杉山昌作の発言 (本会議)
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○杉山昌作君 私は、ただいま上程されておりまする選挙関係二法案に賛成の意を表するものでございます。
最近の選挙は、回を重ねるたびに非常な弊害を高めて参りました。この弊害を芟除して公明な選挙の実現をするのだということは、今日まで池田総理がしばしば、この壇上におきましても、あるいはその他の機会におきましても宣明されたところでございます。先年、選挙制度審議会の設立にあたりましては、わざわざ法律の中に、選挙制度審議会の答申を政府は尊重するのだということを書かれましたし、また、この審議会の運営は、従来多くの審議会で行なわれたところと違いまして、政府は原案を出さない、委員の諸君がその良識に基づいて自由にひとつ論議をして、そして自由に結論を出していただきたい。政府は原案を出さないし、また審議の誘導もしないという、まことに率直な、まっすぐな態度で審議会の運営をされて参ったのでございます。われわれは、これあるかなと実は大きな期待を持った次第でございます。しかしながら、審議会の答申から政府の原案ができ、さらにそれが衆議院において修正されまして、われわれの審議に回付されました案を拝見いたしますると、このわれわれの期待は相当に裏切られております。われわれは、決してこの案が完全満足なものであるということは考え得られないのでございます。しかし、そのために、われわれは、参議院の審議段階におきまして、多少でもわれわれの希望する完全な案に戻したいということで、野党四派一緒になりまして、委員長を通じて自民党に、また、官房長官を通じて政府に、これが再修正の申し入れをし、いろいろと折衝を行ないましたけれども、ついにそのことがならないで、本日ここに本案のままでその採決をするに至ったことは、まことに遺憾と存ずる次第でございますが、どこがそれほど不満足であるかということにつきましては、今までの秋山委員、基委員のお話で十分でございますので、私は省略いたしまするが、ただ、これまでのいきさつを見まして、政府が原案を作るときのいきさつ、あるいは衆議院における修正のいきさつ、われわれの再修正が不可能になったいきさつを見まして、いかにこの法律の根本的な、あるいはすっきりした改正は困難であるかということを、痛感いたした次第でございます。考えてみれば無理もないと申しましょうか、どういうふうな選挙法を作るかということは、選挙法を審議する議員自身の当落とその所属政党の消長に直接関係するものでございまするので、事の善悪曲直は別といたしまして、どうしてもそこに議員個人あるいは政党のいろいろな考え方が入ってくることは、これはやむを得ないのじゃないか、実際問題としてやむを得ないのじゃないかという気がいたしておるのでございます。
私は、こういう観点に立ちまして、この今示されておる案を見まするならば、それは、先ほど申し上げましたように、非常に完全とは申しませんけれども、しかしながら、今日の現行法に比べればまさること数等、相当に今日の選挙の粛正あるいは選挙の公明に役立つものであるという確信をいたすものでございます。われわれが、本案を満足とは思わないまでも、それに賛成するゆえんは以上の次第でございますので、しかしてこのことは、選挙法の改正はこれをもって終われりとするものではなく、今後さらにさらに努力をして改正をすべきであるということは当然のことであります。先ほど委員長から御紹介のありました、委員会における附帯決議におきましても、今後さらに改正を行なうべきことをうたっております。しかしてその改正にあたりましては、これまた附帯決議にありましたように、世論の動向を明察して、厳正なる態度をもって臨まれんことを希望するものでございますので、私は、今回の改正にあたりまして、政府原案の作成、衆議院における修正等のいきさつを拝見いたしまして、政府は、はたして世論の動向を明察しているのだろうかどうか、もし明察しているとすれば、厳正なる態度をもって臨むことに欠けたところがあるのではないかという印象を強く持っております。したがいまして、今後におきましては、ぜひとも世論の動向を明察し、厳正なる態度をもって臨むことを特に政府に要望いたしまして、私の賛成の討論を終わります。(拍手)
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