河野一郎の発言 (農林委員会)

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○河野国務大臣 足鹿さんから非常に有益なお話を拝聴いたしまして、私も大体所見を同じくするものであります。農村問題は非常に計画性がなければいかぬ、しかも長期にわたつて施策しなければならぬ等々の御所見、まつたく私も同感であります。ところがそうは申しましても、客観的な条件がこれを許さぬ場合もありますし、もしくは変化、進歩もして参らなければならぬ問題もありますので、戦争中、占領中よりさらに自立経済達成を進めて参ります上におきましては、同様に農村の問題につきましても、ある程度の変化を加えて参らなければならぬことは御了解いただけるのではなかろうかと思うのであります。これが三十年度の予算その他の処置についてどういうふうな関連性を持つかということでございますが、私が先般来申し上げましたように、順次私の申し上げた方向に移行して参らなければならぬということは、長期にわたつて計画的にそう行くべきものだと考えて申し上げたのでございまして、これがさしあたつて急激にかわり、また急激にかえるというようなことはなかろうと思うのであります。
 これを順を追うて申しますれば、第一は、選挙管理内閣とか短期内閣とか言われておるのに、なぜ人事の異動をやつたかということでございますけれども、私はこういう人事の異動はやるつもりはなかつたのであります。ところがたまたま事務次官がおやめになりましたので、これを一人動かして済むじやないかということになりますと、抜擢であるとかいうようなことになりまして、農林省内にいたずらに刺戟を与えますので、なるべく順を追うてやつた方がよかろうということが第一の理由。第二の理由といたしましては、とかく長期にわたつておる局長さん、それらの人が、内閣がかわりましたことによりまして、従来いろいろな意味においていろいろな関係もありましようし、それを一新して新しく考えていただいた方がいいじやなかろうかというような意味合いで、一人、二人動かして済む場合も考慮されたかもしれませんが、たまたま各方面の意見も尊重いたしまして、一番すなおな人事をやつた。むしろ私としての意思は全然入れずに、一番すなおな人事をやつたというつもりでございますから、これには御意見はおありのようでございますけれども、御理解いただきたいと思うのでございます。決して私が自分で発案して、自分でこの人がここに適当であろう、この人がここに適当であろうというようなことで考えたのではないのでございますから、見ようによつては平凡であり、見ようによつてはばかなことだという御批判もあるかもしれませんが、私はなるべく刺戟をしないという意味でやつたのでございますから、御理解いただきたいと思うのでございます。
 次に、こういう農村が非常に悪条件のもとに順次追い込まれようとしておるときにあたつて、来年度の施策については何かあるかということでございますが、応急的な考え方といたしましては、むろん考えがないことはありません。しかし私の申し上げておりますることは、われわれども日本民主党の河野一郎としてはこういうふうに考えておるということを先般来申し上げたのでございます。これが来年度の予算にどういうふうに関係して来るか、これは今せつかく予算の組みかえをいたそうと考えておりますが、その中にはいろいろな施策もこれに繰入れて参りたいということで、目下せつかく検討中であります。まだ結論が出ておりませんので、申し上げる段階にありませんが、ただここで一言申し上げておきたいと思いますことは、デフレの問題であります。このデフレは明年一年間このままでもつて今の状態が続くか続かぬか、経済界の見通しにつきましては、いろいろご意見がわかれると思います。私は大体中央の経済の問題として考えますときには、底を突いておるのではなかろうか、もうこの程度でそろそろ立ち直りの段階に向つて行くのではなかろうかという考えを持つておる一人であります。決してこれが来年一年さらにまたこういう深刻な状態に行くとは考えておりません。さらにまた本日予算委員会で、津雲議員の御発言でございましたが、暫定予算が四月も五月も六月もというようなことでは、それが各産業に悪影響を及ぼすのじやないかという御発言でございましたが、これはもしそういう事態になれば、私もその通りに考えますので、なるべく早く議会を解散して、なるべく早く選挙を終つて、そうして許されますならば三月、四月二箇月で予算が議会を通るように、どなたが内閣をおやりになつてもすべきではなかろうか。自分が必ず選挙の結果絶対多数をとつて、自分だけができるというようなことでなしに、社会党がおやりになつても、どの党がおやりになつても、なるべくそういう事態の起らぬように、暫定予算は四月一箇月だけ、五月からは平年予算で行けるようにすることにお互いに心がけて行くべきではなかろうか。そのためにはなるべく議会を早く解散するのがいいのじやないかいう考えを持つておる一人でございまして、その他の点につきましては、先ほど大蔵大臣が答えられました通りであります。そういうことにいたしまして、農村にいろいろな問題が起つて参ることをなるべく防ぐ意味においては、いろいろな施策を考えて行かなければならぬと考えております。その他の問題につきましては、一々いずれお尋ねがあることと考えますから、お尋ねがありました際にお答え申し上げることにいたします。

発言情報

speech_id: 102104988X00619541221_010

発言者: 河野一郎

speaker_id: 32604

日付: 1954-12-21

院: 衆議院

会議名: 農林委員会