森八三一の発言 (農林水産委員会)
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○森八三一君 私はただいま議題となっておりまする農地法の一部を改正する法律案並びに農業協同組合法の一部を改正する法律案に対しまして、以下申し上げまする意見を付して、衆議院送付の原案に賛意を表するわけであります。
農業基本法が成立いたしまして、一刻も早く基本法の実があがって参りまするように、関連する法律を正しく整えていくということが日本の農業の現状、農民の生活の実感に即しまして、きわめて緊要でありますることは申すまでもございません。そういうような趣旨にのっとりまして、この二つの法律が提案せられておりまするわけであります。もちろん内容的には幾多改善すべき問題点はあるといたしましても、当面、この法律を制定いたしまして、農民の期待にこたえますることがきわめて重要な要諦であると考えるからであります。が、しかし、この法律を運営するにあたりまして、特に考慮を払わなければなりません枢要な点につきましては、本法の審査に関連いたしまして、私も相当に質疑をいたしまして、速記録にも残っておることでありまして、今ここでそれを繰り返そうとはいたしませんが、特に農業協同組合法の一部改正に関連いたしまして、農業協同組合の下部機構的な存在として、農事組合法人が今後設立をされていくわけでありますが、その農事組合法人と親組合たるべき農業協同組合との間にいろいろの摩擦を招来する危険がなしとはいえないわけであります。政府の当局におきましてはその間の事情を十分察知をいたしまして、さような事態が起きないように善処をし、指導をするというような御発言ではありまするけれども、事はきわめてむずかしい問題でありまして、農村の実態を考えますと、必ずしも抽象的なそういうような指導方針というものを持っているだけでは実施し切れないという問題が随所に起きてくると思うのでありまして、私は農事組合法人の設立に関連いたしまして農業協同組合の発達を阻害することのございませんように、ほんとうに誠意を尽くして万全の措置を期待をいたすのであります。同時に、またその農事組合を創立いたしまするときに、零細な農民諸君、特に経済的に困難をいたしておりまする農民諸君といたしましては、農事組合の形式的な資力を充実せしめるための出資ということは非常に困難であることは予測にかたくありません。自然、農地を現物出資という形になろうと思うのであります。さような場合に、先刻天田委員からも御指摘になったわけでありまするが、譲渡所得税が課せられるというような形式的な現行法を当てはめていくということになりまするというと、実質的には農事組合の成立が非常に困難になろうと思う。またそれを押し切ってやるとすれば、非常に農民諸君に負担をかけるということになるわけであります。この間の問題についても最善をいたされたいと思います。特に私はこの二法案の最終の段階におきまして農業協同組合が何といたしましても今後における農業構造改善の中核的な団体として全機能を発揮していかなければならないということでありますので、その農業協同組合の正しい発展を期待いたしまするために農業協同組合に課せられている犠牲の軽減なり免除をはかりますことが当然の義務であると確信をいたしておりまするので、出資組合である農業協同組合、農業協同組合連合会が各事業年度の所得のうち積み立てた、法律の規定による準備金の金額がある場合におきまして当該法人の各事業年度途中の日におけるその準備金の金額の合計額が、当日における出資総額の二分の一に相当する金額に達しないときは当該法人の各事業年度の所得のうち積み立てた金額については当該事業年度の所得に対する法人税は課さないという趣旨の修正を行なうべきであるという考えを持っております。皆様の御同意がありますれば、この修正を行なった上で可決をする、端的に申しますれば、農業協同組合に課せられている法人税を免除するということをこの際は踏み切るべきである、そのことを改正として提案をいたしたいという考えを持っておりました。持っておりましたが、先刻桜井君提案の附帯決議の第二項にも、そのことについて、政府の善処を求める趣旨の内容が織り込まれておる案も出ておりますことでもありますし、このことにつきましては、政府の当局におきましても誠意をもって次の国会なり、あるいはその次の国会なり、すなわち臨時国会なり、通常国会なりにその趣旨を取り入れた法改正をやることに全力をあげるというように、誠意をもって対処せられるということも承っておりますので、この際、会期の切迫も考慮いたしまして、法律修正の措置には出ません。出ませんが、このことにつきましては、どこまでもこの趣旨が実現されるということを、実は内容として賛成をしておるということをつけ加えまして、私の討論を終わります。