奥野誠亮の発言 (地方行政委員会)
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○奥野政府委員 第一点は、私鉄だけに外形課税をしいているというようにおっしゃつたのでありますが永田さんのおっしゃったのはそういう意味じゃなかったかと思いますが、御承知のように電気供給業であるとかガス供給業、それから地方鉄軌道業、この三つについては料金統制が行われており、しかも独占的な企業であるということで外形課税を行なっておるわけであります。そのほかに損害保険事業、生命保険事業、これも外形課税をやっておりますが、これはまた趣旨がちょっと違っておるわけでありまして、鈴木さんのおっしゃいましたように、地方財政が非常に窮迫しておりますので、課税標準を変えます結果減収になることは非常に困るわけであります。こういう問題もおっしゃる通りございます。外形課税をしております今申し上げましたものから得ておりまする税収入が五十四億六千二百万円となっております。これを所得課税に置き直しますと二十億五百万円になるわけでありまして、差引三十四億五千七百万円の増収を得ておるわけであります。それでは現在の地方税法の建前で所得課税を本体にしているのか、外形課税を例外的にしているのか、こういう問題でありますけれども、これは法文に現われております言葉から申しますと、第七十二条に所得または収入金額によるのだ、こう書いてあるわけでありまして、実はどちらが原則だというふうにもうたっていないわけであります。立案して参りました当時にもやはり事業税は応益課税の方がいいのじゃないか、もし応能的な課税をしていくとしますならば、事業税と府県民税とが全く重複するじゃないか、こういうことも申し上げられると思うのであります。従いましてまた事業税につきましては単に外形課税だけじゃございませんで、法人税の場合とは異なった取扱いを幾多いたしているわけであります。たとえば重要物資製造業につきましては、法人税は免除いたしましても、事業税は課税する、あるいは増資配当分につきましては、法人税の場合には一割を限度にして損金算入を認めるけれども、事業税には認めないとか、そういうような式に幾多の例外を設けて参ってきているわけであります。もともと料金を決定します場合に、事業税は売り上げ金額の一・五%、これを私鉄から府県に納めさせていくのだ、こういう法律の建前になっておるから、料金をきめる場合には一応積み上げました金額に一・五%を加算して参ってきておるわけであります。その場合に利潤は一般の私企業よりもある程度制限していくという考え方も立とうかと思うのであります。もし利潤を基礎にして加算をしてもいいということになるならば、おのずから料金をきめる場合の基礎が変ってくるのではないかと思います。こう思っております。やはり料金をきめます場合には、府県に払う事業税相当額も基礎にいたして算定してもらいたい。また事実こういう問題を特に地方財政上非常に問題にいたしましたのは、戦後のインフレ時代において料金を極度に押えて参りまして、自然地方団体に支出して参りまする金額というものが、利益を標準にいたします限りはほとんどゼロになってしまう、こういう問題もあったわけでありまして、やはり事業税の本質からいきますと、料金算定の場合にどれくらい負担すべきかということも考えてもらわなければいかぬじゃないか、こういう考え方もいたしているわけであります。
〔委員長退席、亀山委員長代理着席〕