憲法審査会
○参考人(松浦一夫君) 本日は、意見を述べる機会を与えていただきまして、ありがとうございます。 防衛大学校の松浦と申します。 参議院緊急集会制度と国家緊急事態の関係につきまして話を進めるに当たり、まず確認すべきことがあります。それは、この制度が、戦後占領期にGHQ総司令部の提示した案に基づく日本国憲法起草時において、ドイツ法をモデルとする緊急命令制度の導入を企図する日本側と、英米法的国家緊急権議会に基づくGHQ民政局次長チャール
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発言数 49件
初発言日: 2003-06-02 / 最新発言日: 2023-05-31 / 1 ページ目 / 全体 3ページ
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○参考人(松浦一夫君) 本日は、意見を述べる機会を与えていただきまして、ありがとうございます。 防衛大学校の松浦と申します。 参議院緊急集会制度と国家緊急事態の関係につきまして話を進めるに当たり、まず確認すべきことがあります。それは、この制度が、戦後占領期にGHQ総司令部の提示した案に基づく日本国憲法起草時において、ドイツ法をモデルとする緊急命令制度の導入を企図する日本側と、英米法的国家緊急権議会に基づくGHQ民政局次長チャール
○参考人(松浦一夫君) 今の質問の御趣旨がちょっとよく分からなかったんですが、参議院の緊急集会の方が民主的正統性を担い得るということなんでしょうか。
○参考人(松浦一夫君) 先ほど私の意見の中にも申しておりましたんですが、これ、類推解釈なり類推適用でこれを行うのか、あるいは、運用上ですね、もう全て、これ、任期満了によってそのまま総選挙というのは非常にレアなケースでもありますので、類推適用という形でなくても、その運用上ですね、解散をしてしまうということもできないわけではないので、これは建前論としてどちらを取るかという話だと思います。 ですので、先ほどの私の意見の中でも、それほど深刻
○参考人(松浦一夫君) 私自身の考えとしては、七十日を超えて開会はできないと考えます。それは、その七十日を超えて、じゃ、いつまでこれが続くのかという問題があります。先ほどもほかの参考人からもありましたように、将来のことを見通してあることをすると、これも、参議院の緊急集会があるから、緊急の必要があるから続けていいのかという問題がありますが、もし仮にその間に非常に重要な案件があり、その後、衆議院で同意が得られなかったとかいうようなことになっ
○参考人(松浦一夫君) それはもちろん、選挙によって、両院そろって、衆議院、参議院、両院そろって、国民の中から選ばれたわけですから、その両方がそろうということが民主的な正統性、これを確保する上で最上だと思います。 ただ、衆議院が欠けた場合にそれを担うのが参議院の緊急集会ということですが、ただ、それは無限の権限を、つまり、衆議院の権限のみならず、国会全体の権限を全て参議院が担うというのはちょっと無理があろうかと思います。
○参考人(松浦一夫君) 先ほど長谷部参考人の方からおっしゃったことなんですけれども、平時と有事といいますか、平時と非常時の区別というものを截然と分かたなければいけないと。どこからが非常時でどこまでが平時なんだということについての判断というのは非常に難しい問題があると思います。 例えば、自民党の緊急事態条項も、平成二十四年でしたか、発表されて、一度手直しされていますけれども、その非常事態宣言を出すということに対して国会がこれを承認する
○参考人(松浦一夫君) 事前に法律の委任を、委任の条項ですね、今、災害対策基本法であるとか、もう既にあるものがあります。問題は、その委任を、事前に様々なその危機状況を想定して委任事項を盛り込めばいいんですが、ただ、それが想定できないような状態というものがあったときにどうするかという話、そこだと思うんですね。 だから、平時から非常にその詰めた議論をして、こういう緊急事態においてはこういう政令委任が必要であるということを十分検討されてい
○参考人(松浦一夫君) インセンティブの問題というのは、私、国会議員でございませんので余り理解をしておらぬのですけれども、その任期の延長が必要なケースというのは、繰り返しになりますけれども、緊急事態が宣言されて、それに伴って例えば衆議院が解散が禁止されたりあるいは任期の延長がなされるということですから、それを単独でもって任期が延長されるという話ではないんですね。その緊急事態を宣言しなきゃならぬ要件というものはかなり政治的なものでありまし
○参考人(松浦一夫君) 残念ながら、私、原子力政策の専門家でもございませんけれども、全廃してという話はエネルギー政策全般にわたる問題でありますから、止めることを前提として議論するというのは難しいんですが、ただ、山本先生がおっしゃったように、様々な、特に軍事的な目標にされるようなところに攻撃があった場合にどのように対応すべきかということはもう予想できることでありますから、それに対応した避難計画なりなんなりを整備するというのは、これはもちろ
○参考人(松浦一夫君) 先ほども申しましたのですが、少なくともドイツでですね、ドイツは先ほど申しましたように、防衛事態、戦時においては、それを連邦議会の、あるいはその州議会の議員の任期は自動的に延長されると。緊急事態が終わった後六か月でこれが、任期が終了するという形で、選挙は行わない、解散もしないという形を取っております。 その選挙ができないからといって、参政権が制限されたとか、あるいは侵害されたとかという議論は一切聞いておりません
