松野頼三の発言 (決算委員会)

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○国務大臣(松野頼三君) なお、資金繰りにつきましては、民間企業のことでもあり、資料として提出することはいかがかと存じます。また、このような前例もどうかと思いますが、一応補足説明として、共和グループの資金繰りについて補足説明をいたします。
 いわゆる共和グループのうち、その中核をなす共和製糖、共和糖化及び共和産商の三者は、組織的にも経理的にも、事実上単一の企業体に近い形で運営されている。共和産商は、グループの販売部門として、製造部門である共和製糖、共和糖化の仕入れ、販売活動の一切を行なっており、このため、グループ各社間の資金の動きは錯綜をきわめておるが、概していえば各社の資金が共和産商に集中する形となっている。また、粗糖輸入自由代後の糖価の低迷と競争激化に伴って製造部門の採算悪化のしわを共和産商に寄せる形をとっており、ために共和産商には相当の多額な赤字が累積するに至っている。
 現在、上記中核三社に投入している三機関からの貸し付け金残高は、四十一年八月末において、長短合わせ総額四十八億五千七百万円に達するが、他機関からの借り入れ金を加えれば総額六十七億七千二百万円に及んでいる。
 これら多額の借り入れ金がどのように運営されているかを把握するためには、きわめて困難な作業ではあるが、これら三社の連結貸借対照表を作成し、各資産負債科目について検討を加え、実質資産負債に洗いかえ整理した上、資産科目と負債科目とを対応させて見ることになる。この対応の方法については、これが絶対的な基準というわけではないが、一般的には、固定資産、投資、繰り延べ勘定には、資本金、準備金、長期借り入れ金が対応し、流動資産には流動負債、短期借り入れ金が対応すると見るべきであろう。このような考えのもとに、四十一年八月末の計数によって見ると、長期借り入れ金については、資本金、準備金と合わせてその金額が固定資産、投資、繰り延べ勘定に充てられていると見てまず問題はないが、短期借り入れ金については、結果としては、その一部が固定資産等に運用され、さらに相当額が累積赤字の補てんに充てられていると見ざるを得ないであろう。なお、累積赤字については、その大部分が最近数年間において発生しているものである。
 このような資金運用に際し、会社本来の業務と関係しない目的に振り向けられた資金があるかどうか、その金額はどの程度であるか等については、この種調査としての限界があり、これを把握するに至らなかった。
 昭和四十一年八月末現在における共和中核三社の短期借り入れ金は約三十億であるが、そのうち約十八億円は農林中金の融資にかかるものである。農林中金の運転資金の貸し付けが増加してきたことは、最近におけるブドウ糖企業の採算悪化による資金繰りの逼迫という事情を考慮すれば、ある程度やむを得なかったものと言えるが、このように多額な累積欠損金額をかかえる企業に対し、的確な見通しが立ちがたい状況のもとに多額の運転資金を融資してきたことは問題があり、現存債権の整理、今後の融資態度について慎重かつ十分な配慮を必要とする。
 注として、共和製糖の三機関以外からの短期借り入れ金十億七千二百万円には、東食からの借り入れ金十億六千万円があるが、これは四十一年二月から八月にかけて三回にわたり、それぞれ五億、四億、一億六千万円が借り入れられたものである。一方、東食の取り扱っている農林水産関係の品目は、穀物、油脂類、肥料、飼料、食品類等、広範にわたっており、全取り扱い金額の七〇%を占めている。農林中金は、このような農林水産物及び関係物資の流通の円滑化をはかるため運転資金を融通しており、四十一年八月末における農林中金からの東食借り入れ金残高三十七億一千万となっているが、このうちには、上記貸し付けの日の前後に上記金額に見合う金額の借り入れが行なわれているが、農林中金と東食との取引関係はきわめてひんぱんであり、融資後の資金の使途については、農林中金としては、了承していない。
 以上を補足説明として申し上げておきます。
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発言情報

speech_id: 105214103X01019661117_017

発言者: 松野頼三

speaker_id: 26627

日付: 1966-11-17

院: 参議院

会議名: 決算委員会