草葉隆圓の発言 (日米安全保障条約等特別委員会)
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○委員長(草葉隆圓君) 議事に入ります前に、一言申し上げたいと存じます。御承知の通り、改正安保条約並びに同条約に基く地位協定及び関係法令整備に関する法律案の三件は、共に去る五月二十日衆議院を通過し、同日午前零時三十四分参議院に送付され、同時に本特別委員会に付託されました。本委員会におきましては、すでに予備審査の段階におきまして政府から提案理由の説明を聴取し、また埼玉県下にある在日米軍施設を見学する等の活動を続けて参ったのであります。五月二十日からはいよいよ本格的な審議を開始いたすべく、直ちに理事会を開き、翌二十一日からは本特別委員会並びに委員長及び理事打合会の開会を連日公報をもって御通知申し上げた次第であります。しかるところ、一部の理事の諸君は、委員会の運営を御相談、お打ち合わせ申し上げる委員長及び理事打合会出席を拒んでこられました。委員長といたしましては、本委員会における議事の円満なる運営のためにはぜひとも各会派全部の委員の御出席を得て審議を行なうことを熱望し、従って委員長及び理事打合会におきましても、各会派の理事諸君全員おそろいの上で議事の運営について御協議を申し上げることが最も望ましいと考えて参ったのであります。そこで、一部の理事諸君の御欠席に対しましてははなはだ遺憾に存じまして、公報、放送あるいは事務局員による口頭伝達、また委員長みずからおたずねいたしまして、さらには書簡を送る等、委員長といたしましてはでき得る限りの努力を尽くして御出席を勧奨して参ったつもりであります。この間、委員長及び理事打合会を開きますること十回、懇談会の開催十三回に及んで今日に至った次第であります。しかしながら、憲法第六十一条により定められております通り、条約につきましては、参議院の審議期間は衆議院通過後三十日以内でございます。従いまして、本件につきまして参議院に残された審議期間は余すところ旬日にすぎないこととなりました。また各会派全員の御出席の上開会の運びに至りますることが最も望ましいことでありますることはさきに申し上げた通りでございまするが、一部の委員の御出席勧奨のためこれ以上委員会の開会を遷延いたしますことは、本委員会として本件に関する審議に支障を来たすこととなると存じます。憲法によって定められた二院制度としての参議院の使命、並びにわが参議院において特に本特別委員会が設けられておりまする趣旨にかんがみまするとき、私といたしましては、参議議院の本旨に反し、国権の最高機関として、審議放棄をすることは断じてとり得ざるところであり、国民の負託にこたうるゆえんではないと存ずるのであります。委員長といたしまして、委員会の議事の円満なる運営を念願するあまり、すでに二十日近く委員会は開会に至らず、本日に及びましたことは、はなはだ遺憾にたえないところでありますると同時に、本日なお御出席されない一部の委員諸君のあることは心より遺憾とするところでございます。私は、今後におきましても、委員の御出席されることを心より御期待申し上げている次第であります。
本日は、すでに御出席の委員の数は開会定足数に達しておりまするので、本日より審議に入りたいと存じます。各位におかせられましては、本院に残された審議期間並びにこの重要案件審議についての当委員会の重大な職責にかんがみられまして、あとう限り十分な審議をされんことを衷心より希望いたす次第でございます。
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