池田勇人の発言 (本会議)
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○国務大臣(池田勇人君) お答えを申し上げます。
暴力防止についての方策いかんという御質問でございまするが、私は、何と申しましても、国民一人々々が暴力防止の気持になっていただかなければならぬと思います。そのためには、やはり教育の問題も非常に重要でございます。しこうして、われわれは、このごろ何でもかんでも闘うのだという言葉がよく聞かれるのでございますが、私は、闘争というものは民主主義にはあまりよくないと思います。(拍手)闘争と憎しみは、これは破壊と滅亡でございます。私は、やはり協力し和親していくところに建設があるのでございまするから、そういう気持になっていただくようにいたしたいと思います。
なお、治安機構とかあるいは警備の技術その他につきましては、十分今後検討していきたいと考えております。
なお、公明選挙でございまするが、選挙が明るく正しく行なわれることは、もう民主主義になくてはならぬことであります。しかし、それだけになかなかむずかしいのでございます。私は、今後におきましても、選挙制度につきまして、どうやっていったらいいかまた選挙民の——国民の選挙に対する政治意識の高揚をはかっていく、このことは非常に必要であると思うのであります。まず金のかからない選挙あるいは選挙手続とか、こういう点につきまして十分検討していきたいと考えております。
また公務員のあり方につきましては、お話の通り公務員が国民に奉仕する気持になり、規律を保持して、能率の向上をはかって、いくということが第一だと思います。今回の公務員の給与引き上げと同時に、政府におきましては、規律の保持と能率の増進、これを一緒にやるように指令いたしているのであります。
次に外交方針でございまするが、AAグループも、国連に加入している諸国は、みんな平和を熱願しております。われわれは、非常にありがたいことでございまするが、このAA諸国の平和の熱願をますま伸ばしていくと同時に、彼らは独立はいたしましても経済的にはまだ非常に困っている状況でございますので、日本人といたしましては、できるだけ経済援助に向かって進んでいきたいと考えております。
また経済の見通しで、十年間、初めはよくいくが、おしまいがだんだんだれるのじゃないかというお話でございますが、これはなかなか見通しはむずかしい。過去十年の状況を見まして、平均九%以上になっておりますが、年によって違うのであります。去年は一七%、その前は三%、その前は四・五%、こういうふうにずっと波が立ちまするが、政府は、今後なるべく波を少なくして、そうして三年間というものは、御承知の通り三十七年、三十八年、三十九年と、新労働人口が百七、八十万も毎年出てくる状況でございますので、その受け入れ態勢に基づきまして、三年間を一応立てていったのであります。そしてまた十年間の中では、中だるみ、しり上がりということもあります。中上がり、しりだるみということもございましょうが、これはこの三年間の様子を見まして、適当な措置をとるよりほかにないと思います。なお物価の見通しでございますが、卸売価格は動かないという前提でございます。小売価格というものは、サービスその他が加わってきますから、ある程度の上昇があるかもしれませんが、所得倍増によりまして十分これを吸収し得る。問題は、私は国際収支その他からいって、経済の問題は、これは卸売物価がどうなるかということが国際的に非常に問題であり、国内的にも問題。小売価格というものは、文化生活が進んでいきますために、だんだんある程度の上昇はやむを得ません。しかし、これは労賃の引き上げの何分の一とか何十分の一くらいにとどめたいと考えているのであります。
所得の格差につきまして、いろいろお話がございましたが、地域的の格差につきましては、私は金融の面、税制の面、各方面から格差解消に努めていきたいと考えております。
また豊かな農村を作ることが私の希望でございまして、農業に従事する人を減らすというのじゃないのです。だんだん減っていくように、よそへ行った方がいいようにして、豊かな農村を作るということが私の念願でございます。従いまして、農業から他の産業に移るためには、やはり技術が必要でございまするから、青少年の技術、また中年の方の技術指導にも力を進めていきたいと考えております。
社会保障の問題につきましては、お話の通り、政治の一番大きい目的と私は考えているのであります。(拍手)
〔国務大臣小坂善太郎君登壇、拍手〕