八木幸吉の発言 (本会議)
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○八木幸吉君 まず発議者にお伺いいたします。
この法案は、内閣よりの提出をやめて、議員提案とするくらいの配慮がなされておるのに、何がゆえに調査会を憲法改正の発議権のない内閣に設置して、国会内に設けなかったのであるか、承わりたいのであります。私は内閣に憲法改正発議原案の国会への提出権がないとは必ずしも考えないのでありますが、原案は、改正の方向を示すものでありますから、国会がこれを起草するのが妥当であり、ことさらに国会を避けて、調査会を内閣に設ける必要を認めません。いわんや改正反対の立場にある社会党に、本案の賛成を求められましたいきさつから考えてみても、超党派的に調査会を運営せんとするのでありますから、なおさらのことであります。学識経験者の参加を容易ならしむるなどということは理由になりません。明快な御説明を求めたいのであります。
次に、総理にお尋ねをいたします。第一は、政府と調査会の関係であります。昭和三十一年度の予算に調査会の費用が一千万円計上されております。法律も通っておらないのに、なぜ予算を計上したのか、これは行き過ぎではないか。
第二点は、予算にその経費を計上するくらいであれば、なぜ本案を政府提案にしなかったのか、条理一貫せぬではないかと思うのであります。
第三に伺いたいのは、自民党と調査会との関係であります。大政党としては、内閣に調査会を置くなどということをやめて、年間五千万円の立法事務費を活用して、自党内に一大憲法調査機関を設けて、朝野の権威を集めて改正の理想案を作って、正々堂々と国会に提案するのがよかろうと思うのでありますが、お考えはいかがでありますか。
最後に第四点としてお尋ねいたしたいのは、憲法改正に対する総理の信念であります。現行憲法は世界永遠の平和を念願する崇高な精神のもとに、戦争放棄の条項を掲げて、わが国の安全は諸国民の公正と信義とにこれをゆだねたのでありますけれども、不幸にして国際情勢の厳しい現実は、これをもってしてはわが国の安全を保持し得ない状態となって、ついに自衛隊の出現となりましたが、いかに強弁しましても、自衛隊は憲法違反であります。(拍手)順法精神の上から、一日もすみやかに第九条は改正せねばならぬと思うのであります。鳩山総理の考え方も同様であると考えますが、その言動はきわめてあいまいであります。しかし、憲法改正のごとき大事業は、指導者に確固たる信念が必要であって、ふらふら腰ではとうていその実現は困難であります。憲法調査会の目的は、憲法の再検討となっておりますが、改正がその目的であることは、きわめて明瞭でありますから、率直に改正の必要を強調して問題点を明らかにすべきであります。また改正の時期も三年後ではなしに、目睫に迫る参議院改選を機として、もっと勇敢に努力すべきものであると思います。国民の啓発運動に対しましても、一そう積極的でなければなりません。
私はこれらの点について、総理の確固たる信念を国会を通じて国民に披瀝せられんことを希望して、私の質問を終ります。
〔衆議院議員山崎巖君登壇〕