憲法調査会
○畑尻参考人 ただいま御紹介いただきました城西大学の畑尻と申します。 本日、私の報告のテーマといたしましては、人権の迅速かつ適切な保障のために、憲法裁判所という制度を我が国でも導入すべきかどうかということ、これが最も大きなテーマではないかと思われます。そのテーマに即してお話をさせていただきたいと思います。 先に結論部分をお話しした方が以下の議論が明確になると思われますので、申しわけございませんけれども、レジュメの最終ページ、十二
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発言数 58件
初発言日: 2001-11-29 / 最新発言日: 2001-11-29 / 1 ページ目 / 全体 3ページ
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○畑尻参考人 ただいま御紹介いただきました城西大学の畑尻と申します。 本日、私の報告のテーマといたしましては、人権の迅速かつ適切な保障のために、憲法裁判所という制度を我が国でも導入すべきかどうかということ、これが最も大きなテーマではないかと思われます。そのテーマに即してお話をさせていただきたいと思います。 先に結論部分をお話しした方が以下の議論が明確になると思われますので、申しわけございませんけれども、レジュメの最終ページ、十二
○畑尻参考人 現在のところは、その点では持っておりません。
○畑尻参考人 私が考えております具体的規範統制の場合には、あくまで提訴権を持つのは裁判官でございます。ですから、当事者が、裁判の中で違憲の主張があったとしても、それは必ずしもそれを取り上げて、必ず憲法裁判所に持っていかなければいけないということはございませんので、先ほどちょっと御紹介いたしました憲法異議に比べると、より乱訴の弊というのは少ないように思われます。
○畑尻参考人 もちろん、移送決定は公開をされる必要があると思います。その点について憲法裁判所の例を挙げますと、そういう質問をある先生に、移送決定というのは、例えば日本で下級裁判所の違憲判決が出ますと新聞の一面を飾るということになるわけですけれども、そういう形で一般には取り上げられているんですかというふうに御質問したところ、いや、移送決定が多過ぎてニュースのソースにならない、ニュースバリューがないんだというふうにおっしゃいました。ですけれ
○畑尻参考人 うんと雑な言い方をしますと、現在、下級裁判所の裁判官が、例えばこの前の熊本のハンセン病訴訟の五月十一日の判決で、立法府の不作為の違憲性を述べておりますけれども、それと同じような形で、つまりこの手続にあっても、全くああいう形で違憲判断をするわけです。ただし、最終的に、判決の中でそれを違憲と言うんではなくて、それがいわゆる移送決定という形で最高裁判所に新しくつくられる専門部に持っていかれる、そういうことです。ですから、逆に言え
○畑尻参考人 対象となるということになりますと、当然、法的な優位関係でいえば憲法の方が条約よりも優位にある、したがって、優位にある憲法に適合しているかどうかの条約の審査を行う、そういう意味でございます。 ただし、具体的にどこまで踏み込むかという問題になりますといろいろな考え方がございますので、それはそこまで踏み込むべきでないというふうな意見もございます。ただ、審査ができるかどうかという観点からいえば、できないことはないということにな
○畑尻参考人 私の私案の中に何を対象とするかについては特に言及しておりませんけれども、従来の違憲立法審査権の通説的な見解によれば、条約も違憲審査の対象となるというふうに考えておりますので、当然この私案の中でも対象となるように思われます。
○畑尻参考人 まさにそのとおりでありまして、憲法問題について、違憲であるという主張を最高裁判所あるいは憲法裁判所に上げます。憲法裁判所はその問題についてだけ判断をしまして、例えば現行の規定が違憲だという判断が下りますと、その判断が、事件がとまっています熊本地裁に戻ってまいります。熊本地方裁判所は、その違憲という判断を踏まえて、具体的に、例えば損害賠償だったらどうするのかとか、細かい実定法上の規定の問題に移ってくるというふうになります。
○畑尻参考人 ただいま御質問がありました憲法四十一条の最高機関性についてですけれども、既に委員もおっしゃいましたように、この最高機関性については、一般的には、実質的な最高機関というよりは、いわゆる政治的な意味の最高機関であるというふうに言われております。 というのは、いわゆる民主的な正当性ということからいえば、まさに国民によって選ばれている議員によって構成されているということで、そのような意味ではまさに最高機関であるというふうに思わ
○畑尻参考人 ただいまの御意見ですけれども、一般的にはこういうふうに考えていいかと思います。つまり、違憲立法審査権というのは、確かに、国会が制定した法律について、場合によっては違憲、場合によっては無効というふうな形で、多数意思を無視するといいますか、多数意思に抗するということもあると思うのです。 ただし、それは国家構造全体からいきますと、国会がやったことについてノーを言うということではなくて、国会が場合によっては憲法の条規に反するよ
