鈴木力の発言 (文教委員会)
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○鈴木力君 いまのこの実績を出して、資料によって、文部省が説得しなくても大学が飛びつくように、そうなっていくことが望ましいという審議官のお考え方は、これは私ども賛成なんです。ところが、実際にやっておることは、そういう考え方とやっておることとは違うのじゃないかという感じをどうも私は持ってしようがない。それは、いまさきに伺いましたが、たとえば育英会についてもそうだと思うのですね。何か、手続上からいえば私は育英会のやったことは間違いだとは申し上げません。手続からいえば、確かに文部省令で、日本育英会が定める何かの方法によって選択をする、そうして育英会が能力開発研究所のテストを選んだんだと、そう言えばそれだけの話になるわけですね。ところが、先ほどから私が御質問申し上げておったのは、能研自体の経営のうちの財源のうちの相当部分は、受験料によってまかなわれておる。それから、その次はテストの問題の作成受託料によってまかなわれておる。この二つがほとんどといってもいい柱なんですね。そういたしますと、能研の理事長ですか、会長ですかと、それから日本育英会の理事長とは同一の人ですぬ。同じ人が両方に役職の責任を持っておって、理屈はどうつけようとも、こっち側の受験料が減ってくると経営がむずかしいから何とかしなければいけない。そのときには、それじゃ自分のこっちの事業のほうを何とかこれを利用させればふえていく。どうもそういう意図のほうが私は大きく見えてしようがない。いわば、たとえば、政府が出資した何とか開発会社にセメントをつくらしておる。そうして、同じ政府が請負をする土木事業には、その土木仕様書の中にどこの会社のセメントを使うかを書け、の何かその、自分の会社のセメントを使ったものを優先的に少し使っていって会社を救おうというような、どうもそういう感じが見えてしようがない。だから、もしも——もしもですね、そういう誤解——それがまあ完全に誤解であるとおっしゃるに違いありませんから前もってそう申し上げますけれども、もし、しかし、かりにぬぐうべからざる誤解を解くためには、そういう人的な構成についても、同じ人間が、利用するほうと利用されるほうとにまたがっておって、片っ方は値上げをしてそうして受験をさせる。片っ方はその受験をしなければ育英資金を貸しませんぞと、この仕組みについてはやはり再検討してみる必要があるのじゃないかということが一つです。
それから、ついでですからもう一つ申し上げますが、入学試験についても同様だと私は思う。いま審議官がおっしゃったように、大学のほうにいろいろと研究させてみて、気長に、研究のデータが出てきたらそれによって大学側が飛びつく、高等学校側が指導してこれを受験していく、漸増の方向にいくような問題が学問の世界である。審議官のおことばのように、学問の価値によってこれが広がっていくということを期待する、そういうことならいいのですけれども、たとえば今度の入学試験の通達等を見ましても、この前と違ったところは、能研テストの成績を記入することだと、こうありますがね、ちゃんと表の中にも記入欄まで設けてある。しかし、おそらく皆さんのほうでは逃げようとすれば逃げられると思う。これは義務ではありません、記入しなくてもいいのですと言うかもしれません。しかし、通達に調査書という様式が出てまいりますと、片一方は値上げをしておりますけれども、今度は進適は受験が減ったけれども、二五%から一八%に減ったけれども、秋の学力テストまでに追い込んで見せますという意図がどうも見えてしようがない。私がこういろような見方をするのに対して、政府側のひとつ説明といいますか、弁明といってもよろしいですが、聞かせていただきたい。