坂田英一の発言 (農林水産委員会)

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○坂田(英)委員 農業共済に関する調査小委員会の小委員長報告を申し上げます。
 農業共済に関する調査小委員会におきましては、再度にわたり農業共済制度の基本的な問題について調査検討を加えて参ったのでありますが、昨日、各派の賛同を得まして次のごとき小委員会の結論を得た次第であります。本委員会におきましても、お手元に配付いたしてあります通りの小委員長報告に御賛同下さり、本委員会の決議としてその立法化の促進に御協力を賜わりまするようお願いいたし、以下案文の朗読をいたす次第でございます。
   農業災害補償制度の抜本改正に関する件
  農業災害補償制度は、昭和二十二年農業災害補償法制定以来十余年を経過し、年々百余億円の国庫負担と、ほぼそれと同額の農家負担とをもって運営され、逐年その改善が図られてきたにもかかわらず、この制度に対し農家から種々の面について不平不満が絶えない。これがため、昭和三十二年第二十六国会において、一筆石建制の採用、農家負担の軽減、共済事業の市町村移譲の特例等の改正が行なわれたのであるが、最近における農業生産基盤の整備、耕種技術の改善、病虫害防除の進歩等による生産の安定化傾向等、本制度をめぐる諸条件の変化により、制度の内容は、農業災害および農業生産の実態からますます乖離し、農業共済組合の解散、事業休止等、農家の本制度に対する不満は依然として絶えず、すみやかに制度の抜本改正を行なうべく要請されている実情である。
 かかる現状は、本制度が(一)最近の農業災害および農業生産の実態に合致しないこと、(二)掛金も高いが、賦課金が相対的に増嵩するとの非難に加え、低被害地においては、無事戻制度は徹底を欠き、掛金の掛捨となることが多く、全般的に農家負担が過重であるばかりでなく、災害時においては充分にその機能を果さない、すなわち基準反収が農家の考えている平年反収よりも遙かに低いこと、損害評価が手数と経費を要するにかかわらず、災害の実態に即応していないとの非難があること、支払共済金が実情に対し著しくすくないこと。(三)病虫害が発生しても農薬および防除技術の進歩によって減収という災害発生とはならないで、防除のために多額の労力および費用を要するという損害に変ってきているにもかかわらず、防除の労力、費用の増嵩に対しては共済金が支払われないこと、(四)制度が画一的であるとともに複雑であること、(五)農村の実情および農民感情と遊離していること等によるものである。以上の実態にかんがみ、政府は左記の点を考慮し、農業災害補償制度協議会の結論を得て、農業災害補償法改正法律案をすみやかに今国会に提出すべきである。
    記
 一、前文に掲げる諸欠陥を是正し、災害を受けた農家の農業所得の損失を十分に  補償しうる制度とすること。
 二、制度の設計に当っては、最近の被害発生の態様と農業生産、農業経営の実態  に即応せしめること。
 三、農家負担については、大幅にこれを軽減するものとし、特に基幹的な事務費  は国の負担とし、その合理化を図ること。
 四、従来の画一的強制加入の制度を再検討するとともに、基準収量の設定、損害  評価等については、農家の自主性の尊重を図るよう考慮すること。
 五、実施機構については、その責任の明確化を図るとともに、制度の簡素化を図  ること。
 六、災害金融との調整を図り、災害対策の総合的効果を期すること。
 七、制度改正後の予算については、現在の予算規模以上を確保すること。
 八、建物の任意共済事業については、この際根本的な解決を図ること。
 九、農業共済団体の職員の身分安定については、十分な配慮を加えること。
  右決議する。
   昭和三十五年三月三十日
      衆議院農林水産委員会
 かようなことで、別に説明するほどのこともなかろうと思いますが、要するに、全般の仕組みその他なかなか複雑なものでありまするので、ここに一々われわれはその点を指摘することを避けまして、特に欠陥のあるところについて政府において十分検討を加えまして、協議会において結論を得、これらの欠陥をすみやかに補正するという線に向かい、また、極力抜本的改正に向かってすみやかなる案を得られまして今国会に提出されることを促進することを大きな意義といたしておる次第でございまするので、何とぞ皆様の御賛同を得たいと存じます。

発言情報

speech_id: 103405007X01619600330_002

発言者: 坂田英一

speaker_id: 7800

日付: 1960-03-30

院: 衆議院

会議名: 農林水産委員会