○畑尻参考人 ただいまの御議論ですけれども、ちょっと話が広くなってしまうのですけれども、例えばドイツの憲法裁判所におきましても、ある法律を憲法に違反するというふうな判断をした場合でも、必ずしもその法律が直ちに無効かといいますと、違憲無効という判決ももちろんあるのですけれども、場合によっては、これは違憲状態にあるよとか、違憲であるけれども無効ではないよというふうな、いわば違憲という診断を下す程度にとどめておきまして、後は議会、国会の具体的
○畑尻参考人 確かに委員おっしゃったように、連邦憲法裁判所制度の目的の一つは連邦制の維持というものでございます。ただし、連邦憲法裁判所自身は、それは目的の一つであって、やはり基本法という憲法を保障するため、あるいはその基本法によって保障された人権を保障するためというのが、目的としてはそれよりも上位にあるように思われます。 確かに憲法裁判所というものが連邦制の維持のためにも非常に必要な機関であるということ、きょうちょっと時間がなくて御
○畑尻参考人 どちらがどちらかということは言えないと思うんですけれども、連邦制をとっているから必ず憲法裁判所が必要かといいますと、例えばアメリカの場合は、連邦制をとっておりますけれども、憲法裁判所制度はとっておりません。そのように、憲法裁判所制度が連邦制の維持や発展のために重要な役割を果たすということはそのとおりだと思うんですけれども、逆に、連邦制をとっていないから憲法裁判所が必要ないという議論には必ずしもならないように思います。
○畑尻参考人 憲法裁判所制度というのが、戦前にはオーストリーにしかその原型がなかったのに比べて、戦後はドイツの憲法裁判所を初め多くの国にその制度が導入された理由は、一つは、法治国家としての原理といいますか、法治国家として再建するに当たって、やはり強力な手段となり得るんだという一般的な認識がそこにあったように思われます。 それは、例えば一九九〇年以降、いわゆる東欧革命と呼ばれる中で、東ヨーロッパの国々が次々に憲法裁判所を導入したという
○畑尻参考人 私、必ずしも専門ではないので、一つ一つの、いわゆる特別裁判所が廃止された理由はよくわかりませんけれども、ただ、戦後、日本国憲法のもとで、司法を一元化することによってより民主的かつ迅速な人権保障というものを目指したことは、これは確かなことでございます。 ただ、例えば行政裁判所の問題にいたしましても、きょうは憲法裁判所のお話が中心でしたので議論はいたしませんでしたけれども、学界の中にも、従来の一般裁判所による行政事件の判断
○畑尻参考人 これまた私専門ではありませんので詳しいことは述べられませんけれども、例えば戦前の行政裁判所というものがあったとしましても、具体的な行政裁判所で行われているような手続とかあるいは具体的な判断においては、やはりかなり問題があった、限定的であったということは言われているようです。 ですから、同じ名称を持つ行政裁判所の設置を今主張される方も、必ずしも戦前の行政裁判所を復活しよう、そういう意見ではもちろんないわけで、戦後の司法が
○畑尻参考人 今の問題、非常に難しい問題で、憲法改正、例えばドイツの場合は四十何回という憲法改正をやっておりますけれども、以前に、憲法裁判所のリンバッハ長官にお会いしてお話を伺う機会があったときに、ドイツの憲法改正は非常にたくさん行われているけれどもどうなんだというふうな質問のときに、ただ、本質的な部分ではほとんど改正されていないんだ、細かいところでいろいろな制度やあるいは手続が追加されたり削除されたりしているだけで、基本的な原理原則が
○畑尻参考人 委員御指摘の点は、確かに否定できないと思われます。 ちょっと話が横にずれるかもしれませんけれども、昨年八月に韓国の憲法裁判所を訪問する機会がありまして、そこで所長とインタビューをいたしました。そのときに所長が一番最初におっしゃったことは、韓国の憲法裁判所ができて十二年になるわけですけれども、その最も大きな成果は何かというと、それは国民が憲法を身近に感じることになった、つまり国民の憲法意識が高まったのだということをおっし
○畑尻参考人 憲法学説でいきますと、憲法の最終的解釈権というのは、違憲立法審査権との関係でいえば、立法ではなくて裁判所ということになっております。 もちろん、議会は、ある法律をつくる場合に、これは違憲な法律であると考えてつくるわけではございませんので、もちろん憲法の趣旨に沿ったものであるというふうな解釈をとりましてつくるわけでありますけれども、その考え方は、八十一条の違憲立法審査権を行使する裁判所によって、場合によっては否定されると
○畑尻参考人 まさにそのとおりでありまして、議会が法律をつくる段階で、それが憲法に違反するかどうかという点について十分審議するわけですから、解釈権がまず立法府である議会にあることは、これは間違いございません。