中井徳次郎の発言 (予算委員会防衛図上研究問題等に関する予算小委員会)
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○中井小委員 海原さんもいまの長官も、実態というものと、それから私の言うていることとは非常に遊離しているように聞き取っておられるが、そうじゃありません。こういうものこそ遊離しておるのだ。初めから調子に乗って攻めてくるだろうなんといって、そして七ページには、「たとえば、いわゆる総動員体制については、有事にあっては国家の一致した体制がとられるであろうと想定して、」いると、かってに書いてあるのです。こんなもの、何ヵ月もかかりますよ。いわんや実際問題を想定いたしましても、いまの日本の国民に、法律をつくろうが何つくろうが、青年たちに赤紙百枚出して百人来ますか。その認識が政治家の、政治をするものの最も基本的な問題だ。若者はひきょうだから来ないんじゃないのですよ。納得しないと来ないのですよ。こんな計画で、そしてずっと前からどこの国はどうしたこうしたというようなことを書いて、そして攻めてきたら、今度はすぐに体制ができる。とんでもないことだ。そこで私は、こういう計画を立てる人の頭が第一間違うておる、やられてからの計画にしなさい。それから艱難辛苦をして、そうして国論をまとめてもらうことにだんだんなるのでしょう。初めからまとまるようにきまったようなことを書いておる、非常に独断に満ちたものだと私は思うのです。だからそんなものは、そんな先のことを考えたり、あり得ることを考えて部隊をどうこうするというふうなことは、あとのほうがいいのです。やられてから立ち上がるというのは民主国家の基本の立場です。黄海海戦や真珠湾攻撃は天皇制のもとにおいて初めてできる、統帥権独立のもとにおいて初めてできるので、いまの日本ではそんなものは絶対できやせぬですよ。そういう思想、あなた方がやるとかやらぬとかいうのじゃないですよ、そういう思想をひっくり返さないことには自衛はできないということをぼくは言っているのだ、あなた方は相変らず前からこれで想定をしてやるとかなんとか、そんなものはいよいよ爆弾が落ちた、それからぼつぼつどうだということになるでしょう。そこで外交と軍事との相関関係なり国内政治との相関関係がいろいろ問題になって、それに報道機関の統制をやる、統制どころか報道機関を大いに自由にさして、言論も自由にさして、それで初めて立ち上がるというのが民主国家である。その基本を聞違えておる。私はこういう計画をした人と一人でもいいから討論をしたいです。そしてみんなやめてもらう、そういう民主主義がわからぬような人は。どうです。そういう意味でぼくはとぼけたような質問をしました。武力侵略が開始されてからの計画を立てなさいというその思想は、そういうことであります。それは皆さん海外へ旅行なさったり、御見物なさったりすることはけっこうでしょう。しかし、自衛隊の文書としてそんなものは残すべきではない。これは、あなた方の説明は海原さんがお書きになったんでしょう。皆さんでお書きになったこの説明を拝見しても、なおかつ私はそれを思いまするから申し上げておるのです。いかがですか、こういう考え方については。