古川雅司の発言 (建設委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○古川(雅)議員 ただいま議題となりました住宅基本法案につきまして、提案の理由及びその要旨につきまして御説明申し上げます。
住宅は、かけがえのない人間が住まうのみならず家族とのコミュニティーの形成の場であり、あすへの英気を養う場でもあり国民生活に欠かすことのできない基本的なものであります。
したがって、すべての国民に健康で文化的な生活を保障する責任を持つ国は、国民生活の基盤である住宅についても快適でゆとりのある住居を確保し、国民の住宅権を保障すべきであります。
ところが政府の住宅対策を見ますと、住宅金融公庫の融資状況に見受けられるように景気対策の一環として利用することに比重を置き、公営住宅の建設は遅々として進まず、公団住宅の建設は、住宅の質的水準の向上よりも戸数消化主義に終始したため入居対象者から敬遠されているのが実情です。そのため、戦後三十余年経過した今日、依然として全国におよそ二百五十万の住宅難世帯、一千万余の住宅困窮世帯が存在しています。
このような現状にかんがみ、当面する住宅対策の隘路の打開を図りつつ国民の生活環境を整備促進するためには、国民の住宅権を保障する国の責任を明確にして、住宅に対する国と地方の供給体制の明確化、住生活の基準の設定、宅地の供給など住宅問題解決への基本的方途を確立せねばなりません。
以上が、この法律案を提出する理由でありますが、次に、その趣旨を御説明申し上げます。
まず第一に、国は、国民に健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を確保し、国民の住生活を適正な水準に安定させるため、住宅に関する総合的な施策を講ずることとし、また、地方公共団体は国の施策に準じて、その地域に応じた施策を講ずる責務を持つこととしました。
第二に、国は、国民の住生活の向上を図るため、適正な住宅の基準及び住居費の負担基準を定めるものとし、国及び地方公共団体は、定められた基準に適合する住宅に居住できるようにするため住居費補助等の施策を講ずることとしました。
第三に、国は、住宅の供給を総合的かつ計画的に促進するため宅地及び公共施設等を含んだ長期計画を策定することとしました。
第四に、国及び地方公共団体は、低額所得者等に対して適切な規模、構造、設備を有する住宅を低廉な対価で供給するため必要な施策を講ずることとし、そのために長期かつ低利の資金の融通や税制上の措置を考慮するものとしました。
第五に、国及び地方公共団体は、老人、母子家庭、心身障害者等の福祉を増進するため、低廉な対価で福祉住宅を供給するよう特別な配慮をせねばならないこととしました。
第六に、国及び地方公共団体は、住宅地における良好な居住環境を保護するため、適正な環境基準を設定し、その確保に努めなければならないものとし、良好な宅地の供給、土地価格の安定、住宅地における公共施設等の整備、住宅の災害からの保護のため施策等を講ずることとしました。
その他、政府は、国会に住宅に関する年次報告を提出すること、持ち家建設促進のための必要な施策の実施等を行うこととしてあります。
なお、この法律は、公布の日から施行するものといたしております。
以上が、この法律案の提案理由及び趣旨でありますが、何とぞ慎重審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。