三宅正一の発言 (国土総合開発特別委員会)

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○三宅委員 黒沢さんに主としてお伺
 いをいたしたいと思いますが、黒沢さんは北海道に事業の本拠をお持ちになり、北海道開発審議会の会長でもありますので、いわば総体の立場でお考えになると同時に、北海道のことを一番よく御存じになっておりますから、主として私どもが危惧しております点についてお伺いいたしたいと思います。
 私どもが北海道開発について見ておりますと、ここ数年来ほとんど機構いじりばかりやっておると思うのであります。北海道開発庁長官などというものは、五、六年の間に七人も八人も大臣としてかわり、そのたびごとに、新しい計画のようなことを思いつきでもって放送される。そうして極端なことを言えば、そういうことによって、かえって道民を惑乱するような面が非常に多かったと思うのであります。敗戦後の日本で、北海道の持っておる資源的な面、またこれらの開発の面が非常に重大だということは、国民全体が考えておることでありまして、私どももその点については、もっと本式に力を入れなければならぬと思うのでありますが、ややもすれば今日までは、そういう機構いじり、そして思いつきでもって道民を惑乱するような面が多かったと思うのであります。これは日本全体としてもはなはだ遺憾なことでありますが、特に北海道に生き、北海道のことを考えられる立場におられます黒沢さんなどとしては、非常にふんまんにたえぬところじゃなかろうかと私は思うのであります。こういう点について、今度の公庫法案にいたしましても、今黒沢さんは十億なんという政府の金ははなはだ少い、総体で来年八十億ということになりますが、少いと言われまして、私どもも必要がありますならば、もっと出さなければいけないと思います。しかし、私どもが心配いたします点は、たとえば木材糖化の問題にどれだけの金を入れ、低品位炭の利用のためにどれだけ大きな金を入れるかという大まかな点は出ておりますけれども、私どもが見ております。と、基礎調査が足らぬのじゃないかと思うのであります。木材糖化などというのは、ほんとうにうまく行われますならば、日本にとって一つの画期的なことだと思うのであります。従いまして、国費としての試験研究費などももっとたくさん入れるということは、けっこうであるけれども、まだ中間試験の段階にしかきておらぬところで、急いでこれだけ使ってしまわなければならぬということで、食いものにされるような格好で使われまして、ちょうど復金の不始末が起きたと同じように、不始末をやりますと、将来にわたっての北海道への導入資金が、そのために逆に減るというような事態も起きるんじゃないかと思うのであります。でありますから、ほんとうに北海道のことを考えられますならば、第一次五カ年計画における産業基盤の育成という点などにつきましても、国の費用の関係もありますけれども、まだ十分にいっておらない。そういう点をまず一つ国としては力を入れるべきである。第二には基礎調査にもっと根本的に力を入れるべきである。その上だおいて、ほんとうに興さなければならぬ産業であるというのならば、企業の形態についても考えませんと、利権屋が食いものにするという関係では問題にならない。従ってそういう点についても、いやしくも国費を入れます限りは、大いに考えなければいかぬと考えます。従いまして、私どもが今度の公庫法案で非常に危惧を感じております点は、たとえば資金を運営するについて、衆知を集めるとかいろいろの点がない。従って昔の満鉄であるとか、そういうような感覚で、利権屋の食いものになるようなことになりましたならば、これは実に許すべからざることだと思うのであります。私どもはほんとうに基礎調査ができていきますならば、財政の面においても、たとえば青函の地下を掘るとか、そういう点についても、もっと金を入れてよいと思っておるのであります。おるのでありますが、中くらいの調査で、何だかわからぬところへ八十億も使われてしまうということでは、非常に大きなロスだと思うのであります。こういう点について、審議会長としてほんとうに関心を持っておられ、その土地の方として関心を持っておられます黒沢さんとしては、私は相当にふんまんを感じておられる点もあろうかと思うのであります。私ども聞きたい点は、そういうところにあると思うのであります。そういう基礎的なことができました上において、日本の総合開発の一環として、ほんとうに効率的に金が入ります限りにおいては——最近は国の金は一兆円の予算とか、いろいろの点がありますから、ある程度限界があるとして、民間の資金というものは、国が保証したり何かすれば、むしろ二重投資や浪費に使われておる面がありますので、八十億といわず、その何倍でも、効率的に使われるなら、けっこうであります、どうもそういう点について、不用意の点があるのではないか、北海道に住んでおらぬ者として、北海道のことを考えれば考えるほど、どうもその点が少しうわついておりはせぬかという点を考えますので、この点についてまず黒沢さんにお伺いして、それから永田さん、稲葉さんにも、その点についての感想を承わりたいと思います。

発言情報

speech_id: 102404321X01319560330_007

発言者: 三宅正一

speaker_id: 26816

日付: 1956-03-30

院: 衆議院

会議名: 国土総合開発特別委員会