池田勇人の発言 (本会議)

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○国務大臣(池田勇人君) 池田は今までの施策について反省をしているかどうかという御質問ですが、私は、はっきり申し上げます。今までの政策全部について、それがよくても悪くても、政治家というものは常に反省し、そうして国家の隆盛と国民の幸福を願うことが、政治家のつとめでございます。私は姿勢を正しくして常に日々反省し、日々国家の隆昌を祈念しておるのであります。そうして私は今までの政策に誤りがない、基本として誤りはない。しかし、いろいろな事情において全部が満点というわけには参りません。したがいまして、自分はこういう考えでこうやっておりますということを国民に訴えております。常に訴えております。したがって、物価上昇のみならず、外交その他の問題、全部われわれの責任でやっております。何も逃げたり隠れたりする必要はございません。正々堂々とやっているではありませんか。
 また、物価が下がるとか、何か待ってくれとか、そんなことではございません。物価の上がる原因を訴え、そうして今後の政策を言っておるのであります。実質所得も上がり、消費支出も上がっております。私はこの点をお考え願い、また、社会保障、いろいろ国づくりも他の国に見られないほど急ピッチでいっていることは、国民も認めて下さると思います。
 また、財政投融資につきましていろいろお話があったようでございますが、これは全体をお考え下さればよくおわかりと思います。しかし私は、今後におきましては、所信表明で言っておるように、もっともっと、いわゆる手の届きにくかった農業、中小企業に、画期的、革新的な近代措置をとるということを申し上げておるのであります。
 次に、外交問題につきましては、いろいろお話がございましたが、もう少し全体を見てお話を願いたい。中共についてわれわれは締め出し方策をとっていないことは、よくおわかりでしょう。以前も、池田内閣ができるまでは政経不可分といって、相手にしてくれなかったのが、今はどうですか。この変化を見てもらいたい。
 また、第二の、核爆発を中共が行なったときに、どういう方針をとるかということを、今あなたがお聞きになって、一国の総理が答えられますか。私は答えるべきではございません。そういうことがあるかないかわからない。われわれは、ただここでこういう核爆発の実験を、地下を除いての実験をやったときに、世界の世論が中共に向かって、フランスに対すると同様、そういうことをすべきにあらずと、われわれは言うべきである。われわれは今この核爆発をやったらどうするかということは、これは二の次で、議論すべき問題とは思いません。したがって答えません。また国連中心の外交におきまして、日本の地位が最近どれだけ上がってきたかということは、先進国とか、あるいはAA諸国にお聞き下さったらわかりましょう。それは提案の件数が多いとか少ないとかをもってとやこう言うわけではございません。その点はよくお考え願いたいと思います。
 また、核停止が一日二日おくれたということを私は問題にすべきではない。日本は、よく世界の事情を見ながら適当な措置をとっているのであります。
 また、その次のドル防衛につきましては、極力協力いたします。私は、経済的にも、日米の関係は非常に密接でございます。また、ドル防衛につきましては、日本のみならず、ヨーロッパ諸国も、極力これに協力するという立場をはっきりしておるのであります。われわれは、自由国家群の一員として、ことに日米関係から考えまして、ドル防衛には協力いたしたい。しかし、それは日本の利益を主体にして考えておることであるのであります。また、安保体制と自主性、安保体制をやったから外交上自主ができないと言ったなら、自由国家群に自主外交をどこがやっておりますか。世界の情勢をごらん下さったらおわかりと思います。また、自主外交につきまして、いろいろございますが、原子力の問題等につきましては、われわれは、世界の情勢と日本の立場をよく考えて、国民の納得いく方法で自主的にきめる覚悟でおるのであります。(拍手)
  〔国務大臣田中角榮君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 104415254X00619631023_024

発言者: 池田勇人

speaker_id: 8420

日付: 1963-10-23

院: 参議院

会議名: 本会議