○参考人(松浦一夫君) まず、常置委員会というもの、先ほど申しましたように、ワイマール共和国憲法以降ドイツで発案されまして、実はこれ古い制度でもございませんで、今でも採用している国はあります。例えばスペインですね、スペイン憲法は、一九七八年のスペイン憲法では、この常置委員会、これ百十六条、緊急事態の規定なんですが、この中に常置委員会が下院の権限を代行するという規定がございます。 で、その参議院の緊急集会とこの常置委員会、どこが違うか
○参考人(松浦一夫君) まず、旧憲法の下での緊急勅令、緊急財政処分、これが濫用されたという事実ですね。それと、今の日本国憲法の下で緊急政令、緊急処分を比較できるのかという問題がまずあります。(発言する者あり)ええ、ですので、濫用されたということが問題だという、そういう先生の御趣旨でよろしいでしょうか。 ただ、旧憲法の場合、これ、今の国権の最高機関である国会と天皇の協賛機関である帝国議会とそもそもこれ地位が違いますので、その議院、二院
○松浦参考人 本日は、意見発表の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。 私は、憲法に緊急事態条項は必要であると考え、その中に、緊急事態における国会議員の任期延長と議会解散権の制限を盛り込むことに賛成の立場から、主に比較憲法的視点から意見を述べさせていただきます。 自民党が平成二十四年に憲法改正草案を発表して以来、その九十八条、九十九条にある緊急事態条項が内閣独裁条項であるとして批判を受けています。特に、自然災害を緊急
○松浦参考人 まず、ドイツの現在の基本法、憲法の中で、災害対応についてどのように規定されているのかということでありますが、そもそも災害対応に関しましては、ドイツは連邦国家でありますから、各州、ラントと言っておりますが、各州が立法権を有しております。 したがいまして、連邦憲法あるいは連邦法で災害対応を細かく定めるということはしておりません。各州の、これは災害防護法という名称でありますけれども、各州がそういった法律をつくりまして対応して
○松浦参考人 先ほどの私の意見の中でも述べたわけですけれども、解散あるいは任期満了によって選挙が行われないことによって、議員、特に被災地議員を欠いてしまうという状態が長期にわたって続くということはやはり避けるべきであるということで、参議院の緊急集会でそれを代行するといいましても、これはケース・バイ・ケースではありましょうけれども、どこまでチェック機能が働くのかという問題があります。やはり両院の、特に下院の機能というものを維持していくとい
○松浦参考人 国土強靱化とか、首都機能を移転するという話はもう大分前からあって、分都とか遷都とか、いろいろな案が提案されてはおりますけれども、進んでいるという印象は余り持っていないわけでありますが、やはり、全て東京に集中して、これが壊滅したらもう終わりというような国土計画のあり方というのは、いろいろと問題はあろうかと思います。 やはりその辺のところは、これはもう政策問題ですから、私が言うべきことではないのですが、そのような観点から計
○松浦参考人 一般論として、衆議院の解散権を制限すべきであるという御意見なんですが、もちろん、今の制度のもとでも、党利党略による解散をよいという憲法学説はないわけでして、そういった意味では、解散権を濫用するようなことはもちろん慎むべきであるわけですが、制度として、では、六十九条だけの問題にすべきかどうかということになりますと、先ほど中谷幹事の方からも御説明がありましたように、民意を問うて、特に下院にその意思を反映させる、議院内閣制の中で
○松浦参考人 お答えになるかどうかわかりませんが、その立法事実がない、要するに、憲法に緊急事態条項を導入する必要性を裏づける社会的な事実がないという点については永井参考人の方から御指摘があったわけなんですが、先ほども申しましたように、戦後我々が経験してきた従来の災害であるとか、戦争はもうしておりませんから、災害緊急事態、こういったものについて、法律レベルで枠組みができているということについては何の異論もございません。また、武力攻撃事態、
○松浦参考人 先ほど、任期延長、解散権の制限が必要かどうか、これは必要であるという立場から意見を申させていただきましたので、繰り返しになりますので避けますけれども。 一つ。先ほど、議員任期は誰がどういう形で決めるのか、延長するのを誰が決めるのか、その必要性をどこが判断するのかということでありましたが、自民党の改憲案でも、緊急事態宣言の妥当性については、国会が機能していればの話ですが、国会がこれに同意する必要があるわけで、その同意がな
○松浦参考人 これは、一九六八年の六月二十四日の十七次改正で、いわゆる緊急事態憲法という名称で、当時の基本法の条項の五分の一を改正する、あるいは新設するというような大改正が行われた。これは、キージンガー内閣、大連立内閣でありますが、大連立であったからこそできたというところがありますが、それに先立つ十年ほどの間、今、斉藤委員が御指摘のように、長い間の議論がありました。 当初は、ワイマール憲法四十八条のような、政府に緊急政令を言ってみれ