淺香忠雄の発言 (本会議)
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○淺香忠雄君 ただいま議題となりました企業資本充実のための資産再評価等の特別措置法案について、大蔵委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。
この法案は、企業資本の充実を促進し、その経営の安定と経理の健全化をはかるために、一定規模以上の会社について資産の再評価を強制するとともに、一定限度以上の再評価を行つたものに対して再評価税及び固定資産税を軽減する等の措置を講じようとするものであります。
すなわち、第一に、一定規模以上の株式会社は、この法律の施行日後、昭和二十九年中に開始する事業年度開始の日のいずれか一の日現在で、減価償却資産につき、再評価実施後の帳簿価額の総額が第三次再評価の限度額の総額の百分の八十以上となるように、再評価を行わなければならないことといたしております。
第二に、陳腐化した資産等の多い会社につきましては、一旦最低限度まで再評価を行つた後、大蔵大臣の承認を経て陳腐化資産等の帳簿価額の減額をさせることとし、適正な再評価を実施することができる道を開いております。
第三に、再評価積立金の資本組入れ及び減価償却の励行のための措置として、約二年間の猶予期間を置いた後、昭和三十二年三月三十一日を含む事業年度から三年間の各事業年度においては、その事業年度までに再評価積立金の百分の四十以上を資本に組み入れた場合、また同一の猶予期間の後、普通償却範囲額の百分の九十以上の減価償却を行つた場合でなければ、年一割五分を越える配当を行つてはならないものとしております。
〔議長退席、副議長着席〕
第四に、最低限度以上の再評価を行つたものに対しましては、減価償却資産についての第三次再評価の再評価差額のうち、再評価限度額の百分の六十五を超える部分に対する再評価税を全額免除することとし、再評価限度額の百分の六十五に達するまでの部分につきましては、第一次、第二次再評価に相当する部分として、これに対する再評価税の二分の一を免除することといたしております。
第五に、最低限度以上の再評価を行つたものに対する昭和三十年度から三年度間の家屋以外の償却資産に対する固定費産税につきましては、その資産の評価額が昭和二十九年度分の課税の基礎となつた価格を越える場合には、原則として昭和二十九年度分の課税標準をもつてこれにかえることといたしております。
本案につきましては、自由党の藤枝委員より修正案が提出されました。修正案の内容は、再評価積立金の四割以上を資本に組み入れた場合でなければ年一割五分を越える配当を行つてはならないものとなつているのを、幾分緩和いたしまして、三割以上を資本に組み入れた場合、また普通償却範囲額の百分の九十以上の減価償却を行つた場合でなければ年二割を越える配当を行つてはならないものと修正するものであります。
本案は、慎重審議の後、去る四月二十八日質疑を打切り、討論を省略して、ただちに修正案及び修正部分を除く原案について採決いたしましたところ、いずれも起立多数をもつて可決され、よつて本案は修正議決いたされました。
以上御報告申し上げます。