堀昌雄の発言 (公職選挙法改正に関する調査特別委員会)
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○堀委員 最後に一点だけ。今回の選挙問題の中でどうも私どもが納得できない案件が一つ出ておりますので、ちょっとお伺いいたしたいのですけれども、実は今回の選挙運動に際して、労働組合に所属している人が、運動員としてある候補者の選挙に従事した。この人たちは労働者でありますが、普通のときならば有給休暇がありますから、会社を休んで運動に従事しましても、生活が保障されておるものですから、そのままで済んでおったのでありますが、たまたま本年は四月に地方選挙がありまして、そのためにこれらの熱心な人たちが、地方選挙で有給休暇をほとんど使い果たしておった。そこで、今回の衆議院選挙に際して、この人たちが同じように選挙運動に従事する場合、会社を休んでいけば当然そこで賃金カットという現象が起きてくる。これついては、何日も給料なしで働いてもらうということが社会通念上非常に気の毒だというので、ごくわずかな、日に三百円なり五百円なりというような、別にそれらの人の報酬に見合うということではないけれども、あまりにお気の毒だというかっこうで、その賃金カット分に対する多少の埋め合わせというような気持ちで費用が支払われておる事実があったようです。ところが、これが買収というかっこうの案件として、各地で大々的な処理をされておるという実例が実は出てまいっておるわけであります。この点については、順序が逆になっておりますので、ちょっとまずいと思いますけれども、なるほど現在の選挙法では、労務者に対する報酬と、その届け出が行なわれておる選挙運動に従事する事務者に対しては報酬が支払われるということになっております。それ以外には報酬を支払うあれはありません。ところが逆に買収とい規定のほうは、二百二十一条で「当選を得若しくは得しめ又は得しめない目的をもつて選挙人又は選挙運動者に対し金銭、物品その他の財産上の利益若しくは」云々を約束したものというような形で規定をされておるわけであります。そこでこの規定は、最初に当選を得もしくは得しめ、また得しめない目的を持って行なう行為を実は規定しておるのであって、その人たちはすでに自発的に運動員として来ておって、そしてそれは当然自発的に当選を得しめる目的を持って動いておった者が、ただそういう賃金カットとい実情があったので、その人たちにその事後において報酬の一部というようなものが支払われたという場合に、これを買収と理解するということは、われわれ常識で考えて、まことにどうも法律の案文を逆にひっくり返して使っておるというような感じがしてならないのです。これは自治大臣というよりは国家公安委員長という立場でということになるかもわかりませんが、これは最終的には裁判の問題でありますが、われわれは立法者の立場として、この法律の趣旨というものは、そういうものを規定をしておると思わないんですけれども、大臣はどうお考えになるか、ちょっとお答えをいただきたい。