奥野誠亮の発言 (地方行政委員会)

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○奥野政府委員 第一点の問題は、これは永田さんのよく御承知のことを申し上げて恐縮なんでありますけれども、地方税を考えます場合に経費から支払われる税金と、もうけから支払われる税金と二つに分けることができると思います。経費から支払われる税金には、市町村税として固定資産税があり、府県税として事業税があると考えておるわけであります。もうけから支払わたる税金には市町村に市町村民税、府県には府県民税がございます。市町村民税と府県民税は応能的な見地から課税されておりますので、もうけがなければ払う必要はございません。しかしながら事業税は経費のうちから払われる税金だと観念されておるわけであります。従いましてもうけがあろうと損があろうと市町村に対して固定資産税を払い、府県に事業税が払われる。それを財源にして府県や市町村が公共的な仕事をやっていけるのじゃないか、こう考えられるのであります。料金が定められます場合は利潤は織り込まれましょうし、あるいはまた従業員の給与も織り込まれましょうし、税も織り込まれるだろうと思います。しかし料金が少くなるとか、経費が苦しくなった場合にどこにしわを寄せるか。まず税にしわを寄せるということ、これは経費から払われる事業税の性格から考えますと、すぐにそう結論を出されることは困るのじゃないか。利潤にもしわ寄せをしてもらいたい、あるいは経営者の取り分にもしわ寄せしてもらいたい。場合によっては従業員の昇給もある意味においては困難になろうと思います。やはり相対的に考えていかなければならないのじゃないか、こういう見地から経費から払われる税金としまして収入金額を課税基準にしていくのだ、こう考えているわけでございます。
 第二点はバス事業との関係でございます。御指摘のように私鉄とバス事業とが競争関係に立っている例もございます。昭和二十九年であったと思いますが、バス事業も実は収入金額を課税標準として課することになっておったわけであります。これを参議院におきましてハス事業だけ修正されたわけであります。その際にバス事業を外形課税からはずせば、私鉄もはずさなければならなくなりはせぬだろうかどうだろうかという議論がありました際に、いや私鉄はバス事業とは規模が違う。相対的に考えた場合には規模が違うのだから、これは外形からはずすべきではないのだ。バス事業をはずすということは、私鉄も収入金額課税から除外するという意味ではないのだ、こういう議論をなされたわけであります。その結果永田さんの立場からいえば矛盾しておるとおっしゃるわけでありますけれども、そのまま今日に至っているわけであります。当時の考え方がいいか悪いかいろいろ問題がございましょうが、むしろ応益課税の見地に立って考えた場合には、バス事業も収入金額課税がよろしいのだと思うわけでありますけれども、それはやはり私鉄との関係において規模が若干違うから所得標準課税にしております。これも一つの考え方だろうと思います。課税方式に問題があるのではなしに、収入金額を課税標準として、一五%という税率がいいのか悪いのか、これは私は大いに議論があると思うのでありますが、課税標準としてはやり収入金額を課税標準にした方がいいのではないか、こういう考え方を持っておるのでございます。

発言情報

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発言者: 奥野誠亮

speaker_id: 25784

日付: 1956-02-24

院: 衆議院

会議名: 地方行政委員会