神田博の発言 (鉱工業委員会)

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○神田委員 もう一つお伺いいたしたいのでありまするが、ただいま報告がございまして、社會黨の岡田委員は辭職された、後任は、ということでございました。これはいろいろ事情等がございますから結構でございまするが、岡田君が當委員會の委員といたしまして、昨十四日の讀賣新聞の紙上におきまして、「變質した石炭國管案、修正案はやみ取引、踏みにじられた社會黨案」という表題のもとに、「炭鑛國管案が九月二十五日國會に提出されてから約二箇月、保守政黨の牛のよだれのような審議引延ばし作戰によつて今日に至つた」という記事がございます。これは岡田君が當委員であろうとなかろうと、かかわることはありませんが、もしわれわれを指しておるといたしますならば、はなはだどうもこれはけしからぬ話だ。牛のよだれがどのくらいの長さか私はかつたことはありませんから、どのくらいだということをあげるわけにはまいりませんが、しかし長いことを牛のよだれのごとしということは、これはわが國におきましては、たとえにあるところであります。しかし國管案が保守政黨の牛のよだれのような審議引延ばしをやつたと考えておりますならば、これは大きな誤解なんだ。岡田君はこの委員會が開會の劈頭において、與黨の立場にありながら、長時間にわたつて、しかも三日もやつておる。商工大臣も懇切丁寧なる御答辯をなさつておる。これは私がひとりさように考えるまでもなく、識者すべてさように考えておると思います。ただ私ども本案の審議につきましては、朝は午前十時からいたしたい。本會議のある日はこれを休みまして、本會議のない日は午後も繼續いたしたい。野黨側にいたしましては、本會議のある日だけをわれわれが本會議に出席のために委員會を休會していただいたのでありまして、牛のよだれのように長々とこれを引延ばしたということは、私どもどうしても承服できない。むしろ引延ばしは與黨側に私はあつたと思う。きのうの問題においてもしかりでありまするし、その前におきましても、民主黨の修正案の審議上必要であるとか、社會黨の何々のために必要であるとか、與黨三派の協議會があつて必要であるとか言うて、われわれ野黨側に對して荏苒日を延ばしておつた。これは岡田君と委員長とは同じ黨の中におられる。しかも委員長は委員長として、岡田君は理事といたしまして審議の責任者であります。その責任者ともあろう者が、辭表を出したから書いたのか、書いたから辭表を出したのか、鶏と卵みたいな關係の話は別といたしまして、とにかく保守政黨の牛のよだれのよらな審議引延ばし作戰である。委員長が卯四郎さんだから、私は牛と書いたのではないと思う。決して牛のよだれのようにこれを引延ばしておらぬ。かような重大な案を愼重審議しておる。しかもこの文章をだんだん讀んでまいりますると、これは延ばしているのは野黨側にあるのではなくて、與黨側にあるということは明瞭なのであります。こういうことを書いてある。「いよいよ大詰に來て今囘の三黨首會議により民主黨の修正案がそのままうのみで決定されたことは社會黨員の私にとりなんとしてものみこめない。まず第一に今囘の三黨首會談は與黨には何の豫報もなく、與黨三派の協議會に出席した一、二の委員のみがこれを知つていたのである。」こういうことが書いてある。これを全部讀むのでは長いから、大事な所だけ讀みます。「民主黨の北村政調會長の私案を社會黨側でただ聽いているだけで」ただ聽いているだけですよ。「最後的の修正案をきめる協議會ではないと言明した。よつて私はガラス箱の中で三黨の協議が行わるべきであると強く要望したのに對し、即座に正木氏はガラス箱の中どころではなく青天井のもとで協議を續けるのであると豪語した、ところがすでにその前日には民主黨の修正案が與黨三派間で大體最後的な妥結點を丸のみにすることにきまり、十一日の午後四時五十分から三黨首會談も開く手はずになつていたということを傳え聞いたときに、私は正木氏の言う青天井にはおそらく大陽がなくやみの青天井であると思つた、この扱い方は黨内デモクラシーを信條とする社會黨にとつてまつたく不可解千萬と言わなければならない」こういうことをいろいろ考えてみますと、委員長にお伺いいたしたいのでありますが、商工大臣も先ほどからよくお聽きになつておられるようでありますが、一體商工大臣が最善最良の案なりと御説明になつておる炭鑛國家管理法案のほかに、もう一つそれ以上の案がその邊をうろついておるようなかつこうである。いわゆる與黨三派の修正案と言いましようか、民主黨のつくりました修正案を社會黨がうのみにいたしましたところの修正案というものが、その邊にうろついておる。これはうろついておるのであるか、當委員會に提案になつておるのかどうか。言いかえますれば、修正案としてすでに議會にお出しになつておるのか、お出しになつておらないのか。これをひとつはつきりさしていきませんと、私がこれからお尋ねしようという質問も、聽かないでもよいことを聽くことになつたり、あるいは聽かなければならぬことを聽き漏らしたりすることがあつては、われわれ委員といたしまして、はなはだその任に缺くることを恐れるのでありまして、この點非常に重大な問題でありますので、委員長竝びに商工大臣から、確たる御答辯をお願いしたいと思います。

発言情報

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発言者: 神田博

speaker_id: 11115

日付: 1947-11-15

院: 衆議院

会議名: 鉱工業委員会