三宅正一の発言 (国土総合開発特別委員会)

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○三宅委員 三先生からいろいろ有効なお話を伺ったのでございますが、私は、黒沢さんを中心にしてなおお伺いしたいのであります。第一に、基礎の調査にもっと資金を出す面につきましては、私どもちっとも異議がありません。たくさんの金をつぎ込みまするためにはやはりこれがほんとうに根本でありまするので、この点につきましては、私ども社会党に籍を置いておりまするけれども、それこそ超党派の関係において努力いたしますることに、何らの異議はありません。幸いにいたしまして、たとえば北海道開発審議会というものがあり、それから国会の中では、自由民主党の方も社会党の方も、それぞれの党派が北海道開発の特別委員会を作っているわけでありまするから、こういう点については、できるだけの努力をいたしたいと私は考えます。同時に、私どもは、最初この委員会が、北海道開発特別委員会という名前で作られようといたしまするのに反対をいたしました。北海道の重要性はだれよりも認めるけれども、国土総合開発の一環として考えなければ、二重投資も出てくるし、ほんとうにいけないという意味で、われわれの方で、北海道開発特別委員会ということでなしに、国土総合開発委員会にしてもらいたいということで、そういう線が取り入れられましたことを非常に喜んでいるわけであります。現内閣におきましても、御承知の通り、経済再建五カ年計画というものを作りまして、国民所得の増加と人口の増加と貿易等の関連におきまして、全体として、たとえば漁港の整備に幾ら金を出す、道路開発に幾ら金を出す、それから社会保障に大体何パーセント出すということをきめているわけであります。私どもがちょっと調べてみましても、たとえば廣川委員会できめました漁港開発の金をその注文通り回しますと、五カ年計画で全国に回すのが一つもなくなつちゃって、マイナスが出てくるという線も出て参りまするので、いかに重要性があるからといって、総体の関係において観察しなければいかぬことは、申すまでもないところであります。そういう意味におきまして、私は基礎調査等においてあらゆる機関が協力いたしまして、もっと資金を出すという点については同感であります。しかし黒沢さんの御意見、それから永田さんの御意見について私どもの了承できない点は、私どもがこの公庫法案で危惧を感じておりますのは、基礎的なプランがないのに、一応八十億の金を出すことを予定している。その金はある意味においては小さい金でしょうし、ある意味においては大きな金でしょう。それで、今やもう北海道に利権屋の食いつく余地はないと言われましたけれども、敗戦後の惨たんたる日本の経済状態を見て、国が貧すれば貧するほど、小さいものをいじくって食いものにするわけであります。従いまして、私どもが心配をしておるのは、専門家としてどういうふうにごらんになっているか、たとえば資金運営に関する委員会のようなものでもないと、変なところに使われてしまう。少くとも善意であっても、基礎調査のうまくいっておらぬところに使われてしまって、浪費される危険性が非常にあるのではないかということを心配するのであります。われわれも八十億なんという金でなしに、もっと大きな金を将来出しますること、毎年ふやしていきますることについては、一つの異議はないのでありますがそういう点がこの公庫法案については少し欠けているのじゃないか、私は黒沢さんなり永田さんなりから、こういう点はむしろ法案を修正でもした方がいいんじゃないか、そうしないと、長きにわたって北海道開発に金が逆に出ないことになるのではないか、というような点についての御指摘があるのではないかということを実は期待をいたしておったわけでありますが、そういう点についてはどうお考えになるか、それを一つ承わりたいと存ずるのであります。
 黒沢さんの言われまする通り、内地における開発と北海道の開発とでは、ほんとうに有効にやりますれば、黒沢さんの言われた通りだと思うのです。それは経済効率だって何だって、大きなものが北海道にはたくさん残っておると思いますから、われわれはそれにうんと金をつぎ込むことには一つも異議はないし、それから、今日のように東京の人口がもうしばらくで一千万になるというような、こういうばかげた人口の配置なんということはあり得ないのだからして、われわれは大きな立場に立って、人口の分散などについてもほんとうに考えなければならない、産業の分散などについても考えなければならない、過大都市の抑制についても考えなければならないので、こういう点については私は基本的な立脚点は黒沢さんと違わないと思うのでありますが、ともかく今の法案自体についてわれわれが心配をするのは、こういう機構でやられましたならば、金の浪費と乱費と利権が必ずくっついてくる。それは逆に、将来の北海道開発を危険に瀕せしむるものであるという危惧が、私どもとしてはまだ去らないのであります。この点一つ専門であります黒沢さんと永田さんに、もう一ぺんお伺いをいたしたいと考えております。

発言情報

speech_id: 102404321X01319560330_011

発言者: 三宅正一

speaker_id: 26816

日付: 1956-03-30

院: 衆議院

会議名: 国土総合開発特別委員会