい列挙するかという点については、これは国によってさまざまでありますけれども、日本国憲法の人権のカタログというのは私は割と豊富な方であるというふうに考えておりまして、例えばアメリカ合衆国の憲法なんかに比べますと非常に人権の数も多いですし、基準として、特にグローバルスタンダードに照らしてみても劣るところはないというふうに考えております。 しかし、そのことを踏まえた上でさらに人権条項を充実させて

2004-04-01 衆議院

憲法調査会基本的人権の保障に関する調査小委員会

○松本参考人 人権と人権の調整というのは、これは非常に微妙な考慮を要するわけでありまして、これは、先ほど申し上げましたように、憲法上でそれを行うということには限界があるだろうと考えております。その意味で、立法の役割というのは非常に重要でありますし、それから行政の役割、そして裁判所の役割、とりわけ私人間における人権と人権の衝突の調整において裁判所の果たす役割というのは、これは永遠になくならないだろうというふうに考えております。 そのこ

2004-04-01 衆議院

憲法調査会基本的人権の保障に関する調査小委員会

○松本参考人 プライバシー権を憲法上に規定すべきかどうかということでありますが、これも、先ほど述べましたように、プライバシー権自体が憲法上の権利としての保護を受けるべきだという点については、これは憲法学界もそうでありますし、私も肯定しております。したがって、現在、日本国憲法にはプライバシー権という権利は明文規定にはありませんが、それが憲法上の保護を受けるということについては異論がないわけであります。 ですから、その異論のない権利を新

2004-04-01 衆議院

憲法調査会基本的人権の保障に関する調査小委員会

○松本参考人 人権と人権の衝突の調整というのは、私自身は非常に微妙な作業であると考えておりますので、これは最終的には具体的なレベルでしか行えないだろうと考えております。 ですから、憲法上で行えることには限界があるというのが私の見解であります。憲法上でやるよりはむしろ立法上で行う、そしてそれを最終的には裁判所で行うというふうに、ある程度具体的なレベルで行わないと、こういう微妙な調整というのはできないのではないかというふうに考えておりま

2004-04-01 衆議院

憲法調査会基本的人権の保障に関する調査小委員会

○松本参考人 まず、日本国憲法の人権に対する明治憲法の影響でありますけれども、確かにそれはあると思います。 ただ、明治憲法下でのさまざまな経験ということだけではなくて、日本国憲法というのは、近代立憲主義という非常に大きな流れの中に位置づけられる憲法でありますので、世界各国のさまざまな憲法上の経験というものが大きく影響しているということでありまして、明治憲法下での経験を否定するわけではもちろんありませんけれども、それだけではないという

2004-04-01 衆議院

憲法調査会基本的人権の保障に関する調査小委員会

○松本参考人 おっしゃるように、公共の福祉論というのは、今は人権と公共の福祉の相互調整の方法というものが最も重要な議論になってきているというふうに私は理解しております。しかし、それは、人権と人権の相互調整だけではなくて、人権と公共の利益の相互調整という問題も含んでおります。 かつて、明治憲法下の教訓を踏まえて、人権の制限理由としては人権しかあり得ないんだ、つまり、ある人の人権を制限することが許されるのは別な人の人権を守るためだけなん

2004-04-01 衆議院

憲法調査会基本的人権の保障に関する調査小委員会

○松本参考人 最高裁の考え方が今の点についてどのように変化したのかということについては、これは理解がいろいろあり得るんだろうと思うのですが、私自身は、大きく変わったというふうには考えておりません。と申しますのも、最高裁は初期から一貫して、人権は公共の福祉によって制限できるという立場をとっておりまして、それは現在も変わっていないわけであります。 私も、人権は公共の福祉によって制限できるという命題そのものを否定する必要まではないと考えて

2004-04-01 衆議院

憲法調査会基本的人権の保障に関する調査小委員会

○松本参考人 学界はいろいろな人がいらっしゃいますので、いろんな見解があるわけですが、通説的な理解としては、初期のころは、最高裁の判決の結論に対する批判というものが強かったこともありまして、私も最高裁の結論それ自体を必ずしもすべて正当化できるとは考えていないわけでありますけれども、その結論に対する批判というところから、直ちに、人権が公共の福祉によって制限できるというその命題自体を否定するという考え方、これは有力だったと思います。そして、

2004-04-01 衆議院

憲法調査会基本的人権の保障に関する調査小委員会

○松本参考人 人権の範囲についてでありますけれども、先ほども申し上げましたように、日本国憲法の権利のカタログ自体は割合豊富でありますので、現在明文規定のある人権条項、それをまずよく見まして、そこから新しい人権と呼ばれるものが導かれるかどうかということを最初に考える必要があろうかと思います。新しい人権といっても、よくよく考えるとそれほど新しいことを言っていないということも往々にしてございますので、既にある人権の中に含まれた権利なのかどうか

2004-04-01 衆議院

憲法調査会基本的人権の保障に関する調査小委員会

○松本参考人 憲法上の権利も、時代の影響を全くこうむらないで済むというわけには恐らくいかないだろうと思いますが、ただ、おっしゃいますように、憲法上の権利というのは、やはり普遍性を標榜する必要があろうかと思います。ですから、十年、二十年ぐらいの時代の流れによって変化するということでは、これは憲法に規定することは望ましくないのではないかというふうに考えます。 ですから、私が最初に申し上げましたように、立法の役割というのが重要だという話に

2004-04-01 衆議院

憲法調査会基本的人権の保障に関する調査小委員会

○松本参考人 二重の基準論は、先ほども申し上げましたように、裁判所が国会あるいは行政の行為を事後的に審査する場合に、どういう態度でもって国会、行政の判断を再判断するかというときに問題となる事柄でありまして、裁判所にとって特に意味のある基準であるということをまず御了解していただきたいと思います。 ですから、議会が人権を制限する場合に、それが例えば精神的自由権であれ、経済的自由権であれ、人権の制限には変わりがないわけでありますので、それ

2004-04-01 衆議院

憲法調査会基本的人権の保障に関する調査小委員会

○松本参考人 これは、学説上、基準というのをできるだけ精緻化していこう、そういう見解はございまして、おっしゃるように、三種の基準だという考え方もございます。 ただ、私は実は、二重の基準という考え方、それ自体に必ずしも重きは置いておりませんで、二重の基準あるいは三重の基準というふうに細かく分けていっても、やることにそれほど大きな差は出てこないだろうというふうに考えています。 薬事法の事例は、これは経済的自由、特に職業の自由の制限が

2004-04-01 衆議院

憲法調査会基本的人権の保障に関する調査小委員会

○松本参考人 表現の自由の射程につきましても、これはいろいろ議論がございます。 とりわけ、情報の受け手の権利という観点から、つまり、情報の送り手の観点だけではなくて受け手の観点から表現の自由というのをとらえ直すべきだという意見には、これは私は説得力はあるというふうに考えております。 その意味で、知る権利論というのは重要な議論ではあるわけですが、ただ、おっしゃるように、知る権利という言葉それ自体を憲法に明記したとしても、そこからど

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