松本治一郎の発言 (内閣委員会)
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○松本治一郎君 ただいま議題となっておりまする皇室経済法施行法の一部を改正する法律案に対して質問をしたいのでありますが、きょうは質問する前に資料を要求したい。資料を要求する前に一言したいことがあるのです。
昨年の十二月二十一日、皇居で開かれた皇室経済会議で、現行の皇族の基準額年四百二十万円を四百七十万円に、現行の内廷費年五千八百万円を六千万円に今後増額することがラジオや新聞その他の報道機関等によって報ぜられるや、多くの国民の中にはまたかといわんばかり不満を込めた批判が流されているのであります。知らないのはいわゆる雲の上の人だけではないかと思います。元来、皇室に関する会議などは昔どおりの、よらしむべし、知らしむべからずの封建臭が抜け切れないものが現存しているのであります。しかも皇室経済会議のメンバー数は、現職の総理大臣と、衆参両院議員正副議長、大蔵大臣、会計検査院長、宮内庁長官の八人で構成されているのであります。その議長は首相がやっているのでありますが、私もかつて参議院副議長時代に出席したことがあります。私の知っている範囲では、会議とは名ばかりで、宮内庁関係の人たちが仕組んだとおりに行なわれているのであります。会議等が始まりますると、宮内庁の人から荒筋の理由説明が終わると、議長は、ただいまの説明に異議ありませんか、とだしぬけにこう問うのであります。議長を除くほかの六人は異議なしと言いましたが、私は異議ありと申しました。議長は、賛成の方は挙手を願いますと言いますると、六本の手があげられたのであります。それを議長が見まして、賛成多数と決定を宣言したのであります。何らの質問、討論なく決しましたから、私は反対だが、数で敗れたとすればせんないと思い、宮内庁の人々にこの金は国民の汗の税金だから心して使うよう伝えてくれと言ったのであります。そのときの議長は芦田均君であったから、私は、芦田君乱暴きわまる決定ではないかと言い寄りますると、芦田君が言うのに、ここは別天地ですよ、君の反対する気持はよく私にもわかると言ったのであります。何をする会議かさっぱりわかりません。それが偽りのない実情であります。皇族費、内廷費、宮廷費、何もかもみな国民の汗の税金であります。その税金の負担者が内訳や真相を知ろうとすることは当然の権利であります。その国民が知ろうとする真相を審議を通して、もし少しでも誤解があるとすれば国民にそれを解くために努力することがわれわれ議員の義務であり責任でもある、そのために私は資料数件を要求するものであります。
その一、内廷費と宮廷費の区別。
二、高松、秩父、三笠の三家の皇族費以外の諸収入の金額及び内訳。
三、新宮殿の建設予定地敷地所要総坪数、建総坪数、予定完成期日、予算総額。
四、下総御料牧場の最近における状況。
すなわちイ、ロ、ハで分けて申し上げます。
イ、今年度の予算額、その内訳。ロ、職員数。ハ、収穫される食物類の見積もり金額。ニ、皇室用として供出される食物類の見積もり及びその金額。
五、沼津御用邸の最近五カ年間における使用回数。
六、新居浜、埼玉両猟場の一年間の使用回数。
七、皇居内勤労奉仕者の一年間における男女別人数及び団体名。
八、土木、建築その他諸工事請負業者選定の方法。
私が資料を要求するのはこれであります。