江尻進の発言 (逓信委員会)

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○参考人(江尻進君) 山田さんは五割の値上げとおっしゃっておりますけれども、一円が二円になるということは十割の値上げでございますから、これは御訂正申し上げます。倍になるわけであります。
 そこで第一の新聞の内容が定価を上げてから後改善されてないじゃないか、きょうの本題とは、だいぶ関係ございませんが、これは新聞としては聞き捨てならない御発言だと思いますが、非常に改善されておるのでありまして、われわれの方で紙面を調査して分析をいたしまして、ことに最近では、社会生活が変りまして、科学的な部面というものが非常に多くなってきておるわけであります。ある新聞のごときは、科学記事というものは、一週間七日のうち六日まで、毎日なんらかの形で科学的なものを出すというような改善がされておりまして、科学記事一つをとりましても、全国的に非常にたくさんのスペースがさかれるようになってきた。これには記者の養成というようなことが大へんなことなのでありまして、現在技術者が全般的に不足しておるような、産業界でも、そういう状態でありますが、新聞社において科学を養成するなんということは容易なことじゃありません。地方の比較的小さな都市の新聞も、そういう努力をしている、これが一つの例でありますが、そういうふうにいろんな改善がされております。
 昨年の春に、東京で国際新聞編集者会議というのが開かれました。その席上で、世界の新聞の比較検討というものが論議されたわけでありますが、日本の新聞が、内容の点からいきまして世界有数の優秀なものであるということは、世界の国際的な新聞人の集まりにおいて評価されておりまして、われわれ外国の新聞も研究もしておりますが、一般水準からいきますと、世界で一、二を争う内容を持った新聞紙であるということを、かたく信じております。
 これは、皆さんのお読みになる新聞が、たまたまロンドン・タイムスであったりマンチェスター・ガーディアンであるというようなことから、そういうふうなことをおっしゃるかもしれませんが、そういう新聞は、特殊の新聞でありまして、一般の大衆的な新聞ということになりますと、質は必ずしも高くない。平均の質を見ますと、日本の新聞は、大都市の新聞も中小都市の新聞も比較的質が近ずいておりまして、いい新聞を出しておる。これは一〇〇%の自信を持って申し上げることができるわけでありまして、そういう意味で相当社会的な要望にこたえる使命を果たしておると確信いたしております。
 また経営上、これが影響するかどうかという問題であります。影響がないとは言えないんでありまして、しかし先ほど申し上げましたように経営上の影響というよりも、社会公共性に及ぼす影響力というものを、われわれはもっと重要に考えて、この公述をしておるわけであります。

発言情報

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発言者: 江尻進

speaker_id: 277

日付: 1961-05-11

院: 参議院

会議名: 逓信委員会