増原恵吉の発言 (内閣委員会)
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○増原説明員 先般川崎市にありましたわが技術研究所の庁舎が火災を起しました。この点まことに中訳ないと存じます。事件の概要につきましては、詳細の点は、失火の事件としては警察及び消防においてただいま調査中でございます。これは調査がまとまり次第私どもの方へ知らせてもらうように手はずがいたしてあるのであります。大体調査をいたしましたところは、失火をいたしましたのは本月の八日二十二時五十七分ごろ、発火場所は技研の庁舎一階十六号室というので車両班の小型発動機を試験をする場所から発火をしたのであります。鎮火をいたしましたのが九日零時四十分ごろ、焼けましたのは坪数にいたしまして延千七百七十五坪程度のものを焼きました。これは日本電気株式会社所有のものを賃貸しておつたものでございます。そのほかは中にありました機械器具、什器、図書、資料その他のものが焼けまして、人の死傷等は幸いになかつたのでございます。損害額は防衛庁の機械、器具、什器その他の損害、資料等は額を見積ることは困難でありますけれども、約一億二千万程度の損害とただいまのところ計算をいたしております。原因は当日試作発効機を百時間連続運転をするために係りの者四名で準備をいたしまして試運転をやつておつたのであります。その際燃料補給のためにガソリンを入れるホースで窓の外からホースを入れまして、室内にあるガソリンの受器に入れておつたのであります。これが多少故障を起じまして、ガソリンが漏れて、これを外から注入しておるのをとめさせようとして声をかけましたが、四台の発動機をフル運転させておりましたために声が届きにくいというところがあつて、数秒間遅れましたのでガソリンが漏れて床に流れ、これが気化したものに、その発動機の場所から六メートルばかり離れておりた隅に電熱器がありまして引火をして火事になつたのであります。その際そこに用意をしておりました薬用消火器で一応消しとめたのでありますが、なお消火の措置を徹底する必要があると考えまして、そこにありました消火器を全部使つたので宿直室にあるものをとりに行つた。これが不運なことに建物の端から端でありまして、とつて帰つてみますと、室内一面火になつておつて大事に至つたというのが現在一応われわれの調査したところでありますが、これは警察、消防の調査を一応してもらつて明確にいたしたいと思つておるのであります。そういたしまして内部にありました機械器具等を消失いたしたのでございます。この点はまことに何とも申訳のないことであると考えておるのであります。
翌早朝会議を開きまして善後処置を考えまして、いろいろ資料等焼跡から掘り出しまして、一部使用できるもの等もございました。そういうものは整備をし、特に自衛艦の建造等早急に必要のものがございますので、ただいまそうしたものは関係者一同日曜を廃止いたしまして夙夜その補給に努めまして、遅れをとりもどすように今努力し、臨時の庁舎はけさほど長官の決裁を得まして三鷹市所在の建物を借り受けまして、本日そちらに臨時移転をして、そこで研究所の仕事をして参りたいと思つております。
当日いろいろ爆発をいたしたもの等があつたのでありますが、これは持つておりましたガソリンでございます。特に外部に対して爆発音を出しましたのは、からになつておるガソリン・カンが相当ございました。これが爆発音として大きい音を立てたということであつたのであります。ガソリンの貯蔵の関係及び一部銃弾等を研究等のために持つておつたのでありますが、これはあまり爆発等のことをいたしておりません。そういうものは規則に照して貯蔵するようにいたしておりたのでありますが、その関係等も現在警察消防の方で詳細調査をされておるのであります。これに基きまして長官の指示もありますし、早急に責任者につきましての措置等も長官の決定をいただき、なお全員が復旧のために心を合せまして極力努力精進をするようにやつて参りたいと考えておる次第であります。