檜垣好文の発言 (農林水産委員会)
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○説明員(檜垣好文君) それではただいま政務次官の方から中間報告を申し上げましたが、そのうちの一つの、お手元にお配りいたしてありまする、昨日持ち回り閣議で決定いたしました凍霜害対策の実施要綱の概略を御説明申し上げます。
先ほど政務次官からもお話し申し上げましたように、政府の方におきましては、とりあえず対策要綱をまずきめまして、できれば予備費その他の予算措置につきましては、本日の閣議できめたいという考え方で仕事を進めて参っておるのであります。そのうち昨日きまったのがこの要綱でございます。
この項目の順序で申し上げますと、まず第一に、被害農家についての申請による予定納税額の減額等、所得税の減免措置でございますが、これは特に閣議決定によらなくても、実際の取り扱いといたしましては、当然災害が起りました農家についてはこの所得税の減免措置がとられるのでありますが、ちょうど予定納税額を納める時期等の関連がございますので、農家の側におきまして申請をして、納税額の減税をしてもらうことができるのだという趣旨をよく鮮明にしておいた方が、被害農家のためになるという点と、また一つは、大蔵省、国税庁当局におきましても、管下の税務官庁に対してこういう旨の指示をするということになっておるのでありますが、それをやはり明らかにするという意味合いを兼ねまして、こういうふうな項目を一つ設けたのであります。
次に、二番目に、「農業災害補償法に基く再保険金の概算払いと共済金の仮払いを迅速に行い得るよう措置する。」という点でございますが、これはこの前にも御説明申し上げたことと存ずるのでありますが、九割以上の被害のありますものにつきましては、当然再保険金の概算払いが行われるのでありますが、これを早急に末端まで行き渡りまするように、迅速なる事務措置を講ずるようにいたしたいと考えておるのであります。それから共済金の仮払いにつきましても、同様できるだけ早く実施されますように関係団体を督励いたしたいと考えておるのであります。共済金の仮払いの関係におきまして問題となっておりますのは、所要資金の調達のための利子補給をすべきではないかという点でございますが、この点につきましては、目下大蔵省と折衝をいたしておるところでございます。
三番目に、「天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法に基き、被害農家の実態に即応し、金利及び償還期限についてもとくに考慮を払い迅速適切に営農資金の貨出を行う。」という項目でございますが、これも先般御説明申し上げましたように、天災による融資法に基きまして、早急に政令を制定いたしまして、融資の総額あるいは一戸当りの融資限度、あるいは融資条件等についての規定をいたすことになっておるのであります。この点につきましては、お手元に配付いたしておりまする資料によりまして、第一報と本日お渡ししております資料との間に被害の程度につきまして相当違いがあるのでありまして、麦類等におきましては、相当被害額がふえておるのでありますが、この新しい資料に基きまして、現在所要融資額の査定をいたしておるのであります。全体の融資額につきましては目下大蔵省と折衝中でありますが、二十数億に上るものと考えるのであります。それから金利等につきましても、従来の原則によりますと、一般は六分五厘、開拓農家並びに果樹栽培農家が五分五厘ということになっておるのであります。これらにつきましても、被害激甚地帯等につきましては、過去の例に準じて低利の措置を講じて参りたいというふうに考えておるのであります。それから一戸当りの融資限度でございますが、これも従来の例によりますると、大体五万円以内というのが通例になっておるのでありますが、特に今般の被害の実情等によりまして、ある程度一月当りの融資限度の引き上げが必要ではないかというふうに考えております。さらにそれと関連いたしまして、二十八年以降の凍霜害あるいは水害、冷害等によりまする借入れ資金のうち、本年償還に当りまする部分につきましては、借りかえによりまして措置をいたして参りたいというふうに考えておる次第であります。それから償還期限でございますが、これも従来の例によりますると、一般の農家につきましては二年、開拓農家等につきましては三年というのが先例になっておるのでありますが、特に被害農家等の要望等によりましても、この程度では非常に償還に苦しむ実情にもありますので、これもなるべく従来の例によらず延ばして参りたいというふうに考えておるのであります。これらも目下大蔵省と折衝中でありまして、早急に決定に至るものと思っておる次第であります。
それから第四番目に、「今後の増産によって、今回の減収を挽回し得る農作物については、その被害の実態に応じ、肥料及び農薬の適切な施用等を促進し、また養蚕経営の改善のため必要な蚕種並びに共同飼育等の助成をはかるため、所要の補助を行う。」、肥料、農薬、蚕種等の補助の問題でありまするが、この点につきましては、先般の御報告等におきましていろいろ問題になりましたように、大蔵省当局といたしましては、こういう個々の農家に対する補助ということにつきましては、一面において、会計検査院の指摘等の問題も伴いまして、非常に消極的であったのでありますが、ようやく昨日の閣議におきまして、補助金を出すということにつきましては、原則的な了解に至ったのであります。ただ、現在問題となっておりますのは、補助率の点でありまして、農薬につきましては、二分の一の補助ということにつきましては問題がないのでありますが、肥料あるいは蚕種につきましては、昭和二十八年におきまする実積は一分の一の補助になっておりまして、大蔵省といたしましては、この実績をどうしても固執いたしておるのでありまして、私どもは、各方面の御要望事もありますし、二分の一補助を主張いたしておるのでありますが、この点まだ折衝の目下最中でございます。それから養蚕の関係の共同飼育でございますが、これにつきましては、大体大蔵省当局とも了解点に達しております。
それから五番目に、「農作物の被害状況に応じ、適切な技術指導等を徹底するため、被害の善後措置に必要な技術指導費の増額等を行うとともに、凍霜害対策に関する試験研究の強化充実並びに予防対策の奨励をはかる。」、この項目でございますが、現地におきまして、災害の善後対策の指導をいたしておりまする養蚕技術員、農業改良普及員、あるいは開拓地におきまする営農指導員等の日夜を分たない指導活動に対しまして、手当の補助をいたすのでありますが、これにつきましては、金額的には目下折衝中でございますが、必要なる額を計上いたしますように了解に至っておるのであります。それから試験研究の強化充実につきましても、この項目そのものについては問題がございません。それから予防対策の奨励でございまするが、今回の実例等によりますると、重油をたいたりすることによりまして、相当被害の軽減をいたしておる実績等もございますので、これらの事例を参考にいたしまして、重油をたく器具の助成をやっていったらいいのではないかということで、必要な額を計上いたしまして、折衝いたしておる段階でございます。
次に六の、「被害都道府県及び市町村の今次災害による税収入の激減と支出増加に対処するため、地方交付税中特別交付税において所要の措置を講ずる。」、これも、災害の対策といたしましては当然のことでありますが、自治庁と協議いたしまして、地方交付税のうち、特別交付税についての交付をいたします場合に、この凍霜害被害の都道府県、あるいは市町村に対しまして、特別な増額措置を講ずるように了解を得ておる次第であります。
以上、概略でございますが、この要綱につきましての御説明を終ります。