櫻内義雄の発言 (本会議)

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○国務大臣(櫻内義雄君) 最初に、農林関係物資の高騰の原因についてのお尋ねでございました。
 御指摘のような、買い占め、売り惜しみ、商社のこういう行為が大きな原因になっておることはもとよりでございまするが、また、同時に、国際的な需給の逼迫ということも頭に置いておかなければならないと思います。
 この商社の行為を把握できるかどうかということを言われましたが、米、麦などにつきましては、食管法の法令に伴いまして立ち入り調査などができまするが、その他の点につきましては、現行法では困難な面がございまするので、後段でおっしゃいましたような新規の立法措置の必要を認めておるところでございます。
 それから、これらの高騰に対しましてどのように対処したか、こういうことでございまするが、まず、大豆につきましては、二月三日に緊急対策を発表いたしまして、製油業界の五万トンの放出とか、あるいは、中国に対しまして外交ルートを通じて糧油公司の協力を求めるとか、米国への要請など、つとめてまいったわけでございます。
 飼料につきましては、この週の火曜日に緊急対策を発表いたしまして、麦類二十五万トン、古々米五十万トンを上期に集中的に放出をするという施策、また、全農、全酪の行なっております安定基金が非常に効果がありまするので、これらの安定基金に対する政府の出資あるいは利子補給、それとともに、商社系につきましても同様の措置を講じまして、でき得る限り飼料価格の値上がり幅を少なくするようにつとめておるところでございます。
 また、生糸の関係につきましては、生糸企業の生産の増強や、織物業者の自粛を求めますとともに、中国よりの生糸の輸入促進方につとめておるようなわけでございます。
 木材につきましては、現在価格がやや鎮静化いたしてまいっておりまするが、一番農林省として頭の痛いことは、木材関係では、こういう機会に国内の国有林、民有林をどんどん切るというわけにいきません。国土保全、自然環境の保護という見地から、これはできかねます。それかといって、輸入の促進と申しましても、アメリカにおけるようなああいうきびしい情勢下にございまするので、今後、カナダ、ソ連、インドネシア等に対しまして輸入の促進を求めるとともに、御指摘のありましたような開発輸入の促進などをいたしまして対処してまいりたいと思うのでございます。
 それから食糧の自給についてお話がございました。工業品と違って、国際分業でいけばいいというものでない、でき得る限り国内において自給すべきものである、こういうことで、昨年十月の試案によりまして、米、野菜、果実、肉、鶏卵、牛乳、乳製品等、完全自給ないし八割の自給を目ざして施策を進めていくということを申し上げておるわけであります。
 農産物の備蓄についての御意見がございました。これは、私といたしましても、昨年のああいう国際的な天候不順による需給関係の逼迫で、それで日本が大きな影響を受けるという事態は好ましくないのでございまして、これは備蓄のための何か適当な方策を関係省とも協議をいたして考えてまいりたいと思うのであります。
 それから米の需給について心配はないかというお尋ねでございました。本年度の場合で申し上げますると、十月末日現在の予想は、古米五十万トンを保有いたしまして、そして、そのころには本年度の新米が二百五十万トン程度は確保できるという状況で新しい米穀年度に移ってまいりまするので、不安感はないと思います。しかしながら、今後さらに手持ちの米をふやすために、生産調整等についても、現在の事態に応ずるような、また、生産調整そのものが当初画一的な調整をやりましたので、農業の経営上実態にそぐわないところもございまするから、その辺の新しい考え方を加えながら、少なくとも古米は二カ月分は保有しておくことが好ましいのではないかと思う次第でございます。
 モチ米についてのお尋ねがございました。これは昨年不作でございまして現在高騰をいたしたような事態で、まことに申しわけないのでございまするが、これについては、政府の手持ちを放出をいたしますとともに、極力タイなどからの買い付けを交渉いたしまして成約を見ておりまするので、これが反映をして現在価格が落ちついてきておると思うのであります。
 なお、米の投機についての御心配がございましたが、食管法に基づき、政府が物量的にも制度的にも米の流通を支配しておるということは、佐藤議員もよく御承知であろうと思うのでございまして、米の投機が起こらないように努力をしてまいりたいと思います。以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣小坂善太郎君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 107115254X00719730302_011

発言者: 櫻内義雄

speaker_id: 30080

日付: 1973-03-02

院: 参議院

会議名: 本会議