平島良一の発言 (鉱工業委員会)
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○平島委員 私は自由黨を代表いたしまして、本案に反對するものであります。その理由といたしましては、この石炭鑛業管理法案の第一條にありまするがごとく、日本の産業の復興と經濟の再建、それを目的といたしまして、石炭の増産をはかろうというのが、この法案の目的なのであります。ところが同僚諸君の質疑に對し、政府の答えますところを聽きまして、またその政府の提出されたる資料等によりまして、私どもはまだこの法案の施行によつて、石炭が増産するものなりという確信を得ることはできないのであります。それからこの法案によつて、政府と事業主と、勞働者と、三位一體になつてやると、こういうのでありますが、いかにも三位一體になることが、これは絶對必要なのであります。しかしながら、その三位一體になると言われた商工大臣のお話のうちにも、今大矢君の言われたように、この法律が施行されるときには、今まで反對しておつたものも、國會の意思を尊重して、喜んで増産に精進するであろうと言われるのでありますが、またそうなければならぬと思うものでありまするが、一方において、この法案が否決されるときに、勞働者の不滿による減産をどうするかということを言われるのでありますが、これは否決されようと、可決されようと、どちらも國會の意思なのであります。贊成したときのみ國會の意思であり、反對したときのみは國會の意思でないということはないのでありまして、それを不滿を抱くというようなことを言うておられることは、どちらがほんとうであるかわからぬように私は思います。要するに法律や機構だけつくれば、あとは萬事萬端すらすらいきそうな議論を立てるのは、これまで國民がしばしば經驗いたした官僚的淺見であり、欺瞞であるのであります。今囘の石炭國管も、このような弊害に陷ることを、私は憂うるものであります。しかして本案は政略の具に供せられているようなきらいがあるのであります。これはお聽きください。ひとり私が言うのではないのであります。社會黨の議員の中から、これは政略の具に供せられたのであるから反對であるということを、新聞に發表しておるのであります。かくのごとくして、はたして本法を施行して石炭が増産するかどうかということは、私ども絶對に得心ができないのである。この法律の施行によつて、石炭は増産するものなりということを納得せしめなければ、國民も承知いたさないであろうと思うのでありまして、私ども審議に當る委員でさえ、これが増産するものなりという確信を得ないものを、國民がこれを増産するものなりと納得するものは絶對にないのであります。かくのごとき意味合いから、また本日提出されました修正案にいたしましても、ただいま商工大臣のお話のごとく、原案と大同小異なものであると言うておられるのであります。そうして私どもはまだこれを讀む機會も與えられないほどでありまして、この原案及び修正案につきまして、私どもは絶對に増産せざるものなりという建前から、ここに反對の意思を表明し、これを否決されんことを望むものであります。