吉武恵市の発言 (国際労働条約第八十七号等特別委員会)

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○吉武国務大臣 地方公務員法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び概要を御説明申し上げます。
 この改正案は、今回、結社の自由及び団結権の保護に関する条約(第八十七号)を批准することとするに際しまして、同条約の趣旨を実現するため、国家公務員の職員団体に関する規定の改正に準じて、地方公務員の職員団体に関する規定を改正するとともに、これに関連して所要の規定の整備を行なおうとするものであります。
 第一に、職員団体とは、職員が、その勤務条件の維持改善をはかることを目的として組織する団体またはその連合体をいうものとし、その性格を明らかにいたしたことであります。また、第八十七号条約の趣旨にかんがみ、職員団体がその目的を達成するために必要な要件である自主性を確保するため、管理もしくは監督の地位にある職員または機密の事務を取り扱う職員と、これらの職員以外の職員とは、同一の職員団体を組織することができないものといたしたのであります。
 第二は、職員団体の登録についてであります。職員団体が所定の要件に適合している場合には、一定の手続によって登録される現行法のたてまえは変更いたしておりませんが、登録に関する事務は、人事委員会を置かない地方公共団体においては公平委員会が行なうことといたしました。なお、第八十七号条約の趣旨とする代表者自由選出の原則に照し、職員でない者の役員就任を認めている職員団体をそのゆえをもって登録の要件に適合しないものと解してはならないことを明らかにいたしております。
 第三は、職員団体の交渉についてであります。地方公共団体の当局は、登録を受けた職員団体から適法な交渉の申し入れがあつた場合においては、その申し入れに応ずべき地位に立つものとし、交渉の対象とすることができない事項、職員団体が交渉することのできる当局を明確にいたしますとともに、交渉に当たる者、その員数、議題、時間、場所その他交渉が正常に行なわれるために必要な手続及び条件を規定し、交渉における秩序を確保し、よき労働慣行の確立に資することといたしたのであります。
 第四は、在籍専従度制についてであります。職員は、その職務に専念すべき義務を負う公務員としての基本的な性格にかんがみ、職員団体の業務にもっぱら従事することができないものといたしましたが、登録を受けた職員団体の役員としてもっぱらその業務に従事することについて、任命権者が相当と認めて許可を与えたときは、この限りでないものといたしたのであります。在籍専従の期間は、職員としての在職期間を通じて三年をこえることができないこととするとともに、在籍専従職員は休職者とし、休職者とされている期間は、退職手当の算定の基礎となる勤続期間に算入しないものといたしました。なお、この法律施行後二年間は、従前の例により、在籍専従を許可することができる旨の経過措置を設けることといたしております。
 第五は、職員の給与の支払いに関する事項であります。職員に対する給与の支払いについては、労働基準法に定められておりますが、この改正案においては、国家公務員の場合と同様のたてまえで、給与の支払いについての原則を地方公務員法自体において規定することといたしたのであります。
 以上のほか、地方公務員の職員団体に関する規定の改正に伴い、教育公務員特例法の一部を改正する等所要の規定の整備をはかることといたしております。
 以上がこの法律案の提案理由及びその概要であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

発言情報

speech_id: 104804313X00219650406_009

発言者: 吉武恵市

speaker_id: 16435

日付: 1965-04-06

院: 衆議院

会議名: 国際労働条約第八十七号等特別委員会